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    2026年9月10日 22時12分

    AI新興ポジトロン、評価額50億ドルで資金調達

     AI向け半導体スタートアップの米ポジトロン社は、企業価値を50億ドルと評価され、8億7500万ドルの大型資金調達を実施したと発表した。今年2月の前回調達時の評価額10億ドルから約半年で5倍に急拡大した格好。AIエージェントの普及に伴う処理需要の高まりを追い風に急成長を遂げている。

     米ネバダ州リノに本社を置く同社は、クラウドインフラ大手ラムダや半導体設計グロックの出身者が集結して設立された。現在、主力となるAIプロセッサー「アシモフ」と、同チップを搭載する専用サーバー「タイタン」の開発を進めている。

     アシモフの最大の特徴は「メモリーファースト・アーキテクチャ」の採用にある。チップ1個当たり最大2.3テラバイトという大容量メモリーを直接搭載する設計により、AIモデルの学習後の処理に当たる「推論」処理の劇的な高速化を実現する。AIモデルの事前学習には高い演算能力が求められる一方、実用段階での推論速度はプロセッサーが瞬時にアクセスできるメモリー容量に大きく左右されるためだ。

     すでに実績づくりも着々と進む。前世代のサーバーラック「アトラス」をオラクル<ORCL>へ約50台出荷したほか、大手金融ジャンプ・トレーディングやAI新興パラセイルなどへの納入も決定している。

     現在、推論向け半導体市場は競争が激化している。エヌビディア<NVDA>やAMD<AMD>、アルファベット<GOOG><GOOGL>傘下のグーグルといった巨頭が推論性能強化へ巨額投資を継続するほか、セレブラスやエッチトなどの新興勢も高効率チップを相次ぎ投入している。

     同社のアグラワルCEOは「推論需要の本格化はこれからであり、市場投入のスピードこそが最大の鍵になる」と強調。調達資金を活用して開発と量産体制を急ぐ構えだ。

    株探ニュース