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    台湾積体電路製造(TSMC) ADR
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    2023年8月22日 17時00分

    明日の株式相場に向けて=半導体中小型株の戻り初動につく

     きょう(22日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比291円高の3万1856円と続伸。今週はスケジュール的にもテクニカル的にも正念場だが、日経平均は下放れずにノラリクラリと売り物をこなし、75日移動平均線に再びサヤ寄せする動きを示している。ここでの粘り腰が生きるかどうか、これから発表される米エヌビディア<NVDA>の決算と、ジャクソンホール会議で25日に講演予定にあるパウエルFRB議長の発言が大きな関門となる。このタイミングで見切り発車的に上値を買い進むことはかなりの勇気がいるが、それは売り方にとっても同じで、きょうの値動きは疑心暗鬼となりやすく、後場の戻り足は空売り筋のポジション調整(買い戻し)が反映された感触がある。

     物色対象は銀行や証券など金融セクターに矛先が向いているほか、電機・精密などハイテク株にも強い動きが目立っている。売買代金で群を抜いているのは相変わらずレーザーテック<6920>だが、第2位にアドバンテスト<6857>がランクインするなど、半導体製造装置関連の主力どころが強い。ちなみに売買代金の第3位はソフトバンクグループ<9984>で、同社は傘下に置く英半導体設計大手アームのナスダック市場上場申請が伝わったことから、これが材料視され物色人気となった。売買代金上位三傑には、いずれも 生成AI市場拡大を背景とした半導体需要押し上げを追い風材料とする銘柄が並んだ。

     半導体関連セクターの収益環境の逆風は依然として強い。半導体設備投資は米インテル<INTC>や台湾のTSMC<TSM>、米マイクロンテクノロジー<MU>、韓国のSKハイニックスといった世界の大手メーカーが足並みを揃えて規模を縮小、今年度は過去10年で最大の落ち込みになると報じられている。まさに関連株は深い闇に身を置くような状況にあるが、そうした局面で得てして株価は底入れ反騰局面へと移行する。難局が報じられた時点でそれは既に過去の話である。投資家は受注や売上高が増勢に転じたのを見届けてから、慌てて駆け寄ってもそこに収穫すべき果実は残されていない。株式市場は経済の鏡だが、近未来を映す鏡であることを忘れてはいけない。

     一方で生成AI市場の拡大がもたらす半導体需要の伸びを過剰評価しているという指摘も一部にある。かつてエヌビディアが仮想通貨ブームによってマイニング需要が沸騰し、GPUが払底状態となったことがあるが、ビッグウェーブが去った後の落ち込みの激しさも経験しているからだ。しかし、今脚光を浴びている生成AIは一時的なブームで消えるようなものではなさそうだ。既に世界的に国家の経済基盤を支えるインフラの一つとして歴史に組み込まれ、市場拡大シナリオが担保されているといっても過言ではないはずだ。これは、この時期多くのアナリストにエヌビディアの株価目標を大幅に引き上げる動きが相次いでいる、という事実にも裏打ちされている。

     あす23日発表予定のエヌビディアの5~7月期決算は、事前コンセンサスで総収入が前年同月比65%増とハードルが非常に高く、正直これで決算サプライズを得るのは難しいように見える。ただ、市場では「仮に売られてもそこは買い下がって溜めこむ好機とみている向き(機関投資家)は意外と多い」(ネット証券アナリスト)という声が聞かれる。

     半導体関連も中小型株の足の軽さが際立っている。もちろん、内容によって選別されるとはいえ、反騰の初動で出遅れている銘柄は少なくない。例えば、メモリーモジュールを手掛けるミナトホールディングス<6862>の600円近辺の踊り場はマークしておく価値がありそうだ。また、半導体を主力に取り扱うエレクトロニクス商社の丸文<7537>もソーサーボトム形成から戻り局面へと歩を進めている。同社は24年3月期営業2割減益予想で減配を明示しているが、来期は回復色が濃厚だ。また、第1四半期の進捗率から今期業績予想上振れの公算も小さくない。このほか、シリコンウエハー加工や半導体関連装置の販売及び自社製品開発も手掛ける三益半導体工業<8155>にも着目したい。

     あすのスケジュールでは、国内では特に目立ったイベントは見当たらない。海外では8月の独製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値、8月の仏製造業PMI速報値、8月の英製造業PMI速報値、8月のユーロ圏製造業PMI速報値のほか、米国では7月の新築一戸建て住宅販売件数、8月のS&Pグローバル製造業PMI速報値などが発表される。また、米20年国債の入札も予定されている。(銀)

    出所:MINKABU PRESS