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    2023年12月1日 11時38分

    話題株ピックアップ【昼刊】:トリケミカル、セブン&アイ、NEC

    ■トリケミカル研究所 <4369>  3,720円  +210 円 (+6.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
     トリケミカル研究所<4369>が3日続伸し、年初来高値を更新した。同社は11月30日取引終了後、24年1月期第3四半期累計(2~10月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比51.6%減の13億6600万円にとどまったものの、通期計画17億円に対する進捗率が80.3%に達していることが買い手掛かりとなっているようだ。売上高は同19.0%減の82億1500万円で着地。主要な販売先である半導体業界で、メーカーの在庫調整や設備投資計画の見直しの影響により減産が続いていることが主な要因だとしている。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

    ■セブン&アイ <3382>  5,794円  +299 円 (+5.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
     セブン&アイ・ホールディングス<3382>は急反発。11月30日取引終了後に自社株買いと株式分割の実施を発表しており、これを好感した買いが入っている。自社株買いの取得上限は2500万株(自己株式を除く発行済み株数の2.83%)、または1100億円。期間は12月1日から来年5月31日まで。株式分割については2024年2月29日を基準日として1株を3株に分割する。更にあわせて、米国子会社を通じてオーストラリアでコンビニエンスストア事業を手掛けるConvenience Group Holdingsの全株式を取得することを明らかにした。取得日は24年4~6月の予定。

    ■NEC <6701>  8,401円  +161 円 (+2.0%)  11:30現在
     NEC<6701>が3日続伸し、年初来高値を更新した。30日に投資家向け説明会を開催。政府の防衛費予算の大幅な増加などを背景に、航空宇宙・防衛事業の売上収益が拡大する見通しを示しており、買い安心感をもたらしたようだ。同事業については、特殊要因を除いたベースで26年3月期に売上収益を3500億円(23年3月期は2329億円)、調整後営業利益を420億円(同240億円)に伸ばす目標を掲げる。26年3月期までに1000人規模の増員を計画。東京都府中市の拠点で新棟を設置し、生産設備を増強する。

    ■ダスキン <4665>  3,312円  +54 円 (+1.7%)  11:30現在
     ダスキン<4665>が反発した。30日の取引終了後、北関東地域を中心にイタリアンレストランなどを展開する企業の管理統括会社である健康菜園(群馬県桐生市)の株式を取得し、完全子会社化すると発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。健康菜園は、同地域で高い知名度を持つ「ナポリの食卓」や「とり弁鶏」など5業態で直営22店舗、フランチャイズ1店舗のレストランを運営するボストンハウス(同)を管理・統括する。ダスキンは完全子会社化後、出店地域の拡大を図る方針。フランチャイズでの展開も踏まえ、2034年3月末に全国で50店の展開を目指すという。

    ■三菱UFJ <8306>  1,268円  +13 円 (+1.0%)  11:30現在
     三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が続伸、三井住友フィナンシャルグループ<8316>は4日ぶり反発といずれも足もと買い優勢の展開、地銀株も総じて高い。ここ米長期金利の急低下を背景に運用環境の改善期待が剥落し、銀行セクターは上値の重い動きとなっていた。米長期金利に連動して国内長期金利も水準を切り下げる展開で、銀行にとって向かい風が意識されている。ただ、前日は米国で10月のPCEデフレーターが事前予想通り減速を示したものの、米債券市場では目先出尽くし売りを誘い、米10年債利回りは4.3%台に切り返す展開となった。また、これを受けて国内でも新発10年債利回りが足もとで0.690%と上昇に転じている。日米の長期債利回りが揃って水準を切り上げていることで、メガバンクや地銀株などを買い戻す動きを誘発している。

    ■共立メンテナンス <9616>  5,772円  +33 円 (+0.6%)  11:30現在
     共立メンテナンス<9616>が3日ぶりに反発した。30日の取引終了後に10月の経営情報を発表。グループ売上高は前年同月比17%増の193億5600万円と堅調に推移しており、好感されたようだ。インバウンド需要の回復を背景に、ホテル事業の売上高は同30%増の115億400万円となった。

    ■日産車体 <7222>  898円  +2 円 (+0.2%)  11:30現在
     日産車体<7222>が8日続伸している。11月30日の取引終了後、自社株2178万6887株(発行済み株数の13.86%)を12月8日付で消却すると発表しており、好材料視されている。なお、消却後の発行済み株数は1億3545万2804株となる予定だ。

    ■アドバンテスト <6857>  4,650円  -31 円 (-0.7%)  11:30現在
     アドバンテスト<6857>がやや売り先行の展開。前日の米国株市場ではNYダウが500ドルを超える大幅高をみせたものの、足もとで米長期金利が上昇しており、ハイテク系グロース株には逆風となった。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反落したが、特に画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が2.8%安に売られ大陰線を引いたことで、東京市場でもエヌビディアへの製品納入などで取引が活発なアドテストの株価にネガティブに作用している。アドテストはGPU向けテスターで圧倒的シェアを誇っており、エヌビディアの業績と連動しやすい。ここエヌビディアの株価が頭打ちとなっていることで、警戒感が働いているもようだ。

    ■ワンダープラネット <4199>  1,352円  +300 円 (+28.5%) ストップ高   11:30現在
     ワンダープラネット<4199>がストップ高の水準となる前営業日比300円高の1352円に買われた。同社が財務省に提出した23年8月期の有価証券報告書のなかで、売掛金の相手先として「ポケットモンスター」(ポケモン)の開発企業であるゲームフリーク(東京都千代田区)の社名の記載があった。有報は28日に公表されていたが、前の期の有報では記載のなかったゲームフリークとの取引が判明したことが話題となり、個人投資家を中心に買いが集まったようだ。23年8月期の有報によると、ゲームフリークへの売掛金は約1億800万円となっている。

    ■ソリトンシステムズ <3040>  1,492円  +216 円 (+16.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
     ソリトンシステムズ<3040>が急騰し年初来高値を更新している。11月30日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、営業利益を21億5000万円から26億円(前期比27.7%増)へ、純利益を14億8000万円から19億3000万円(同21.6%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を10円から14円へ引き上げたことが好感されている。売上高は192億円から190億円(同3.8%減)へやや下振れる見通しであるものの、主力のITセキュリティー事業で、粗利率の高い自社製品/サービスの販売が好調なことが寄与する。なお、年間配当予想は24円(前期16円)となる予定だ。

    ■INEST <7111>  80円  +8 円 (+11.1%)  11:30現在
     INEST<7111>が3日ぶりに反発している。同社は11月30日取引終了後、子会社のZITTOが「スマホ安心パック」の提供を開始したことを明らかにしており、これが株価を刺激しているようだ。スマホ安心パックは、さまざまな種類の広告を非表示にする広告ブロックサービスとスマートフォンのデータをクラウド上で保管できるバックアップサービスをセットにして月額制で提供するサービス。10月の発売から既に約4000件の申し込みがあるという。

    ■東洋電機製造 <6505>  1,021円  +85 円 (+9.1%)  11:30現在
     東洋電機製造<6505>がカイ気配スタート、25日移動平均線を足場にマドを開けて上放れる展開となっている。10月17日以来となる4ケタ大台を視野に入れてくる可能性がある。同社は鉄道車両用の駆動装置やパンタグラフなど電機品を手掛け、中国の高速鉄道向けなど海外展開にも注力している。11月30日取引終了後、インドネシア通勤鉄道向け新造車両用電機品を受注したことを発表した。受注金額は約55億円で24年5月期~26年5月期の売上高に計上する見込みとしている。24年5月期業績に与える影響は精査中としているが、これによる収益寄与を評価する買いを呼び込んでいる。

    ■大黒屋ホールディングス <6993>  51円  +4 円 (+8.5%)  11:30現在
     大黒屋ホールディングス<6993>が急伸。11月30日の取引終了後、子会社の大黒屋がLINEヤフー<4689>と業務提携すると発表した。共同施策として「LINE」上で中古ブランド品を買取り、「Yahoo!オークション」に出品し、落札結果に応じて顧客に還元する「おてがる買取(仮称)」サービスの概念実証を行うとしており、今後の展開を期待した買いを集めている。あわせて、第2回無担保転換社債型新株予約権付社債と第20回新株予約権を発行することを明らかにした。同社代表取締役社長の小川浩平氏などに割り当てる。希薄化率は議決権ベース(9月末時点)で最大41.73%。調達資金の総額約20億9133万円(手取り概算額)はラインヤフーとの提携に伴う新規事業資金などに充てる。

    ■トビラシステムズ <4441>  959円  +72 円 (+8.1%)  11:30現在
     トビラシステムズ<4441>が急伸。30日の取引終了後、23年10月期の業績に関し、最終利益が計画の3億9400万円から5億1700万円(前の期比60.6%増)に上振れして着地したようだと発表した。また、年間配当予想を2円50銭増額して17円(同6円40銭増配)に見直しており、これらを好感した買いが入ったようだ。23年10月期の売上高はこれまでの予想の20億円をやや上回る20億6100万円(同22.6%増)となったようだ。モバイル向けフィルタサービスの単価上昇に加え、ビジネスフォン・固定電話向けフィルタサービスにおいても利用者数が堅調に推移した。余剰費用の削減効果とともに、ホームページ制作運営支援事業の売却益計上も寄与する。

    ■岩崎通信機 <6704>  815円  +59 円 (+7.8%)  11:30現在
     岩崎通信機<6704>が高い。11月30日の取引終了後、あい ホールディングス<3076>と資本・業務提携し、あいHDの持ち分法適用会社になると発表。これが好感されている。あいHDとそのグループ各社を発注者、岩崎通を受託者とする受託生産事業の拡大や両社の受託生産事業に関連する共同研究開発、あいHD子会社の計測機器事業を岩崎通に譲渡することによる経営リソースの最適化などを図る。あいHDは岩崎通が実施する第三者割当増資を引き受け、議決権ベースで同社株の32.89%(9月末時点)を握る筆頭株主となる見通し。

    ●ストップ高銘柄
     ワンダープラネット <4199>  1,352円  +300 円 (+28.5%) ストップ高   11:30現在
     以上、1銘柄

    ●ストップ安銘柄
     アルデプロ <8925>  244円  -80 円 (-24.7%) ストップ安   11:30現在
     WT小麦 <1695>  2,782円  - 円 (-) ストップ安売り気配   11:30現在
     WT天然ガス <1689>  1,383円  - 円 (-) ストップ安売り気配   11:30現在
     以上、3銘柄


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