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    新型コロナウイルス感染症は世界各国で猛威を振るい、世界経済に深い爪痕を刻んだ。一方、このパンデミックを契機に、遺伝子治療に革命をもたらす可能性のある新たな技術が実用化された。それがmRNA(メッセンジャーRNA)医薬である。mRNAは細胞中のDNAから遺伝情報の一部を写し取ってタンパク質を合成する働きを担う。mRNA医薬では、人工的に作製したmRNAを体内に投与し、病気に合わせて特定のタンパク質を作り出すことで、免疫反応などを誘導して治療効果を得る。このmRNA医薬が初めて実用化されたのが米ファイザーなどが開発した新型コロナワクチンであり、ウイルスを無毒化して投与する従来のワクチンとは全く異なるメカニズムを持つ。 mRNA医薬が従来の医薬品に比べ優れている点としては、(1)設計・合成が簡単であること、(2)特定の病気や個人に合わせて最適なmRNAを投与することで高い治療効果が見込める、(3)mRNAワクチンは従来の不活化ワクチンなどに比べ安全性が高い、などが挙げられる。mRNA医薬は、新型コロナワクチンにとどまらず、がんやHIV、インフルエンザのほか、遺伝性の希少疾患である嚢胞性線維症など幅広い病気を対象に研究が進められており、次世代医薬品として今後の実用化・普及に向けて期待が高まっている。 なお、2023年のノーベル生理学・医学賞では、新型コロナウイルスのmRNAワクチンの開発に貢献したことが評価され、カタリン・カリコ氏とドリュー・ワイスマン氏の2人の研究者が受賞しており、mRNA医薬が医療の進歩にもたらしたインパクトの大きさがうかがえる。
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    2025年01月11日 15:12現在 0銘柄
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    * 米国株のPERはTTM(Trailing Twelve Months)EPS(希薄化後1株利益)を元に算出しています。
    TTMは米国において一般的に用いられる業績の評価方法で、直近の12ヵ月(4四半期)の合計値を評価対象とします。
    例えば、開示されている最も新しい業績が2020年度の第1四半期の場合、2019年度第2四半期 + 2019年度第3四半期 + 2019年度第4四半期 + 2020年度第1四半期を合計した値を直近1年間の業績として評価します。
    EPSについては、決算書類に記載されている加重平均発行済株式数を元に算出しています。