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    2026年7月28日 22時55分

    UPS、決算受け下落 第3四半期の配送量減少の見通し示す=米国株個別

    (NY時間09:53)(日本時間22:53)
    UPS<UPS> 106.93(-6.03 -5.33%)

     UPS<UPS>が下落。取引開始前に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。通期ガイダンスも公表し、売上高見通しを上方修正している。

     採算の低い電子商取引(EC)向け配送を減らし、採算性の高い荷物へと事業構成を見直す戦略が奏功。価格決定力の強さが業績を支えていることが示された。

     今回の見通し引き上げは、同社が約18カ月に渡り進めてきたアマゾン<AMZN>向け低採算配送の縮小が終盤を迎えたことを示す前向きなサインとなった。

     株価は時間外で上昇していたものの、その後の説明会を受けて下げに転じている。同社は、アマゾンとの取引縮小を受け、第3四半期の配送量が減少するとの見通しを示した。第3四半期の1日当たり平均配送個数が前年比で5%台半ば減少すると予想。また、1個当たり売上高の伸びも下期には大幅に鈍化するとの見通しを示した。

     アナリストは「通期見通しの引き上げは好感できるものの、1株利益見通しの上方修正の大半は第2四半期の上振れを反映したものとみられる」と指摘している。

    アマゾンは長年同社の最大顧客だったものの、利益への貢献は限定的だった。同社は配送ネットワークの効率化や価格安定、高採算案件へのシフトを進めることで、需要が伸び悩む環境でも収益力の向上を目指している。

     トメCEOは声明で「6月までにアマゾン向け配送量の半分以上をネットワークから削減する計画を進めており、今年半ばが業績の転換点になる」との見方を示した。

     同社は現在、利益率の高い荷物へのシフトを進めている。具体的には、医療関連の高度な輸送、国際配送、中小企業向け配送などに注力しており、これらは大口顧客向けほど大幅な値引きが必要ない傾向がある。

     一方、宅配市場での競争は激化。アマゾンはここ数カ月、自社物流ネットワークを第三者企業にも開放する方針を相次いで打ち出しており、投資家の間では既存の物流会社にとって脅威との見方が広がっている。

     また、イラン情勢を背景とした燃料価格の上昇は経済全体の重しとなっているが、同社を含む物流業界では燃料サーチャージを導入しており、コスト増の大部分を吸収できるとしている。

     一方、投資家はコスト上昇への警戒も強めている。特に同社は、チームスターズ労働組合との現行労働協約の終了や、その後の新たな労使交渉を控えており、人件費の上昇圧力が意識されている。

    (4-6月・第2四半期)
    ・1株利益(調整後):1.76ドル(予想:1.67ドル)
    ・売上高:228.0億ドル 7.5%増(予想:218.4億ドル)
      米国小包:149.3億ドル(予想:144.1億ドル)
      国際小包:50.4億ドル(予想:46.7億ドル)
      サプライチェーン・ソリューション:28.6億ドル(予想:27.4億ドル)
    ・1日当たり平均小包取扱個数:1901万個(予想:1873万個)
    ・小包取扱総数:12.2億個(予想:12.0億個)
    ・小包1個当たり平均売上高:15.96ドル(予想:15.62ドル)
    ・営業利益率(調整後):9.2%(予想:9.3%)

    (通期見通し)
    ・売上高:約912億ドル(従来:約897億ドル)(予想:903.9億ドル)
    ・設備投資:約30億ドルを維持(予想:30億ドル)

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

    株探ニュース