2024年4月11日 8時09分
株価指数先物【寄り前】 米CPIの結果は想定内で押し目狙いのロング対応
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 39120 -430 (-1.08%)
TOPIX先物 2718.5 -22.5 (-0.82%)
シカゴ日経平均先物 39220 -330
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
10日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。朝方発表された3月の米消費者物価指数(CPI)は、食品とエネルギーを除くコア指数が前年同月比3.8%と市場予想(3.7%)を上回る伸びとなった。総合CPIは3.5%上昇と市場予想(3.4%)以上だった。米利下げ開始時期が後ずれするとの見方が強まり、幅広い銘柄が売られた。また、CPIが市場予想を上振れしたことで米長期金利は4.5%台半ばと5カ月ぶりの水準に上昇したことも重荷となった。S&P500業種別指数は食品・生活必需品小売、エネルギー、半導体・同製造装置が上昇した一方で、不動産、耐久消費財・アパレル、自動車・同部品が下落した。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比330円安の3万9220円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比40円高の3万9590円で始まり、その後は3万9510円~3万9630円辺りで保ち合いを継続。ただし、CPI発表直前に一気に3万9090円まで売られた。米国市場の取引開始後はいったん3万9390円まで買い戻されたが、終盤にかけて3万9030円~3万9240円辺りで保ち合い、3万9120円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションでは25日移動平均線(3万9560円)に上値を抑えられる形となり、節目の3万9000円に接近する場面も見られた。ただし、CPIの上振れによる下落については予想されていたことでもあり、ボリンジャーバンドの-1σ(3万8870円)とのレンジはキープしている。米利下げ開始時期はこれまでの6月から、7月か9月に後ずれするとの観測が強まっているが、ある程度は織り込まれていたと考えられる。
そのため、3万9000円処での攻防が意識されるなか、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。為替市場では円相場が1ドル=153円台に乗せる場面も見られており、日米金利差を狙った資金流入も見込まれる。オプション権利行使価格の3万9125円を中心とした上下の権利行使価格である、3万8875円から3万9375円のレンジを想定しておきたい。為替については介入観測が警戒視されやすく、財務省などによる牽制発言でアルゴが発動する可能性を考慮しつつも、ショートが強まる局面ではその後のカバー狙いのスタンスになろう。
ナスダック指数は4日ぶりに反落し、SOX指数は1.6%安だったが、エヌビディア<NVDA>は3日ぶりの反発で2%近く上昇した。台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>が4日続伸となるなか、半導体株の一角では売り一巡後の底堅さがみられそうだ。もっとも、米国では11日に発表される3月の卸売物価指数(PPI)でも、結果を受けて利下げ観測が後退する可能性が考えられるため、積極的な売買は手控えられやすい。押し目狙いのロング対応ながら、スキャルピング中心の対応を余儀なくされそうだ。
10日のVIX指数は15.80(前日は14.98)に上昇した。200日線を支持線としたリバウンドをみせた格好である。ただし、一時16.62まで上昇したものの、4日の上昇局面で付けた16.92には届いておらず、直近の値幅の範囲での推移だった。そのため、大きくリスク回避には傾かないだろう。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.42倍と、横ばいだった。引き続き14.42倍に位置する75日線を支持線とした小動きである。円安を受けて輸出関連に資金が向かいやすいほか、NY原油先物相場の上昇を受けたエネルギー株の物色によって、ややTOPIX型優位の流れになりそうだ。ただし、エヌビディア上昇の影響により、スプレッド狙いのトレードは限られるだろう。
株探ニュース
日経225先物 39120 -430 (-1.08%)
TOPIX先物 2718.5 -22.5 (-0.82%)
シカゴ日経平均先物 39220 -330
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
10日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。朝方発表された3月の米消費者物価指数(CPI)は、食品とエネルギーを除くコア指数が前年同月比3.8%と市場予想(3.7%)を上回る伸びとなった。総合CPIは3.5%上昇と市場予想(3.4%)以上だった。米利下げ開始時期が後ずれするとの見方が強まり、幅広い銘柄が売られた。また、CPIが市場予想を上振れしたことで米長期金利は4.5%台半ばと5カ月ぶりの水準に上昇したことも重荷となった。S&P500業種別指数は食品・生活必需品小売、エネルギー、半導体・同製造装置が上昇した一方で、不動産、耐久消費財・アパレル、自動車・同部品が下落した。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比330円安の3万9220円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比40円高の3万9590円で始まり、その後は3万9510円~3万9630円辺りで保ち合いを継続。ただし、CPI発表直前に一気に3万9090円まで売られた。米国市場の取引開始後はいったん3万9390円まで買い戻されたが、終盤にかけて3万9030円~3万9240円辺りで保ち合い、3万9120円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションでは25日移動平均線(3万9560円)に上値を抑えられる形となり、節目の3万9000円に接近する場面も見られた。ただし、CPIの上振れによる下落については予想されていたことでもあり、ボリンジャーバンドの-1σ(3万8870円)とのレンジはキープしている。米利下げ開始時期はこれまでの6月から、7月か9月に後ずれするとの観測が強まっているが、ある程度は織り込まれていたと考えられる。
そのため、3万9000円処での攻防が意識されるなか、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。為替市場では円相場が1ドル=153円台に乗せる場面も見られており、日米金利差を狙った資金流入も見込まれる。オプション権利行使価格の3万9125円を中心とした上下の権利行使価格である、3万8875円から3万9375円のレンジを想定しておきたい。為替については介入観測が警戒視されやすく、財務省などによる牽制発言でアルゴが発動する可能性を考慮しつつも、ショートが強まる局面ではその後のカバー狙いのスタンスになろう。
ナスダック指数は4日ぶりに反落し、SOX指数は1.6%安だったが、エヌビディア<NVDA>は3日ぶりの反発で2%近く上昇した。台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>が4日続伸となるなか、半導体株の一角では売り一巡後の底堅さがみられそうだ。もっとも、米国では11日に発表される3月の卸売物価指数(PPI)でも、結果を受けて利下げ観測が後退する可能性が考えられるため、積極的な売買は手控えられやすい。押し目狙いのロング対応ながら、スキャルピング中心の対応を余儀なくされそうだ。
10日のVIX指数は15.80(前日は14.98)に上昇した。200日線を支持線としたリバウンドをみせた格好である。ただし、一時16.62まで上昇したものの、4日の上昇局面で付けた16.92には届いておらず、直近の値幅の範囲での推移だった。そのため、大きくリスク回避には傾かないだろう。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.42倍と、横ばいだった。引き続き14.42倍に位置する75日線を支持線とした小動きである。円安を受けて輸出関連に資金が向かいやすいほか、NY原油先物相場の上昇を受けたエネルギー株の物色によって、ややTOPIX型優位の流れになりそうだ。ただし、エヌビディア上昇の影響により、スプレッド狙いのトレードは限られるだろう。
株探ニュース