2025年10月16日 21時52分
ダウ先物は上昇 ハイテク企業による堅調な見通しが相次ぐ=米国株
米株価指数先物(12月限)(NY時間08:38)(日本時間21:38)
ダウ先物 46601(+109.00 +0.23%)
S&P500 6741.25(+26.25 +0.39%)
ナスダック100先物 25068.25(+143.75 +0.58%)
きょうの米株価指数先物市場、ダウ先物、S&P500、ナスダック100が上昇。今週の大手銀の好決算や、ハイテク企業による堅調な売上高見通しが相次ぎ、投資家の関心は最近激化していた米中貿易摩擦から企業業績へと移っている。
時間外でエヌビディア<NVDA>やブロードコム<AVGO>が上昇しており、ナスダック100をサポート。両社のチップを製造する台湾TSMC<TSM>が、通期の売上高見通しを上方修正したことが好感されている。TSMCは従来の約30%増から30%台半ばの増収へ上方修正した。年内に最大420億ドルの設備投資を行う計画を再確認した上で、第3四半期の利益が約40%増加したと報告したことがフォローとなった。
また、セールスフォース<CRM>が2030年に売上高600億ドル超を目指すとの長期見通しを発表したことも好感されている。同社はダウ採用銘柄。
ただ、ストラテジストは、市場がAI関連銘柄頼みになっている点に警鐘を鳴らしている。「S&P500企業のうち、上昇トレンドにある銘柄の数は依然として下落銘柄を上回っているものの、その差は縮小しており、市場の基盤にひびが入り始めている」と述べている。「これらのひびは市場参加の裾野拡大によって修復可能だが、一部の支配的銘柄に集中している高偏在リスクを浮き彫りにしている」とも付け加えた。
今週は堅調な値動きが続く一方、ボラティリティも上昇している。米中間で報復的な貿易措置が応酬されているため。恐怖指数と呼ばれるVIXは前日の取引を20.6で終了し、本日は20前後で推移している。VIXの意識される基準は20とされている。
トランプ大統領は先週、中国がレアアースの輸出規制を強化したことへの報復として、中国からの輸入品すべてに100%の追加関税を課すと警告。その後、一時的にトーンは落としているが、再び中国への食用油輸出禁止を検討すると発言し緊張が再燃している。
さらに、米政府機関閉鎖も3週目に突入しており、重要な米経済指標の発表が停止中。労働市場への懸念、関税が消費者に与える影響、高金利環境、そして歴史的な株価高水準といった要因が重なる中で、投資家は十分な情報を得られない状況が続いている。
損保のトラベラーズ<TRV>が時間外で下落。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、正味保険料収入が予想を下回ったことが嫌気されている。
トラック輸送のJBハント・トランスポート・サービシズ<JBHT>が決算を受け時間外で大幅高。前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は減収だったものの、1株利益は予想を上回った。コスト削減が奏功した。
HPエンタープライズ<HPE>が時間外で下落。前日引け後にガイダンスを公表し、予想を下回る2026年度の1株利益とフリーキャッシュフロー(FCF)の見通しを示した。AI時代における利益率の圧迫を要因に挙げている。
医療機器のベクトン・ディッキンソン<BDX>が暫定決算受け時間外で下落。通期の売上高見通しを下方修正した。また、デルオレフィスCFOの12月5日付での退任も発表。
(NY時間08:48)(日本時間21:48)時間外
セールスフォース<CRM> 252.57(+15.99 +6.76%)
トラベラーズ<TRV> 255.75(-13.70 -5.08%)
JBハント<JBHT> 158.79(+19.96 +14.38%)
HPエンタープライズ<HPE> 22.81(-2.23 -8.91%)
ベクトン・ディッキンソン<BDX> 181.00(-5.77 -3.09%)
アップル<AAPL> 250.46(+1.12 +0.45%)
マイクロソフト<MSFT> 514.90(+1.47 +0.29%)
アマゾン<AMZN> 216.40(+0.83 +0.39%)
アルファベットC<GOOG> 253.59(+1.88 +0.75%)
アルファベットA<GOOGL> 252.89(+1.86 +0.74%)
テスラ<TSLA> 436.44(+1.29 +0.30%)
メタ<META> 720.00(+2.45 +0.34%)
エヌビディア<NVDA> 182.48(+2.65 +1.47%)
AMD<AMD> 237.70(-0.90 -0.38%)
イーライリリー<LLY> 826.26(-0.31 -0.04%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース
ダウ先物 46601(+109.00 +0.23%)
S&P500 6741.25(+26.25 +0.39%)
ナスダック100先物 25068.25(+143.75 +0.58%)
きょうの米株価指数先物市場、ダウ先物、S&P500、ナスダック100が上昇。今週の大手銀の好決算や、ハイテク企業による堅調な売上高見通しが相次ぎ、投資家の関心は最近激化していた米中貿易摩擦から企業業績へと移っている。
時間外でエヌビディア<NVDA>やブロードコム<AVGO>が上昇しており、ナスダック100をサポート。両社のチップを製造する台湾TSMC<TSM>が、通期の売上高見通しを上方修正したことが好感されている。TSMCは従来の約30%増から30%台半ばの増収へ上方修正した。年内に最大420億ドルの設備投資を行う計画を再確認した上で、第3四半期の利益が約40%増加したと報告したことがフォローとなった。
また、セールスフォース<CRM>が2030年に売上高600億ドル超を目指すとの長期見通しを発表したことも好感されている。同社はダウ採用銘柄。
ただ、ストラテジストは、市場がAI関連銘柄頼みになっている点に警鐘を鳴らしている。「S&P500企業のうち、上昇トレンドにある銘柄の数は依然として下落銘柄を上回っているものの、その差は縮小しており、市場の基盤にひびが入り始めている」と述べている。「これらのひびは市場参加の裾野拡大によって修復可能だが、一部の支配的銘柄に集中している高偏在リスクを浮き彫りにしている」とも付け加えた。
今週は堅調な値動きが続く一方、ボラティリティも上昇している。米中間で報復的な貿易措置が応酬されているため。恐怖指数と呼ばれるVIXは前日の取引を20.6で終了し、本日は20前後で推移している。VIXの意識される基準は20とされている。
トランプ大統領は先週、中国がレアアースの輸出規制を強化したことへの報復として、中国からの輸入品すべてに100%の追加関税を課すと警告。その後、一時的にトーンは落としているが、再び中国への食用油輸出禁止を検討すると発言し緊張が再燃している。
さらに、米政府機関閉鎖も3週目に突入しており、重要な米経済指標の発表が停止中。労働市場への懸念、関税が消費者に与える影響、高金利環境、そして歴史的な株価高水準といった要因が重なる中で、投資家は十分な情報を得られない状況が続いている。
損保のトラベラーズ<TRV>が時間外で下落。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、正味保険料収入が予想を下回ったことが嫌気されている。
トラック輸送のJBハント・トランスポート・サービシズ<JBHT>が決算を受け時間外で大幅高。前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は減収だったものの、1株利益は予想を上回った。コスト削減が奏功した。
HPエンタープライズ<HPE>が時間外で下落。前日引け後にガイダンスを公表し、予想を下回る2026年度の1株利益とフリーキャッシュフロー(FCF)の見通しを示した。AI時代における利益率の圧迫を要因に挙げている。
医療機器のベクトン・ディッキンソン<BDX>が暫定決算受け時間外で下落。通期の売上高見通しを下方修正した。また、デルオレフィスCFOの12月5日付での退任も発表。
(NY時間08:48)(日本時間21:48)時間外
セールスフォース<CRM> 252.57(+15.99 +6.76%)
トラベラーズ<TRV> 255.75(-13.70 -5.08%)
JBハント<JBHT> 158.79(+19.96 +14.38%)
HPエンタープライズ<HPE> 22.81(-2.23 -8.91%)
ベクトン・ディッキンソン<BDX> 181.00(-5.77 -3.09%)
アップル<AAPL> 250.46(+1.12 +0.45%)
マイクロソフト<MSFT> 514.90(+1.47 +0.29%)
アマゾン<AMZN> 216.40(+0.83 +0.39%)
アルファベットC<GOOG> 253.59(+1.88 +0.75%)
アルファベットA<GOOGL> 252.89(+1.86 +0.74%)
テスラ<TSLA> 436.44(+1.29 +0.30%)
メタ<META> 720.00(+2.45 +0.34%)
エヌビディア<NVDA> 182.48(+2.65 +1.47%)
AMD<AMD> 237.70(-0.90 -0.38%)
イーライリリー<LLY> 826.26(-0.31 -0.04%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース