2024年4月10日 4時27分
アームに弱気な見方 AIストーリーは誇張され過ぎ=米国株個別
(NY時間15:27)(日本時間04:27)
アーム<ARM> 126.84(-2.42 -1.87%)
半導体設計のアーム<ARM>が下落しており、一時124.50ドルまで下落する場面が見られた。同社株は2月の決算発表で急伸し、一時164ドルまで上昇する場面が見られたが、その後は上げが一服している。しかし、調整色を強めることもなく、120-140ドルの間での上下動が続いてい状況。
底堅さは堅持しているものの、アナリストからはここから50%超下落するリスクが指摘されている。同社のAI絡みのストーリーは誇張され過ぎだという。AI絡みのストーリーと、最新のチップ・アーキテクチャの発表後にロイヤルティを増額できたことが追い風となり、株価は50%上昇している。
同社はマイクロプロセッサーの設計図を開発しており、エヌビディア<NVDA>やアップル<AAPL>などを最大の顧客としている。同社のビジネスモデルは、顧客が同社の設計を使用してチップを製造するごとに発生するロイヤルティ収入に依存している。
アナリストは、現在の株価は割高で、ここから50%超下落の57ドルまで下落するリスクがあると指摘。同社がAIの成長から利益を得ていることは確かだが、同社のAIストーリーはエヌビディア<NVDA>と比較して補助的な位置づけでしかなく、エヌビディアのような利益の伸びを達成できるとも思えないという。
57ドルの株価が適正価値と思われ、これは向こう10年間、年17%の売上高の伸びと最大44%の利益率を反映させたとしている。一方、現在の株価は年22%の売上高の伸びと55%の営業利益率を示唆しており、このシナリオ達成には僅か8年間でロイヤルティ収入を4倍に引き上げる必要がある。しかし、顧客がより安価な代替アーキテクチャを求める可能性がある中で、その達成は困難と指摘している。
対照的に別のアナリストからは、同社の長期的見通しについてより楽観的な見方が出ており、目標株価を160ドルに引き上げた。現在の水準から28%高い水準。
2025年からの3年間、同社の売上高は毎年25%成長すると予想しているという。同社はモバイルCPU分野で99%以上の市場シェアを持つ不動のリーダーであり、今後3年間でより多くのOEMがv9プラットフォームに移行することで、売上高がさらに拡大する可能性があると指摘している。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース
アーム<ARM> 126.84(-2.42 -1.87%)
半導体設計のアーム<ARM>が下落しており、一時124.50ドルまで下落する場面が見られた。同社株は2月の決算発表で急伸し、一時164ドルまで上昇する場面が見られたが、その後は上げが一服している。しかし、調整色を強めることもなく、120-140ドルの間での上下動が続いてい状況。
底堅さは堅持しているものの、アナリストからはここから50%超下落するリスクが指摘されている。同社のAI絡みのストーリーは誇張され過ぎだという。AI絡みのストーリーと、最新のチップ・アーキテクチャの発表後にロイヤルティを増額できたことが追い風となり、株価は50%上昇している。
同社はマイクロプロセッサーの設計図を開発しており、エヌビディア<NVDA>やアップル<AAPL>などを最大の顧客としている。同社のビジネスモデルは、顧客が同社の設計を使用してチップを製造するごとに発生するロイヤルティ収入に依存している。
アナリストは、現在の株価は割高で、ここから50%超下落の57ドルまで下落するリスクがあると指摘。同社がAIの成長から利益を得ていることは確かだが、同社のAIストーリーはエヌビディア<NVDA>と比較して補助的な位置づけでしかなく、エヌビディアのような利益の伸びを達成できるとも思えないという。
57ドルの株価が適正価値と思われ、これは向こう10年間、年17%の売上高の伸びと最大44%の利益率を反映させたとしている。一方、現在の株価は年22%の売上高の伸びと55%の営業利益率を示唆しており、このシナリオ達成には僅か8年間でロイヤルティ収入を4倍に引き上げる必要がある。しかし、顧客がより安価な代替アーキテクチャを求める可能性がある中で、その達成は困難と指摘している。
対照的に別のアナリストからは、同社の長期的見通しについてより楽観的な見方が出ており、目標株価を160ドルに引き上げた。現在の水準から28%高い水準。
2025年からの3年間、同社の売上高は毎年25%成長すると予想しているという。同社はモバイルCPU分野で99%以上の市場シェアを持つ不動のリーダーであり、今後3年間でより多くのOEMがv9プラットフォームに移行することで、売上高がさらに拡大する可能性があると指摘している。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース