米国は世界最大の「ペット大国」でもあり、全世帯の約7割が家族の一員として犬や猫などのペットを飼育しているとされる。ペット飼育に費やされる費用は拡大の一途を辿っており、米国ペット用品協会(APPA)によれば、米国のペット市場の規模は2022年に1368億ドルに達している。ペット市場は不況に比較的強いとされており、関連企業はそのディフェンシブ性で注目されることも多い。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)による“巣ごもり”の生活様式もペットや関連製品・サービスの需要増に拍車を掛けており、アフターコロナの現在もその成長トレンドに変化はみられない。ペット市場の裾野はペットフードやペット用品、グルーミング、医療、保険など幅広い。また、近年ではデジタル技術を活用して、健康・栄養管理、GPSトラッキング、見守り、自動給餌といったペット飼育をサポートする製品・サービスが「ペットテック(Pet Tech)」として注目を集めている。