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    2025年7月15日 22時42分

    ウェルズ・ファーゴが決算受け下落 NIIが予想下回る=米国株個別

    (NY時間09:40)(日本時間22:40)
    ウェルズ・ファーゴ<WFC> 79.65(-3.78 -4.53%)

     ウェルズ・ファーゴ<WFC>が下落。取引開始前に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、純受取利息(NII)が予想を下回ったほか、通期のNIIのガイダンスについても予想を下回る見通しを示した。トランプ関税の影響でNIIの伸びが鈍化したとしている。ただ、「前回のガイダンスからの変更要因は、主に市場部門でのNII減少で、それは非利息収入の増加で概ね相殺されている」とも説明した。

     トランプ政権による関税政策の影響で経済見通しが不透明な中、投資家はNIIのガイダンスに注目していた。第1四半期にそれは6%減少し、当初の目標達成が危ぶまれていた。それでも、信用の質は堅調に保たれており、貸倒損失は23%減少、貸倒引当金も予想を下回った。

     シャーフCEOは声明で「FRBによる資産制限が解除されたいま、これまでできなかった形での成長が可能となり、米経済を支えるために、より積極的に消費者・企業・地域社会に貢献していく」と述べた。

     制限がなくなったことで、これまで抑制されていたトレーディングやマーケットメイキング業務の拡大が可能となる。同銀は、これらの事業を通じてNIIの拡大を狙っている。同銀は、債券やマージンローンなどの取引資産から得られる利息と、レポ契約などの調達コストとの利ざやによって、トレーディング部門でもNIIを得ている。

     同銀はFRBの年次ストレステストに合格した後、第3四半期の普通株配当を12.5%増配して1株0.45ドルとする計画を発表。また、4月には新たに400億ドル規模の自社株買いも発表済み。

    (4-6月・第2四半期)
    ・1株利益:1.60ドル(予想:1.41ドル)
    ・経常収益:208.2億ドル 0.6%増(予想:207.5億ドル)
      ・純受取利息(NII):117.1億ドル(予想:118.3億ドル)
      ・商業銀行:29.3億ドル
      ・法人・投資銀行:46.7億ドル
      ・資産運用・投資管理:39.0億ドル
      ・消費者向け銀行・融資:92.3億ドル
    ・投資銀行手数料:6.96億ドル(予想:7.03億ドル)
    ・貸倒引当金:10.1億ドル(予想:11.6億ドル)
    ・貸倒損失:9.97億ドル(予想:11.1億ドル)
    ・純金利マージン:2.68%(予想:2.70%)
    ・総平均貸付金残高:9167億ドル(予想:9134億ドル)
    ・総平均預金残高:1.33兆ドル(予想:1.35兆ドル)
    ・株主資本利益率(ROE):12.8%(予想:11.3%)
    ・有形普通株自己資本利益率(ROTCE):15.2%(予想:13.5%)

    (通期見通し)
    ・純受取利息:約477億ドル(予想:479.2億ドル)

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

    株探ニュース