2025年12月17日 4時18分
ロシア石油収入が急減、輸出量減少で価格も下落
ロシアの戦費調達に重大な支障が生じている。原油出荷量の落ち込みと持続的な価格下落というダブルパンチを受け、原油輸出額は2023年1月以来の水準に減少した。ブルームバーグが伝えた。
12月14日までの4週平均で原油輸出量は減少し、特に直近の1週間では、2022年のウクライナ侵攻開始以降で最大の前週比での減少を記録。
ロシアを出港した原油の取引先確保にも難航し、海上に留まっているロシア原油の量は8月末から40%増加している。9月と10月にロシア西部の港で積み込まれた20隻以上のタンカーが、いまだ荷下ろしされていない状態だ。
一方、シンガポールから北東方面にあるリアウ諸島周辺で船舶追跡システムから消える船が最近相次いでいる。この海域は制裁対象のイラン産原油の瀬取りで有名で、ロシア産の原油運搬船の間でも人気が高まりつつある様子だ。
船舶追跡データによると、11月以降少なくとも6隻のロシア原油運搬船で瀬取りが行われたことが示唆され、さらに6隻のロシア原油を満載したタンカーが今月に入り同海域で追跡システムから消えた。
ロシアがウクライナのガスや電力インフラに攻撃を強める中でも、米国は和平合意を受け入れるようウクライナとその欧州支援国に迫っているが、これと時を同じくしてロシアの石油収入は減っている。ウクライナもまた、カスピ海上の掘削リグやタンカーなどロシアの石油資産に対して広範な攻撃を仕掛けている。
船舶追跡データによると、14日までの4週間にロシアが出荷した原油は日量361万バレルで、7日までの4週間に比べ日量約7万バレル減少。14日までの1週間が前週比で同124万バレル減少したことが響いた。
原油価格が下がり続けていることも、ロシアに追い打ちを掛けている。ウラル原油は7月半ばに付けた最近のピークから3割強、バレル当たりおよそ20ドル下落し、ウクライナ侵攻開始以降で最低となった。
極東の港で積み込まれる東シベリア・太平洋(ESPO)原油の価格下落は同期間で22%前後とややましではあるが、制裁で需要は圧迫され、トレーダーが「今年最大の大幅な値引き」と指摘する価格で中国の買い手が大量に購入する例も発生したという。
株探ニュース
12月14日までの4週平均で原油輸出量は減少し、特に直近の1週間では、2022年のウクライナ侵攻開始以降で最大の前週比での減少を記録。
ロシアを出港した原油の取引先確保にも難航し、海上に留まっているロシア原油の量は8月末から40%増加している。9月と10月にロシア西部の港で積み込まれた20隻以上のタンカーが、いまだ荷下ろしされていない状態だ。
一方、シンガポールから北東方面にあるリアウ諸島周辺で船舶追跡システムから消える船が最近相次いでいる。この海域は制裁対象のイラン産原油の瀬取りで有名で、ロシア産の原油運搬船の間でも人気が高まりつつある様子だ。
船舶追跡データによると、11月以降少なくとも6隻のロシア原油運搬船で瀬取りが行われたことが示唆され、さらに6隻のロシア原油を満載したタンカーが今月に入り同海域で追跡システムから消えた。
ロシアがウクライナのガスや電力インフラに攻撃を強める中でも、米国は和平合意を受け入れるようウクライナとその欧州支援国に迫っているが、これと時を同じくしてロシアの石油収入は減っている。ウクライナもまた、カスピ海上の掘削リグやタンカーなどロシアの石油資産に対して広範な攻撃を仕掛けている。
船舶追跡データによると、14日までの4週間にロシアが出荷した原油は日量361万バレルで、7日までの4週間に比べ日量約7万バレル減少。14日までの1週間が前週比で同124万バレル減少したことが響いた。
原油価格が下がり続けていることも、ロシアに追い打ちを掛けている。ウラル原油は7月半ばに付けた最近のピークから3割強、バレル当たりおよそ20ドル下落し、ウクライナ侵攻開始以降で最低となった。
極東の港で積み込まれる東シベリア・太平洋(ESPO)原油の価格下落は同期間で22%前後とややましではあるが、制裁で需要は圧迫され、トレーダーが「今年最大の大幅な値引き」と指摘する価格で中国の買い手が大量に購入する例も発生したという。
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