物流テック(LogiTech)は、ITやIoT、AI(人工知能)、ロボットなどの最新テクノロジーを導入することにより、物流業界の配送・在庫管理などの業務を効率化、最適化する取り組みを意味する。米国でもベビーブーマー世代が定年退職を迎え、日本と同様に長距離ドライバーの不足が課題となっている。米国では貨物輸送の7割以上をトラック輸送が占めるだけに、経済を支える動脈とも称される物流業界にとって深刻な問題となっている。特にEC(電子商取引)の普及を背景に配送量は拡大の一途にあるほか、サブスクリプション型コマースの浸透も、DX(デジタルトランスフォーメーション)化が遅れる物流の現場には負荷をかけている。これら課題の解消に向けて、物流テックの重要性が一段と高まっている。アマゾン・ドット・コムが推し進める倉庫業務の自動化をはじめ、AIの在庫管理への活用、完全自動運転によるトラック隊列走行、玄関先に荷物を届ける「ラストワンマイル」を睨んだドローン配送の実用化など様々な取り組みが進んでおり、物流業界の姿は今後、大きく変化していきそうだ。