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    2024年7月11日 11時38分

    話題株ピックアップ【昼刊】:モノタロウ、トレファク、トレンド

    ■MonotaRO <3064>  2,099.5円  +255.5 円 (+13.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
     MonotaRO<3064>が急騰し、年初来高値を更新した。10日の取引終了後、6月度の月次業績を開示した。単体の売上高は前年同月比5.6%増の224億9300万円と、増収率は前月の17.4%から鈍化した。半面、営業日数が前年同月よりも2日少ないなかで増収基調を継続したほか、新規顧客獲得数も8万9200アカウントと堅調さを維持し、買い安心感が台頭。ショートカバーを誘発する形となり、マドを開けて上伸する格好となった。四半期末月の売り上げには海外ロイヤルティー収入を含む。

    ■トレファク <3093>  2,003円  +185 円 (+10.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
     トレジャー・ファクトリー<3093>が急反発している。10日の取引終了後、25年2月期の連結業績予想について、売上高を405億6200万円から418億6200万円(前期比21.5%増)へ、営業利益を37億1200万円から40億4100万円(同20.7%増)へ、純利益を24億6600万円から27億2300万円(同21.5%増)へ上方修正し、あわせて中間・期末各16円の年32円としていた配当予想を中間18円・期末16円の年34円へ引き上げたことが好感されている。インバウンド需要の拡大や、継続する物価高に伴う中古品・リユース品へのニーズの高まりなどを背景に第1四半期(3~5月)決算が好調に推移したことに加えて、6月の単体既存店売上高が前年同月比12.8%増と計画を上回って推移しており、第2四半期以降も引き続き買い取り・販売が堅調に推移すると見込まれることが要因としている。なお、同時に発表した第1四半期決算は、売上高103億2000万円(前年同期比24.9%増)、営業利益13億4900万円(同30.7%増)、純利益9億2300万円(同37.0%増)だった。

    ■西部技研 <6223>  1,659円  +60 円 (+3.8%)  11:30現在
     西部技研<6223>は反発している。10日の取引終了後、電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池製造工場に係る大型案件を受注したと発表したことが好感されている。今回受注したのは、国内大手車載電池メーカー向け省エネ熱交換システム一式とその設備設計・施工業務で、受注金額は約8億7000万円。納入時期は25年12月期第3四半期を予定しており、24年12月期業績への影響はないとしている。

    ■丸千代山岡家 <3399>  3,300円  +110 円 (+3.5%)  11:30現在
     丸千代山岡家<3399>が底堅い。10日の取引終了後、6月度の売上高速報を開示した。既存店売上高は前年同月比30.3%増と高い伸びを示し、増収率は5月の21.4%から拡大。伸び率は今年3月以来の高さとなった。業況を好感した買いが先行した後、利益確定売りが出て下げに沈む場面があったが、押し目買いが入り持ち直した。全店ベースでの売上高は同35.6%増。週末の日数が多かったことも売り上げ増に寄与した。同月は東京都青梅市にラーメン山岡家を1店舗開設した。

    ■トレンドマイクロ <4704>  7,073円  +213 円 (+3.1%)  11:30現在
     トレンドマイクロ<4704>が切り返し急、200円を超える上昇で7000円台を回復した。ネットセキュリティーで世界屈指の実力を有し、そのブランド力は他社とも一線を画す。個人向けセキュリティーソフト「ウイルスバスター」で高実績を誇るほか、法人向け統合プラットフォームで高水準の需要を取り込むことに成功している。ここにきて企業へのサイバー攻撃が一段と活発化し、その対応が早急に求められる状況にある。また、国家安全保障の観点からもサイバー防衛の重要性が増しており、直近では、政府が重大なサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」で自衛隊の新任務を創設する方向で動いていることが伝わった。同社はその関連有力株として物色の矛先が向いている。株価は6月20日に6170円の年初来安値を形成したが、その後は継続的な実需買いが観測されるなか一貫して下値を切り上げている。時価は5日移動平均線を上回る水準に再浮上、テーマ買いの流れに乗り一段の上値をうかがう展開に。

    ■ホギメディカル <3593>  4,230円  +85 円 (+2.1%)  11:30現在
     ホギメディカル<3593>が3連騰。2018年7月以来の高値圏で推移している。同社は10日の取引終了後、25年3月期第1半期(4~6月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比0.5%増の97億2500万円と微増益となった一方、経常利益は同14.3%増の14億500万円と2ケタ増益を果たした。中間期の計画に対する経常利益の進捗率は69%に上った。9日に英投資運用会社の保有割合上昇が明らかとなり株価に上昇圧力が掛かっていたが、業績の上振れを期待した買いが入り、ショートカバーを誘発したようだ。医療業界に向けて手術で使う消耗品を一括で供給する「プレミアムキット」の売り上げが大きく伸びた。円安による輸入材料の高騰が響いたものの、経費の抑制が利益面に寄与した。

    ■スギホールディングス <7649>  2,296円  +33.5 円 (+1.5%)  11:30現在
     スギホールディングス<7649>が4連騰。10日の取引終了後に発表した6月度の既存店売上高は前年同月比6.9%増となった。増収基調を維持したほか、伸び率が5月の6.7%から拡大しており、評価した買いが入ったようだ。既存店の客数は同2.0%増。客単価は同4.9%増となった。全店売上高は同13.4%増だった。6月度は新規に16店を開設し、1店を閉鎖した。

    ■東京エレクトロン <8035>  38,280円  +460 円 (+1.2%)  11:30現在
     東京エレクトロン<8035>が3連騰で4月17日以来となる3万8000円台を回復、ボックス圏もみ合いを上に抜け、戻り足を急速に強めている。前日の米国株市場ではナスダック総合株価指数やS&P500指数などと歩調を合わせ、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も大幅高で史上最高値を更新した。画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディア<NVDA>のほか、メモリー製造大手のマイクロン・テクノロジー<MU>などが4%高と値を飛ばし、市場センチメントを強気に傾けている。また、前日発表された半導体受託生産世界最大手のTSMC<TSM>の6月売上高が前年同月比33%増と好調だったこともポジティブ材料視されている。この流れを受け、東京市場でも半導体主力株に上値を見込んだ買いが流入している。そのなか東エレクは日経平均構成比率で、ファーストリテイリング<9983>に次ぐ2位に位置するなど指数への影響度が大きく、ここ最近の日経平均急騰の原動力として存在感を放っている。

    ■SHIFT <3697>  11,535円  -3,720 円 (-24.4%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
     SHIFT<3697>はウリ気配スタート。10日取引終了後に発表した23年9月~24年5月期連結決算は売上高が前年同期比28.1%増の811億4300万円、純利益が同17.2%減の32億9500万円だった。通期で増益を見込んでいるだけに失望売りを招いたようだ。主力のソフトウェアテスト関連サービスは好調。一方、システム開発などを手掛けるソフトウェア開発関連サービスで、順調な採用に対して相対的に案件獲得が遅延し、稼働率が低下したことが全体の利益に響いた。また、積極的なM&Aの推進に伴うアドバイザリー費用などの一過性コストも重荷となった。

    ■ベルク <9974>  6,430円  -910 円 (-12.4%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
     ベルク<9974>は大幅安。10日取引終了後に発表した3~5月期連結決算は売上高が前年同期比12.7%増の934億5600万円、営業利益が同11.3%減の37億3100万円だった。通期で増収増益を見込んでいることから、第1四半期時点での減益が嫌気され売られている。売上高については徹底的な価格強化が顧客の支持を得て堅調に推移。一方、利益面では商品調達価格や賃金の上昇に伴うコスト増が響いた。

    ■ダイドーリミテッド <3205>  1,039円  -88 円 (-7.8%)  11:30現在
     ダイドーリミテッド<3205>が急反落した。10日の取引終了後、6月の株主総会での承認を経て就任した中山俊彦取締役が、7月9日付で辞任したと発表した。中山氏はアクティビスト(物言う株主)とされるストラテジックキャピタルが今回の株主総会において取締役選任を提案した候補者の1人。選任の承認から、わずかの期間での辞任となったことを受け、アクティビストからの働きかけによる企業価値の向上シナリオに不透明感が高まったと受け止められ、売りを促す要因となったようだ。本人から一身上の都合による辞任の申し出を受けたという。

    ■吉野家ホールディングス <9861>  2,895.5円  -228.5 円 (-7.3%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位
     吉野家ホールディングス<9861>が反落。10日取引終了後に発表した3~5月期連結決算は売上高が前年同期比7.4%増の475億4200万円、営業利益が同38.6%減の8億8000万円だった。減益を嫌気した売りが出ている。商品や販売施策が奏功したことで売上高は増加、一方、賃上げなど人件費を中心としたコスト上昇により利益は押し下げられた。通期の増収減益見通しに変更はない。

    ■サイゼリヤ <7581>  5,460円  -290 円 (-5.0%)  11:30現在  東証プライム 下落率5位
     サイゼリヤ<7581>が急落。同社は10日の取引終了後、株主優待制度の廃止を発表。個人投資家の売りを促す要因となったようだ。2023年8月31日を基準日とする株主優待をもって制度を廃止する。今年8月31日を基準日とする株主優待は実施しない。株主への公平な利益還元の観点から協議をした結果、配当による利益還元に集約することが適切と判断した。一方、24年8月期の年間配当予想は7円増額し25円(前期比7円増配)に見直した。同時に開示した24年8月期第3四半期累計(23年9月~24年5月)の連結決算は、売上高が前年同期比23.6%増の1632億7000万円、経常利益は同2.7倍の105億7100万円となった。原材料高の影響を受けたものの、国内では既存店の客数・客単価が増加傾向となった。新規出店を継続的に進めるアジア地域は大幅な増収増益となった。

    ■ベル24HD <6183>  1,476円  -74 円 (-4.8%)  11:30現在  東証プライム 下落率6位
     ベルシステム24ホールディングス<6183>が続急落した。10日の取引終了後に発表した25年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算は、売上収益が前年同期比6.5%減の368億1600万円、最終利益が同42.7%減の16億8700万円となった。大幅な最終減益となったことを嫌気した売りが優勢となった。コールセンター関連事業において、新型コロナウイルス感染症に関連する国策業務が大幅に縮小した。業種別では金融・保険業向けの売り上げが増加した一方、サービス業や運輸・通信業向けは減少した。

    ■SBIホールディングス <8473>  4,066円  -121 円 (-2.9%)  11:30現在
     SBIホールディングス<8473>が反落した。10日の取引終了後、ユーロ円建て転換社債型新株予約権付社債(CB)を発行し、1000億円を調達すると発表。株式の転換に伴う潜在的な1株利益の希薄化リスクを意識した売りが株価の重荷となった。償還期限は2031年7月25日で利率はゼロ%。発行価格は額面金額の102.5%とする。払込日はロンドン時間24年7月26日。調達資金は金融サービス事業強化のための投資資金や、社債及び借入金の返済資金として充当する予定。

    ■タカキュー <8166>  158円  +50 円 (+46.3%) ストップ高   11:30現在
     タカキュー<8166>に物色人気集中。同社は紳士服を中心としたアパレル専門店を全国展開するが、近年の業績は赤字続きで厳しい経営環境を強いられていた。しかし、足もとで損益の回復色が鮮明となっている。同社が10日取引終了後に発表した25年2月期第1四半期(24年3~5月)決算は、営業利益が前年同期比44%増の2億100万円と大幅な伸びを示し通期計画を超過した。高機能商品のアイテム群が好調に推移したほか、カジュアル関連商品も売り上げを伸ばして全体業績に貢献した。また、新規春夏商品の既存店売上高も前年を上回って推移している。好決算が好感される形で投資資金を呼び込んでいる。

    ●ストップ高銘柄
     TORICO <7138>  1,300円  +300 円 (+30.0%) ストップ高   11:30現在
     ENECHANGE <4169>  368円  +80 円 (+27.8%) ストップ高   11:30現在
     セルシード <7776>  901円  +150 円 (+20.0%) ストップ高   11:30現在
     など、4銘柄

    ●ストップ安銘柄
     なし

    株探ニュース