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    2026年5月1日 12時49分

    米国株の需給要因、AI相場と電力インフラ、銀行規制緩和【フィリップ証券】

     米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が4/24に18連騰を達成し、過去最長をさらに更新した。インテル<INTC>が4/23、決算発表で2026年4-6月期の売上高が前年同期比7-15%増になるとの見通しを示した。これを受けて4/24終値が前日比24%高となったのは、AI(人工知能)が自ら目標に向かって自律的にタスクをこなす「AIエージェント」の時代へのシフトにより、コンピュータの頭脳にあたり論理的に順序立てて制御する役割を果たすCPU(中央演算処理装置)の重要性が高まる時代の幕開けを示唆している。CPUで競合するアドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>、および、エネルギー効率に優れた、自社設計の量産半導体製品「Arm AGI CPU」に注力し始めた英アーム・ホールディングス<ARM>を含む3社は、今後のAI相場を力強く牽引していく可能性がある。

     米国株を巡る需給面の追い風もある。米国の確定申告は前年1月~12月の所得を対象として翌年4/15(タックス・デイ)が期限となっている。電子申告(e-file)と銀行口座のダイレクトデポジットを併用すれば、源泉徴収額が実際の税額を上回った場合の還付金を原則として21日以内に受け取ることができる。5月上旬までは税金還付金による投資資金が米国株市場に流入しやすい反面、その時期が過ぎると2026年1-3月期決算発表が一巡することで買い材料が一挙に減少し、「セル・イン・メイ」と言われる売りが発生しやすい点には要注意だろう。

     AI半導体相場のリスク要因としてAIデータセンター(DC)の建設遅延や中止が相次ぐことが挙げられる。エネルギー価格の高騰、および金利動向次第で資金調達が困難になればDCの採算は悪化しやすいと想定される。DC建設に土地・冷却装置が制約となっている中、電力に関して変圧器や電気機器の需要が急増し、納期が従来の約2年から5年程度に延びている点が大きな懸念材料となっている。これは裏を返せば、送配電網に絡んだ電力インフラ関連企業がAIブームを支える鍵を握っていることを意味する。また、高電圧直流送電(HVDC)によってDCにおける電力ロスを減らし、省エネを進めるニーズも高まりそうだ。

     米銀行規制当局は2025年11月、中核的自己資本を、銀行総資産に簿外の債務保証などを加えた金額で割った比率である「補完的レバレッジ比率(SLR)」を銀行ごとの状況に応じて規制を緩めた。これが米銀の好調な1-3月決算の要因の一つになっている。また、司法省が4/24にパウエルFRB議長への刑事捜査を終結させたことを受けて、トランプ米大統領が次期FRB議長に指名したウォーシュ氏の議会承認手続きが進む見通しとなった。ウォーシュ氏の下で、銀行に課された流動性規制をFRBが緩和し、銀行融資の増加に向けた金融政策を打ち出す可能性がある。トランプ氏の方針とも一致するとみられる。

    ■SLR資本規制緩和とトランプ口座~メリットを受ける米金融関連株に注目

     米銀行規制当局は2025年11月、中核的自己資本を、銀行の総資産に簿外の債務保証契約などを加えた金額で割った比率である「補完的レバレッジ比率(SLR)」を銀行ごとの状況に応じて規制水準を緩めた。米大手銀は従来一律に5%以上が求められたが、モルガン・スタンレー<MS>は3.5%以上とされた。規制緩和で制約が軽くなったトレーディング業務の貢献により、4/15発表の2026年1-3月期の決算は堅調な内容となった。

     米財務省が4/6、子ども向け税制優遇投資口座「トランプ口座」制度を支援する政府の財務代理機関としてバンク・オブ・ニューヨーク・メロン<BK>およびロビンフッド・マーケッツ<HOOD>を選定したと発表。2025~2028年生まれの子どもには政府が1000ドルを初期拠出する。

    【タイトル】


    参考銘柄

    ファースト・トラスト北米エネルギー・インフラファンド<EMLP> 市場:NYSE Arca・・・分配金:年4回(3・6・9・12月)

    ・上場マスター・リミテッド・パートナーシップ(MLP)、MLP関係会社、カナダのインカムトラスト、パイプライン会社、およびパイプライン等インフラ資産からの売上比率が50%以上を占める企業に投資。

    ・4/24終値で時価総額が39.6億USD、過去12ヵ月間の実績配当利回りが2.76%。組入れ上位6銘柄は、エナジー・トランスファー<ET>、エンタープライズ・プロダクツ<EPD>、モルガン・スタンレー・インスティチューショナル・リクイディティ・ファンド、MPLX<MPLX>、プレーンズGPホールディングス<PAGP>、キンダー・モルガン<KMI>である。

    ・昨年末終値から4/24終値までの騰落率は、当ETF(インカムゲインを除く)が+14.8%に対し、ダウ工業株30種平均株価が+10.2%、S&P500株価指数が+4.7%、ナスダック100が+8.1%。旺盛なAI需要を受けてAIインフラ・半導体向けの設備投資が活発となる中、エネルギー価格高騰による採算悪化が懸念されている。電力不足のボトルネック解消のためのインフラ需要増が見込まれる。


    イートン<ETN> 市場:NYSE・・・2026/5/5に2026/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定

    ・1911年設立のアイルランド大手産業機器メーカー。電気関連(ブレーカー他)、油圧関連(ポンプ他)の製品を扱い、航空宇宙(油圧モーター他)、商業車両(トランスミッション他)向けに展開する。

    ・2/3発表の2025/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比13.1%増の70.5億USD、既存事業増収率が9%(会社予想10-12%)、非GAAPの調整後EPSが同17.7%増の3.33USD(同3.23-3.43USD)。電気関連事業(売上比率74%)は送電網新設・改良支援の追い風を受けて営業利益が64%増加した。

    ・2026/12通期会社計画は、既存事業売上高が前期比7-9%増、調整後EPSが同8-12%増の13.0-13.5USD。AI投資急拡大による変圧器・電気機器の需要急増で納期が大幅に延びている。特に変圧器は電力変換の要であり、製造に高度な技術と特殊素材が必要であり、生産能力を急速に増やせない。AI能力拡張に対する電気インフラの供給不足は、同社の電気関連事業へ追い風だろう。


    JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー<JPM> 市場:NYSE・・・2025/7/14に2026/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定

    ・1799年設立の米国最大手金融持株会社。全米23州でJPモルガン・チェース銀行を展開するほか、海外約60カ国で金融事業を営む。クレジットカード発行に加え、投資銀行・債券・株式業務を展開。

    ・4/14発表の2026/12期1Q(1-3月)は、純収益が前年同期比9.8%増の505.36億USD、EPSが同17.2%増の5.94USD。非GAAPの調整後経費率は2ポイント上昇の53%へ悪化。イラン情勢を受けた相場変動の拡大を受けて市場取引収益が17%増。企業のM&A需要を背景に投資銀行業務も伸びた。

    ・通期会社計画は、市場部門を除く純金利収益が前期比2.6%増の950億USD、調整後営業費用が同10.2%増の1050億USD、クレジットカード180日以上延滞債権への純チャージオフ(NCO)比率が同0.09ポイント悪化の3.40%。トランプ米政権は銀行規制の緩和によって貸出を増やすことを目指しており、トランプ米大統領が指名した次期FRB議長候補の就任後、規制緩和が進む可能性がある。


    モルガン・スタンレー<MS> 市場:NYSE・・・2026/7/15に2026/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定

    ・1924年設立。投資銀行業務、株式・債券のセールス&トレーディング、不動産業務、資産運用業務などをグローバルに展開。08年リーマンショック後に三菱UFJフィナンシャルG<MUFG>と資本提携。

    ・4/15発表の2026/12期1Q(1-3月)は、純収益が前年同期比16.0%増の205.80億USD、EPSが同31.9%増の3.43USD。株式や債券の売買仲介やヘッジファンドなど顧客への与信を含めたトレーディング業務が業績拡大を牽引。トレーディング収入は株式が25%増加、債券は3割近く増加した。

    ・シャロン・イェシャヤCFOは決算説明会で「マーケット部門では顧客の売買を手助けするため『レバレッジベースの資本』を戦略的に用いた」と説明。米銀行規制の一つである「補完的レバレッジ比率(SLR)」は従来、米大手銀が一律で同比率を5%以上に保つことを規制当局によって求められていた中、2025年11月に銀行ごとの状況に応じて水準が緩められ、同社への適用は3.5%以上とされた。


    ネクステラ・エナジー<NEE> 市場:NYSE・・・2026/7/23に2026/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定

    ・1925年設立。フロリダ州の電力会社フロリダ・パワー&ライト[FPL]、再生可能エネルギー(再エネ)のネクステラ・エナジー・リソーシズ[NEER]が中核企業。再エネと原発を含めたクリーンエネルギーで世界最大手。

    ・4/23発表の2026/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比7.3%増の67.01億USD、非GAAPの調整後EPSが同10.1%増の1.09USD。営業利益率は3.2ポイント悪化の32.9%だったものの、利払費用が27%減の12.87億USDへ軽減したことが調整後EPS増加に寄与。FPL(売上比率64%)が7%増収。

    ・通期会社計画は、調整後EPSが前期比19-22%増の3.92-4.02USDと従来計画を据え置いた。さらに2032年度まで調整後EPSが年平均8%以上の増加を見込んでいる。年間配当については2026年度まで前期比10%増、その後2028年度まで年平均6%の増配を見込んでいる。同社は米国最大級の再エネ発電・送電会社として風力・太陽光と送電線を統合運用。大規模送電網を所有・運用している。


    バンガード米国金融セクターETF<VFH> 市場:NYSE Arca・・・分配金:年4回(3・6・9・12月)

    ・MSCI米国インベスタブル・マーケット金融25/50インデックスのパフォーマンスに連動する成果を目指す。米国金融セクター銘柄で構成され、同インデックスの各構成銘柄に同比率で投資する。

    ・4/24終値で時価総額が124.2億USD、過去12ヵ月間の実績配当利回りが1.54%。組入れ上位6銘柄は、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー<JPM>、バークシャー・ハサウェイ<BRK.B>、マスターカード<MA>、バンク・オブ・アメリカ<BAC>、ビザ<V>、ゴールドマン・サックス・グループ<GS>である。

    ・昨年末終値から4/24終値までの騰落率は、当ETF(インカムゲインを除く)が▲5.1%に対し、ダウ工業株30種平均株価が+10.2%、S&P500株価指数が+4.7%、ナスダック100が+8.1%。トランプ米大統領が次期FRB議長に指名したケビン・ウォーシュ氏が議会承認を経て就任すれば、流動性カバレッジ比率(LCR)といった銀行に対する規制が緩和され、銀行が貸出を増やしやすくなる可能性がある。


    執筆日:2026年4月27日


    フィリップ証券
    フィリップ証券 リサーチ部 笹木和弘
    (公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト)

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