2026年8月20日 23時08分
米医療費急増が労働者を直撃 27年に過去最大規模の伸び
米国で医療費の急増が労働者や企業経営を猛烈に圧迫している。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が伝えた。福利厚生大手WTWの最新調査によると、米企業が予想する2027年の医療費増加率は11.1%に達し、過去20年間で最大の伸びとなる見通し。医療費の伸びが加速するのは5年連続で、企業経営層からは「到底持続可能ではない」との悲鳴が上がる。
福利厚生大手エーオンの推計では、勤務先保険の加入者が今年負担した平均医療費(天引き保険料と自己負担額の合計)は前年比388ドル増の5297ドルに上った。企業が保険料の増加分を補うため従業員の負担も並行して引き上げられており、手取り給与を直接削る悪循環が続いている。
背景にあるのは高額な医療技術や医薬品の普及だ。特にGLP-1受容体作動薬に代表される肥満症・糖尿病治療薬や高額ながん治療薬の利用拡大がコストを著しく押し上げている。また、病院側が請求額増大を目的にAIツールを導入したことや、診療価格自体の引き上げも要因に挙げられる。
中小企業への打撃は著しい。従業員35人を抱えるガラス製造企業では、医療保険費用が売上高の約5%に達し利益率を上回る事態となっている。会社側が保険料の9割を負担するものの、従業員の天引き額引き上げに耐えかねて保険加入を断念する働き手も出始めた。
ハーバード大のチャーニュー教授は「医療費の増加ペースが所得の上昇を上回っている」と警鐘を鳴らす。かつては人事部門の問題とされていた医療給付の負担増加は、いまやCEOや財務部門、取締役会が直接向き合うべき経営の最優先課題へと急浮上している。
株探ニュース
福利厚生大手エーオンの推計では、勤務先保険の加入者が今年負担した平均医療費(天引き保険料と自己負担額の合計)は前年比388ドル増の5297ドルに上った。企業が保険料の増加分を補うため従業員の負担も並行して引き上げられており、手取り給与を直接削る悪循環が続いている。
背景にあるのは高額な医療技術や医薬品の普及だ。特にGLP-1受容体作動薬に代表される肥満症・糖尿病治療薬や高額ながん治療薬の利用拡大がコストを著しく押し上げている。また、病院側が請求額増大を目的にAIツールを導入したことや、診療価格自体の引き上げも要因に挙げられる。
中小企業への打撃は著しい。従業員35人を抱えるガラス製造企業では、医療保険費用が売上高の約5%に達し利益率を上回る事態となっている。会社側が保険料の9割を負担するものの、従業員の天引き額引き上げに耐えかねて保険加入を断念する働き手も出始めた。
ハーバード大のチャーニュー教授は「医療費の増加ペースが所得の上昇を上回っている」と警鐘を鳴らす。かつては人事部門の問題とされていた医療給付の負担増加は、いまやCEOや財務部門、取締役会が直接向き合うべき経営の最優先課題へと急浮上している。
株探ニュース