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    2026年7月23日 1時24分

    ホワイトハウス、中国ムーンショットを非難

     ホワイトハウス当局者は、中国のAIスタートアップ、ムーンショットが米国のAIモデルとエヌビディア<NVDA>製半導体を不適切に利用して、高性能AIモデル「Kimi K3」を開発したと非難した。Kimi K3は先週、高度な性能でテクノロジー業界に衝撃を与えていた。

     ホワイトハウス科学技術政策局(OSTP)のクラツィオス局長はSNSへの投稿で、ムーンショットは「GB300を搭載したサーバーを取得し、タイ国内でもGB300にアクセスしていた可能性が高く、AIモデルの学習に利用したと見られる」と指摘。その上で、同社は製品開発に当たり、米国の輸出規制と各社の利用規約に違反したとの見方を示した。

     クラツィオス氏が言及した半導体サーバーは、エヌビディアのブラックウェル世代の製品を搭載したもの。米国はブラックウェル製品の中国企業への販売を禁じている。トランプ政権は一部のH200チップについて販売を認めているものの、より高性能なブラックウェル製品については引き続き輸出を禁止している。

     5月に公表された政府文書では、AI向け半導体の輸出規制を担当する米商務省産業安全保障局が、中国国外に所在する中国企業に対しても先端AI半導体の販売を制限していることが改めて確認された。トランプ政権は現在、一部企業が規制の抜け穴を利用し、中国企業の海外子会社へ先端AI半導体を供給していたかどうかを調査している。

     エヌビディアの広報担当者はこれまで、そうした抜け穴の存在を否定し、「われわれはそのような抜け穴は存在しないとの前提で事業を運営してきた」と説明している。今回のクラツィオス氏の投稿についてはコメント要請に応じなかった。

     ベッセント財務長官も22日、ムーンショットを名指しはしなかったものの、中国のオープンソースAI企業がAIモデル開発において知的財産を盗用しているとの懸念を表明し、蒸留技術を問題視した。

     ベッセント長官はFOXビジネスとのインタビューで、「この政権はオープンソースモデルを支持している。しかし、知的財産の窃取は支持しない。特に海外のモデルが米国の優れた企業から技術を盗んでいることが確認されれば、制裁を科す権限を有している」と述べた。

     ベッセント長官の発言は、オープンAIとアンソロピックが近年強めている、中国の競合企業が米国の最先端AIモデルの出力結果を組織的かつ無断で利用し、遥かに低いコストで競合チャットボットを開発しているとの批判と軌を一にする。アンソロピックはこれまで、ムーンショットが自社モデルを蒸留したと具体的に非難しているが、ムーンショットはこれらの主張に対して回答していない。

     トランプ政権は4月、「敵対的蒸留」と呼ばれるこうした行為への対応を強化する方針を表明し、海外の関係者に責任を負わせる措置を検討するとしていた。また、米連邦議会でも、米国モデルを不正に蒸留したと認定された中国企業を制裁対象やブラックリストに加えることを目的とした法案の審議が上下両院で進められている。

    株探ニュース