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    2024年4月20日 3時13分

    強気派に疑問を抱かせている3つの「厄介事」

     米国株、特に大型株のロング・スタイルは、長期的には投資家に利益をもたらしてきた。しかし、強気派でさえも現在の水準でまだ価値があるのか疑問を持ち始めている。強気派を不安にさせているのは相対的に高いバリュエーションだけではない。株式に対する楽観的な見方に疑問を抱かせている3つの「厄介事」を取り上げている。

    ◆米大型株のバリュエーションは非常に高い。
     株価を評価する最も一般的な方法は株価収益率(PER)であろう。S&P500は構成銘柄の予想1株利益の20.6倍で取引されており、これは5年及び10年の平均を上回っている。

     より保守的な別の指標によれば、今月の下落の後でも株価水準はさらに極端になっている。シラー循環調整株価収益率(CAPE)と呼ばれる指標では、現在のS&P500の倍率は33.3倍となっており、長期平均の17倍のほぼ2倍とっている。これより高いのは1990年代後半のITバブルと、2021年後半のIT投機熱狂の時だけだという。CAPEはPERのアナリストの1年先の予測の部分を過去10年間の平均1株利益に置き換えたもの。

    ◆AIは本当に急速に普及するのか?
     生成AIの登場は労働者の生産性を向上させる可能性を秘めた技術であり、しばしば最新の強気相場の主要な原動力として引き合いに出される。しかし、AIが急速に普及する可能性に疑問もあるという。

     20世紀後半、消費者が新しいテクノロジーを採用するペースは目覚ましく上がったが、過去のイノベーションの大半はハードウェアだった。チャットGPTのような生成AIはソフトウェアの革新であるため、この点は不透明だという。

    ◆依然逆イールドが続く
     米国債の短期ゾーン利回りと長期ゾーン利回りのスプレッドは過去最長の期間に渡って逆転している。過去には逆イールドが景気後退をほぼ正確に予測していたが、今回は失敗しているように見える。しかし、この指標が信頼できる景気後退の指標としての地位を回復するような予期せぬショックが経済に現れる可能性はまだあるという。

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

    株探ニュース