量子コンピューター関連が株式テーマの銘柄一覧(日足チャート)
量子コンピューターとは、量子力学の原理を応用したコンピューターである。電子などの極微の世界で起こる物理現象を利用することで、飛躍的に性能を高められる量子コンピューターは、スーパーコンピューター(スパコン)が処理に1万年を要する演算を、わずか数分で完了できる性能を持つ。このため、ハイテク産業のみならず、創薬や金融、さらには宇宙開発や軍需産業といった、国家の競争力をも左右する重要技術と位置づけられている。巨額の経済効果が期待される量子コンピューターを巡っては、中国が公開特許件数でそれまで首位だった米国を上回るなど、日本を含め各国が開発競争を繰り広げている。2019年10月には、アルファベット傘下のグーグルが、「量子超越」と呼ばれる従来のコンピューターでは困難な計算問題を解く性能を、量子コンピューターによって初めて達成したことが大きな話題を集めた。また、2024年12月、グーグルは量子コンピューター向けの新型チップ「Willow(ウィロウ)」を開発したと発表。世界最高水準のスパコンでも天文学的な時間(10の25乗年)を要する計算を、5分未満で行ったと報じられている。その後も量子コンピューター開発を巡る企業の動きは活発化している。2025年2月にはマイクロソフトが、量子コンピューター実用化の課題であるエラー補正を改善する新型チップ「Majorana(マヨラナ)1」を発表。エヌビディアも同年3月の年次開発者会議で、ボストンに研究拠点を開設し、量子コンピューティング分野へ本格参入する方針を明らかにした。さらに同年6月、IBMは現在の量子コンピューターの約2万倍の演算性能を持つ大規模量子コンピューター「Starling(スターリング)」を、2029年までに稼働させる計画を発表。また米国政府も、量子コンピューター技術を開発する有力企業約20社への支援を行い、政府主導で実用化を進める中国に対抗する姿勢を見せている。今後、量子コンピューター開発を巡る国際競争はさらに加速していくとみられる。
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2025年12月08日 10:39現在 27銘柄
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