2024年3月15日 8時10分
株価指数先物【寄り前】 売り先行も重要イベントを前にショートカバーは入りやすい
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 38330 -260 (-0.67%)
TOPIX先物 2631.0 -9.5 (-0.35%)
シカゴ日経平均先物 38290 -300
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
14日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。2月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.6%上昇(前年同月比1.6%上昇)となり、予想(0.3%、1.2%上昇)を大幅に上回った。エネルギー・食品を除くコアPPIも市場予想以上だった。2月の米消費者物価指数(CPI)に続いてPPIも予想を上振れたことで、米連邦準備理事会(FRB)が利下げタイミングを遅らせると受け止められた。米長期金利の上昇が重荷となるなか、エヌビディア<NVDA>が3%を超える下落となったほか、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>やマイクロン・テクノロジー<MU>など半導体株の弱さが目立った。S&P500業種別指数はソフトウエア・サービス、エネルギー、メディアが上昇した一方で、自動車・同部品、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレルが下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比300円安の3万8290円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比20円高の3万8610円で始まり、直後に付けた3万8670円を高値に膠着感が強まり、3万8570円~3万8660円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に下へのバイアスが強まると、一時3万8080円まで売られる場面も見られた。終盤にかけて持ち直し、3万8330円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。ただし、CPI同様、PPIについても予想を上回る可能性があったため、ある程度は想定された市場反応だっただろう。そのため、売り一巡後は底堅さが意識されそうであり、節目の3万8000円近辺での押し目狙いのロングは入りやすいと考えられる。日銀は来週の金融政策決定会合で金融政策の正常化を議論するとみられるなか、積極的にポジションを傾けてくる動きは限られていた。
日経225先物はナイトセッションで一時3万8080円まで下げたものの、今週の安値水準であるため、一段安を狙ったショートは仕掛けづらいところである。25日移動平均線は3万8590円辺りに位置しており、同線が抵抗線として機能することになりそうだが、オプション権利行使価格の3万8375円を中心とした3万8125円から3万8625円のレンジを想定しておきたい。
また、FRBによる利下げ観測が後退したことで米長期金利は上昇したが、これを受けて為替市場では円相場は1ドル=148円前半とドルが買われていた。日銀のマイナス金利解除への思惑から大きく円安・ドル高に振れる動きはなさそうだが、金利差を狙ったポジションの巻き戻しを狙ったトレードに対するリバランスの動きは入りやすいだろう。日経225先物は週初に大きく下落し、その後は3万8000円前半での底堅さがみられていることもあり、重要イベントを前にショートカバーが意識されそうだ。
14日のVIX指数は14.40(前日は13.75)に上昇した。低下して始まったが、13.47辺りに位置する75日線を支持線に切り返しており、一時14.66辺りで推移している200日線を上回り15.33まで上昇する場面も見られた。ただし、11日に付けた直近の戻り高値(16.04)は捉えることができずに上げ幅を縮めており、リスク後退には向かわないと考えられる。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.61倍に低下した。朝方に14.58倍に低下した後は、25日線が支持線として機能する形で、ややNTショートを巻き戻す流れだった。ただし、東京エレクトロン <8035> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]が終日軟調な推移で日経平均型の重荷となるなか、スプレッド狙いのトレードは限られていた。本日は円相場の落ち着きから輸出関連株やNY原油先物相場の上昇でエネルギー株などが買われる可能性がある。ややNTショートに振れやすいだろうが、25日線での底堅さがみられるようだと、来週の金融イベント通過後のアク抜けをにらんだNTロングが入りやすいとみておきたい。
株探ニュース
日経225先物 38330 -260 (-0.67%)
TOPIX先物 2631.0 -9.5 (-0.35%)
シカゴ日経平均先物 38290 -300
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
14日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。2月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.6%上昇(前年同月比1.6%上昇)となり、予想(0.3%、1.2%上昇)を大幅に上回った。エネルギー・食品を除くコアPPIも市場予想以上だった。2月の米消費者物価指数(CPI)に続いてPPIも予想を上振れたことで、米連邦準備理事会(FRB)が利下げタイミングを遅らせると受け止められた。米長期金利の上昇が重荷となるなか、エヌビディア<NVDA>が3%を超える下落となったほか、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>やマイクロン・テクノロジー<MU>など半導体株の弱さが目立った。S&P500業種別指数はソフトウエア・サービス、エネルギー、メディアが上昇した一方で、自動車・同部品、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレルが下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比300円安の3万8290円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比20円高の3万8610円で始まり、直後に付けた3万8670円を高値に膠着感が強まり、3万8570円~3万8660円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に下へのバイアスが強まると、一時3万8080円まで売られる場面も見られた。終盤にかけて持ち直し、3万8330円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。ただし、CPI同様、PPIについても予想を上回る可能性があったため、ある程度は想定された市場反応だっただろう。そのため、売り一巡後は底堅さが意識されそうであり、節目の3万8000円近辺での押し目狙いのロングは入りやすいと考えられる。日銀は来週の金融政策決定会合で金融政策の正常化を議論するとみられるなか、積極的にポジションを傾けてくる動きは限られていた。
日経225先物はナイトセッションで一時3万8080円まで下げたものの、今週の安値水準であるため、一段安を狙ったショートは仕掛けづらいところである。25日移動平均線は3万8590円辺りに位置しており、同線が抵抗線として機能することになりそうだが、オプション権利行使価格の3万8375円を中心とした3万8125円から3万8625円のレンジを想定しておきたい。
また、FRBによる利下げ観測が後退したことで米長期金利は上昇したが、これを受けて為替市場では円相場は1ドル=148円前半とドルが買われていた。日銀のマイナス金利解除への思惑から大きく円安・ドル高に振れる動きはなさそうだが、金利差を狙ったポジションの巻き戻しを狙ったトレードに対するリバランスの動きは入りやすいだろう。日経225先物は週初に大きく下落し、その後は3万8000円前半での底堅さがみられていることもあり、重要イベントを前にショートカバーが意識されそうだ。
14日のVIX指数は14.40(前日は13.75)に上昇した。低下して始まったが、13.47辺りに位置する75日線を支持線に切り返しており、一時14.66辺りで推移している200日線を上回り15.33まで上昇する場面も見られた。ただし、11日に付けた直近の戻り高値(16.04)は捉えることができずに上げ幅を縮めており、リスク後退には向かわないと考えられる。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.61倍に低下した。朝方に14.58倍に低下した後は、25日線が支持線として機能する形で、ややNTショートを巻き戻す流れだった。ただし、東京エレクトロン <8035> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]が終日軟調な推移で日経平均型の重荷となるなか、スプレッド狙いのトレードは限られていた。本日は円相場の落ち着きから輸出関連株やNY原油先物相場の上昇でエネルギー株などが買われる可能性がある。ややNTショートに振れやすいだろうが、25日線での底堅さがみられるようだと、来週の金融イベント通過後のアク抜けをにらんだNTロングが入りやすいとみておきたい。
株探ニュース