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    2026年6月4日 23時56分

    スペースX、IPOで750億ドルの調達狙う=米国株個別

     マスク氏率いるスペースXが来週実施する超大型のIPOに向けた準備は、マスク氏が関わる大半の事案がそうであるように、多くの点で異例の展開を辿っている。

     公開価格の設定戦略も例外ではない。スペースXは3日、従来の慣例を破り、上場予定日の1週間以上前に公開価格を設定した。通常であれば、まずは仮条件を提示し、投資家との協議を数日重ねた上で価格を絞り込んでいく。

     同社は届け出で、公開価格を1株135ドル(約2万1600円)に設定し、5億5555万5555株を売り出して750億ドルを調達する計画だと明らかにした。同社は上場で時価総額が約1兆7700億ドルになると見込んでいる。これは半年前の評価額からほぼ倍増することになる。

     ただし、スペースXはIPO前に価格を再度調整する可能性がある。同社株は6月12日にナスダック市場へ上場して取引が始まる予定で、過去最大のIPOになると目されている。

     スペースXが仮条件ではなく特定の公開価格をあらかじめ設定することを選んだのは、上場プロセスにおける不確実性や混乱を排除するためだという。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が関係者の話として伝えた。提示条件を受け入れるか否かのアプローチにより、投資家向け説明会(ロードショー)の手続きを簡素化できると、関係者らは指摘。

     通常、IPOは非公開企業に対してあらゆる種類の投資家がいくらまで支払う意思があるかを見極める機会となる。だが関係者によると、スペースXは非公開の資金調達ラウンドと同様に、投資家側が提示された条件をそのまま受け入れるだけの十分な需要が存在すると判断した。

     マスク氏が望む評価額が実現すれば、スペースXは世界の最有力企業の一角に台頭し、メタ<META>やバークシャー<BRK.B>、さらには3日時点で時価総額が1兆3000億ドルに上ったマスク氏のテスラ<TSLA>を上回る企業へと躍進することになる。

     スペースXの2025年の売上高は、AIスタートアップのxAIによる売り上げを含めて187億ドルだった。つまり、今回の公開価格は売上高の約93.6倍に設定されていることになる。
     
     S&P500企業の株価売上高倍率(PSR)は3.38倍。テスラでも2025年末時点のPSRは16.73倍だった。

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

    株探ニュース