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    2021年12月1日 23時47分

    セールスフォースが決算受け下落 堅調な回復を期待していた向きには物足りない内容=米国株個別

     セールスフォース<CRM>が下落。前日引け後に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。主力のサブスクリプション&サポート事業が好調だった。ただ、第4四半期のガイダンスが予想を下回ったことが嫌気されている模様。そのガイダンスはオミクロンの出現で同社の一部顧客が新プロジェクトへの支払いに消極的な可能性があることを示唆している。市場からは為替の逆風と統合プラットホームのミュールソフト事業の成長の頭打ちが指摘されている。なお、通期の見通しは予想を上回った。

     アナリストからは、第3四半期のより堅調な回復を期待していた向きには物足りない内容となった可能性が高いとの指摘も聞かれる。残存履行義務(CRPO)は若干予想を上回る程度で、第4四半期は大幅な減益を示唆しているという。ただ、2023年通期のフリーキャッシュフローの伸び加速への期待はまだ損なわれていないとも述べた。

     同社はまた、ブレットテイラーを副会長兼共同最高経営責任者に昇進させる人事を発表した。これについては、サービスに重点を置いている点を考慮すれば、前向きとの声も出ている。
     
    (8-10月・第2四半期)
    ・1株利益(調整後):1.27ドル(予想:0.92ドル)
    ・売上高:68.6億ドル(予想:68.0億ドル)
      サブスクリプション&サポート:63.8億ドル(予想:63.5億ドル)

    (11-1月・第4四半期見通し)
    ・1株利益(調整後):0.72~0.73ドル(予想:0.82ドル)
    ・売上高:72.2~72.3億ドル(予想:72.4億ドル)

    (通期見通し)
    ・1株利益(調整後):4.68~4.69ドル(従来:4.36~4.38ドル)(予想:4.42ドル)
    ・売上高:263.9~264.0億ドル(従来:262.5~263.5億ドル)(予想:263.4億ドル)

    (NY時間09:34)
    セールスフォース<CRM> 270.31(-14.65 -5.14%)

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美