2024年2月9日 5時30分
前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―
■WTOKYO <9159> 2,960円 (+500円、+20.3%) ストップ高
W TOKYO <9159> [東証G]がストップ高。同社は「東京ガールズコレクション(TGC)」の運営を行っており、ロイヤルティ収入も収益に寄与している。7日取引終了後、Web3領域の合弁会社に秋元康氏とWeb3起業家の渡辺創太氏を迎え、グローバルなエンターテインメント事業を2月から始動することを発表した。秋元氏が総合プロデューサーに、渡辺氏が取締役に就任する。これを手掛かり材料に投資資金の流入が加速する格好となった。株価は1月24日につけた戻り高値2648円を一気に上抜きカイ気配のまま2000円台後半に駆け上がる展開となった。
■協和キリン <4151> 2,707.5円 (+439.5円、+19.4%)
東証プライムの上昇率トップ。協和キリン <4151> [東証P]が急反騰。7日の取引終了後、取得総数1700万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.2%)、取得総額400億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。あわせて24年12月期の年間配当予想を58円(前期比2円増配)とすると開示した。今期は減益予想ながら、自社株買いによる需給面でのインパクトと、増配計画を評価した買いが集まったようだ。自社株の取得期間は2月13日から10月31日までを予定。取得した全株式を11月14日に消却する。24年12月期の売上収益は前期比7.0%増の4730億円、最終利益は同22.4%減の630億円を計画。骨の希少疾患に向けた治療薬「クリースビータ」を中心とするグローバル戦略品の伸長や技術収入の増加を予想する一方、アトピー性皮膚炎を対象とする治療薬「KHK4083」の開発プロジェクトの進展や、英バイオ企業の子会社化による費用の増加などを見込む。
■伊勢化 <4107> 9,800円 (+1,500円、+18.1%) ストップ高
伊勢化学工業 <4107> [東証S]がストップ高。7日の取引終了後に24年12月期連結業績予想を発表。売上高を前期比24.9%増の330億円、営業利益を同28.4%増の68億円とし、ともに過去最高を更新する見通しを示した。増配も計画しており、これらを好感した買いが膨らんだ。ヨウ素の国際市況が比較的堅調に推移すると想定、塩化ニッケルの販売数量が回復することも見込む。配当予想は前期比50円増の320円とした。同時に発表した23年12月期決算は売上高が前の期比3.3%増の264億1300万円、営業利益が同41.0%増の52億9600万円だった。
■日電波 <6779> 1,385円 (+189円、+15.8%)
東証プライムの上昇率3位。日本電波工業 <6779> [東証P]が続急騰。同社は7日取引終了後、24年3月期第3四半期累計(23年4-12月)の連結営業利益が前年同期比51.1%減の32億6500万円になったと発表。ただ、10-12月期に限れば移動体通信向け高収益品の売り上げが増えたことなどから前四半期(7-9月期)に比べ14.0%増の14億円となったことが好感されたようだ。第3四半期累計の連結売上高は同6.3%減の375億100万円で着地。スマートフォン、基地局、パソコン向けなどの需要が低下したことに加え、車載向けの売り上げが全米自動車労働組合(UAW)のストライキを受けて減少したことが影響した。なお、通期業績予想については売上高494億円(前期比5.9%減)、営業利益38億円(同54.4%減)とする従来見通しを据え置いている。
■カンロ <2216> 2,212円 (+279円、+14.4%)
カンロ <2216> [東証S]が4日続急騰。8日午後1時30分ごろに発表した24年12月期連結業績予想で、売上高303億円(前期比4.4%増)、営業利益34億5000万円(同1.8%増)、純利益25億円(同1.5%増)と増収増益を見込み、年間配当予想を前期比14円増の72円としたことが好感された。飴(ハードキャンディ)やグミで既存主力ブランドのシェア拡大を図るとともに、Z世代向けや生活者ニーズに対応した商品開発で売上高の伸長を狙う。また、2月出荷分から一部商品の価格改定や内容量の変更を実施することも寄与する見通しだ。なお、23年12月期決算は、売上高290億1500万円(前の期比15.5%増)、営業利益33億8800万円(同75.3%増)、純利益24億6200万円(同82.9%増)だった。
■SBG <9984> 7,350円 (+732円、+11.1%)
東証プライムの上昇率4位。ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が3日ぶり急反騰。同社傘下の英半導体設計大手アーム・ホールディングス <ARM> が米国時間7日の取引終了後に10-12月期決算を発表した。売上高は前年同期比14%増の8億2400万ドル、純利益は同52%減の8700万ドルとなった。増収減益となったが、売上高と1株利益は市場予想を上回った。24年1-3月期の売上高と1株利益の見通しもそれぞれ市場のコンセンサスを上回る水準となり、アーム株は時間外取引で急騰した。ソフトバンクGに対しては、収益・財務面でのポジティブな影響を期待した買いが集まったようだ。ソフトバンクGは日本時間8日引け後に決算を発表する。
■ヨコオ <6800> 1,565円 (+137円、+9.6%)
東証プライムの上昇率6位。ヨコオ <6800> [東証P]が3日ぶり急反発。8日正午ごろ、24年3月期の連結業績予想について、売上高を750億円から760億円(前期比2.5%減)へ、営業利益を2億円から10億円(同78.9%減)へ、純利益を7億5000万円から14億円(同55.5%減)へ上方修正したことが好感された。車載アンテナをはじめとするVCCS事業や、半導体検査用ソケット及びプローブカードなどCTC事業、電子機器用微細コネクタなどFC・MD事業で増益が見込まれることが要因としている。また、為替差益を計上する見通しであることも織り込んだ。同時に発表した第3四半期累計(23年4-12月)決算は、売上高571億400万円(前年同期比5.3%減)、営業利益7億4700万円(同85.3%減)、純利益9億6300万円(同78.2%減)だった。
■インテリW <4847> 1,231円 (+107円、+9.5%)
東証プライムの上昇率7位。インテリジェント ウェイブ <4847> [東証P]が続急伸。同社はクレジットカード決済システムなどの開発・保守で業界トップの実績を持つ。7日取引終了後に発表した24年6月期第2四半期(23年7-12月)決算は、営業利益が前年同期比6%増の8億5200万円と増益を確保した。特に10-12月期でみると同利益が前年同期比84%増の5億8900万円と目を見張る伸びを示しており、これが材料視される形で投資資金の攻勢が一気に加速した。
■新東工 <6339> 1,213円 (+99円、+8.9%)
東証プライムの上昇率8位。新東工業 <6339> [東証P]が続急伸。自動車業界向けなどを中心に表面処理装置で高い実績を持つ。ここ自動車生産の回復が顕著で同社の商機が高まっており、同社が7日取引終了後に発表した23年4-12月期決算は営業利益が前年同期比3.1倍の33億3900万円と急拡大した。これをポジティブ視する買いが集中する形となった。時価は2018年3月以来約6年ぶりの高値圏に浮上しているが、投資指標面ではPBRが0.5倍台と極めて出遅れ感が強く、水準訂正余地の大きさが意識されている。
■アドテスト <6857> 6,577円 (+462円、+7.6%)
東証プライムの上昇率9位。アドバンテスト <6857> [東証P]が急反発。462円高の6577円まで駆け上がり、今週5日につけた上場来高値6256円を大幅に更新した。前日の米国株市場では 半導体関連株が総じて買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が反発し再び最高値を視野に入れる位置にいるが、そのなか画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディア <NVDA> が2.7%高に買われ上場来高値を更新した。GPUの独占的な供給元で生成AI関連のシンボルストックであるエヌビディアの上昇トレンドが止まらない。このエヌビディアが製造するGPU向けのテスター(検査装置)で圧倒的な納入実績を誇るのがアドテストであり、東京市場で同社株はエヌビディア関連の最右翼として脚光を浴びている。
■ルネサス <6723> 2,542円 (+168円、+7.1%)
東証プライムの上昇率10位。ルネサスエレクトロニクス <6723> [東証P]が急反発。上値抵抗ラインとして意識された25日移動平均線も上抜いてきた。同社が8日午前9時に開示した23年12月期決算は最終利益が前の期比31%増の3370億8600万円と大幅な伸びを果たした。トップラインは自動車向けマイコンが好調だった一方、 スマートフォンやパソコン市場の軟化が足を引っ張り小幅減収となったが、円安効果なども追い風に最終利益は3割強の伸びを確保している。また同日、発行済み株式数の約4.5%に相当する8783万株強の自己株式消却(消却予定日は29日)も発表しており、これもポジティブ視されたようだ。
■テルモ <4543> 5,425円 (+352円、+6.9%)
テルモ <4543> [東証P]が続急伸。7日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直し、最終利益の見通しを1010億円から1050億円(前期比17.5%増)に上方修正した。あわせて、3月31日を基準日とし、4月1日付で1株を2株に分割すると発表した。投資家層の拡大による株価へのポジティブな影響への期待も高める形となり、業況とあわせて評価されたようだ。今期の売上収益予想は8540億円から9060億円(同10.5%増)に引き上げた。為替相場が想定よりも円安で推移しており、影響を業績予想に反映させた。4-12月期の売上収益は前年同期比10.5%増の6829億5100万円、最終利益は同13.8%増の798億9700万円だった。
■日本CMK <6958> 803円 (+51円、+6.8%)
日本シイエムケイ <6958> [東証P]が続急伸。7日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、最終利益を20億円から22億円(前期比38.5%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を10円から11円へ引き上げたことが好感された。主に円が対米ドル及びタイバーツで通貨安に推移したことが寄与したという。売上高870億円(前期比3.8%増)、営業利益30億円(同15.1%増)は従来見通しを据え置いている。同時に発表した第3四半期累計(23年4-12月)決算は、売上高669億7000万円(前年同期比7.1%増)、営業利益21億2300万円(同0.6%減)、最終利益20億600万円(同0.6%減)だった。注力分野のパワートレイン・走行安全系向けの販売が牽引したほか、生産工場の稼働が改善しつつあることが好影響した。
■MTI <9438> 655円 (+41円、+6.7%)
エムティーアイ <9438> [東証P]が続急伸。7日の取引終了後、24年9月期第1四半期(10-12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。経常利益の見通しを10億円から14億円(前期比3.1倍)に引き上げており、好感された。持ち分法適用関連会社の昭文社ホールディングス <9475> [東証S]が固定資産売却益を特別利益として計上したことに伴い、持ち分法による投資利益のプラス影響を織り込んだ。売上高と営業利益の見通しは据え置いた。10-12月期の売上高は前年同期比6.6%減の66億2500万円、経常損益は7億9200万円の黒字(前年同期は8800万円の赤字)だった。
■ユーザーロカ <3984> 2,215円 (+131円、+6.3%)
ユーザーローカル <3984> [東証P]が3日ぶりに急反発。同社は2月7日大引け後に決算を発表、24年6月期第2四半期累計(7-12月)の経常利益(非連結)は前年同期比29.5%増の8.5億円に伸び、通期計画の15.5億円に対する進捗率は55.1%に達し、5年平均の51.3%も上回ったことで好感されたようだ。同時に、期末一括配当を従来計画の5円→8円(前期は4円)に大幅増額修正した。
■オリックス <8591> 3,021円 (+144円、+5.0%)
オリックス <8591> [東証P]が続急伸。同社は2月7日大引け後に決算(米国会計基準)を発表、24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結税引き前利益は前年同期比8.4%増の3100億円に伸びたことで好感されたようだ。
■ニプロ <8086> 1,260.5円 (+59円、+4.9%)
ニプロ <8086> [東証P]が大幅続伸。8日午後2時に24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比8.1%増の4391億3500万円、経常利益は同45.3%増の200億1000万円となった。経常利益の通期計画に対する進捗率は約97%と高く、業績の上振れを期待した買いが集まったようだ。国内では22年12月に販売を開始したエソメプラゾールが売り上げに大きく貢献した。原材料・エネルギー価格や輸入資材価格の高騰の影響を受けながらも販売価格への転嫁とともに、コスト削減効果も生み出し、利益の確保に努めた。物流費の高騰の一服や、治験完了による治験費用の減少も寄与した。
■SUBARU <7270> 3,231円 (+136円、+4.4%)
SUBARU <7270> [東証P]が大幅高で4日続伸。同社は8日午後1時ごろ、24年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の4200億円から4500億円(前期比68.2%増)に引き上げた。売上収益の見通しは従来通り4兆6500億円(同23.2%増)で据え置いたが、為替変動による増益効果、高収益市場である米国の売り上げ構成比の上昇などが利益を押し上げるという。なお、前提となる自動車売り上げ台数は98万台(前回予想は101万台)、1ドル=143円(同140円)、1ユーロ=154円(同150円)としている。
■高砂熱 <1969> 3,815円 (+160円、+4.4%)
高砂熱学工業 <1969> [東証P]が大幅高で4日続伸。8日正午、24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想を見直した。今期の経常利益予想は190億円から250億円(前期比49.8%増)に上方修正し、4期ぶりの最高益更新を見込む。年間配当予想については普通配当を26円増額し、記念配当10円と合わせて121円(前期は普通配当で63円)に引き上げた。これらをポジティブ視した買いが入り後場に再びプラス圏に浮上。ショートカバーを誘発した。今期の売上高予想は3550億円から3600億円(前期比6.2%増)に見直した。工事の順調な進捗とともに、受注や施工段階での採算性の改善もあって収益が上振れする。半導体関連を中心に製造業での建設需要が堅調に推移するなか、今期の受注高の予想も3600億円から3900億円(前期は3727億7400万円)に引き上げた。4-12月期の売上高は前年同期比10.5%増の2637億3200万円、経常利益は同2.1倍の200億6500万円だった。
■スミダコーポ <6817> 1,201円 (+43円、+3.7%)
スミダコーポレーション <6817> [東証P]が大幅反発。7日の取引終了後、23年12月期の連結決算を発表。あわせて24年12月期の業績予想を開示し、売上収益が前期比7.4%増の1586億円、最終利益が同12.5%増の57億円となる見通しを示した。最終利益は2期ぶりに最高益を更新する計画。加えて前期の期末配当を4円増額したうえで、今期の年間配当予想を同2円増配の53円に設定した。中期経営計画において収益拡大策を示したこともあって、好感されたようだ。米欧や中国など世界での脱炭素の流れが加速すると想定。自動車の電動化やグリーンエネルギー関連の需要が拡大すると見込む。中期経営計画では26年度に売上収益1900億円、営業利益135億円(23年度実績は85億円)に伸ばす目標を掲げた。
※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース
W TOKYO <9159> [東証G]がストップ高。同社は「東京ガールズコレクション(TGC)」の運営を行っており、ロイヤルティ収入も収益に寄与している。7日取引終了後、Web3領域の合弁会社に秋元康氏とWeb3起業家の渡辺創太氏を迎え、グローバルなエンターテインメント事業を2月から始動することを発表した。秋元氏が総合プロデューサーに、渡辺氏が取締役に就任する。これを手掛かり材料に投資資金の流入が加速する格好となった。株価は1月24日につけた戻り高値2648円を一気に上抜きカイ気配のまま2000円台後半に駆け上がる展開となった。
■協和キリン <4151> 2,707.5円 (+439.5円、+19.4%)
東証プライムの上昇率トップ。協和キリン <4151> [東証P]が急反騰。7日の取引終了後、取得総数1700万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.2%)、取得総額400億円を上限とする自社株買いの実施を発表した。あわせて24年12月期の年間配当予想を58円(前期比2円増配)とすると開示した。今期は減益予想ながら、自社株買いによる需給面でのインパクトと、増配計画を評価した買いが集まったようだ。自社株の取得期間は2月13日から10月31日までを予定。取得した全株式を11月14日に消却する。24年12月期の売上収益は前期比7.0%増の4730億円、最終利益は同22.4%減の630億円を計画。骨の希少疾患に向けた治療薬「クリースビータ」を中心とするグローバル戦略品の伸長や技術収入の増加を予想する一方、アトピー性皮膚炎を対象とする治療薬「KHK4083」の開発プロジェクトの進展や、英バイオ企業の子会社化による費用の増加などを見込む。
■伊勢化 <4107> 9,800円 (+1,500円、+18.1%) ストップ高
伊勢化学工業 <4107> [東証S]がストップ高。7日の取引終了後に24年12月期連結業績予想を発表。売上高を前期比24.9%増の330億円、営業利益を同28.4%増の68億円とし、ともに過去最高を更新する見通しを示した。増配も計画しており、これらを好感した買いが膨らんだ。ヨウ素の国際市況が比較的堅調に推移すると想定、塩化ニッケルの販売数量が回復することも見込む。配当予想は前期比50円増の320円とした。同時に発表した23年12月期決算は売上高が前の期比3.3%増の264億1300万円、営業利益が同41.0%増の52億9600万円だった。
■日電波 <6779> 1,385円 (+189円、+15.8%)
東証プライムの上昇率3位。日本電波工業 <6779> [東証P]が続急騰。同社は7日取引終了後、24年3月期第3四半期累計(23年4-12月)の連結営業利益が前年同期比51.1%減の32億6500万円になったと発表。ただ、10-12月期に限れば移動体通信向け高収益品の売り上げが増えたことなどから前四半期(7-9月期)に比べ14.0%増の14億円となったことが好感されたようだ。第3四半期累計の連結売上高は同6.3%減の375億100万円で着地。スマートフォン、基地局、パソコン向けなどの需要が低下したことに加え、車載向けの売り上げが全米自動車労働組合(UAW)のストライキを受けて減少したことが影響した。なお、通期業績予想については売上高494億円(前期比5.9%減)、営業利益38億円(同54.4%減)とする従来見通しを据え置いている。
■カンロ <2216> 2,212円 (+279円、+14.4%)
カンロ <2216> [東証S]が4日続急騰。8日午後1時30分ごろに発表した24年12月期連結業績予想で、売上高303億円(前期比4.4%増)、営業利益34億5000万円(同1.8%増)、純利益25億円(同1.5%増)と増収増益を見込み、年間配当予想を前期比14円増の72円としたことが好感された。飴(ハードキャンディ)やグミで既存主力ブランドのシェア拡大を図るとともに、Z世代向けや生活者ニーズに対応した商品開発で売上高の伸長を狙う。また、2月出荷分から一部商品の価格改定や内容量の変更を実施することも寄与する見通しだ。なお、23年12月期決算は、売上高290億1500万円(前の期比15.5%増)、営業利益33億8800万円(同75.3%増)、純利益24億6200万円(同82.9%増)だった。
■SBG <9984> 7,350円 (+732円、+11.1%)
東証プライムの上昇率4位。ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が3日ぶり急反騰。同社傘下の英半導体設計大手アーム・ホールディングス <ARM> が米国時間7日の取引終了後に10-12月期決算を発表した。売上高は前年同期比14%増の8億2400万ドル、純利益は同52%減の8700万ドルとなった。増収減益となったが、売上高と1株利益は市場予想を上回った。24年1-3月期の売上高と1株利益の見通しもそれぞれ市場のコンセンサスを上回る水準となり、アーム株は時間外取引で急騰した。ソフトバンクGに対しては、収益・財務面でのポジティブな影響を期待した買いが集まったようだ。ソフトバンクGは日本時間8日引け後に決算を発表する。
■ヨコオ <6800> 1,565円 (+137円、+9.6%)
東証プライムの上昇率6位。ヨコオ <6800> [東証P]が3日ぶり急反発。8日正午ごろ、24年3月期の連結業績予想について、売上高を750億円から760億円(前期比2.5%減)へ、営業利益を2億円から10億円(同78.9%減)へ、純利益を7億5000万円から14億円(同55.5%減)へ上方修正したことが好感された。車載アンテナをはじめとするVCCS事業や、半導体検査用ソケット及びプローブカードなどCTC事業、電子機器用微細コネクタなどFC・MD事業で増益が見込まれることが要因としている。また、為替差益を計上する見通しであることも織り込んだ。同時に発表した第3四半期累計(23年4-12月)決算は、売上高571億400万円(前年同期比5.3%減)、営業利益7億4700万円(同85.3%減)、純利益9億6300万円(同78.2%減)だった。
■インテリW <4847> 1,231円 (+107円、+9.5%)
東証プライムの上昇率7位。インテリジェント ウェイブ <4847> [東証P]が続急伸。同社はクレジットカード決済システムなどの開発・保守で業界トップの実績を持つ。7日取引終了後に発表した24年6月期第2四半期(23年7-12月)決算は、営業利益が前年同期比6%増の8億5200万円と増益を確保した。特に10-12月期でみると同利益が前年同期比84%増の5億8900万円と目を見張る伸びを示しており、これが材料視される形で投資資金の攻勢が一気に加速した。
■新東工 <6339> 1,213円 (+99円、+8.9%)
東証プライムの上昇率8位。新東工業 <6339> [東証P]が続急伸。自動車業界向けなどを中心に表面処理装置で高い実績を持つ。ここ自動車生産の回復が顕著で同社の商機が高まっており、同社が7日取引終了後に発表した23年4-12月期決算は営業利益が前年同期比3.1倍の33億3900万円と急拡大した。これをポジティブ視する買いが集中する形となった。時価は2018年3月以来約6年ぶりの高値圏に浮上しているが、投資指標面ではPBRが0.5倍台と極めて出遅れ感が強く、水準訂正余地の大きさが意識されている。
■アドテスト <6857> 6,577円 (+462円、+7.6%)
東証プライムの上昇率9位。アドバンテスト <6857> [東証P]が急反発。462円高の6577円まで駆け上がり、今週5日につけた上場来高値6256円を大幅に更新した。前日の米国株市場では 半導体関連株が総じて買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が反発し再び最高値を視野に入れる位置にいるが、そのなか画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディア <NVDA> が2.7%高に買われ上場来高値を更新した。GPUの独占的な供給元で生成AI関連のシンボルストックであるエヌビディアの上昇トレンドが止まらない。このエヌビディアが製造するGPU向けのテスター(検査装置)で圧倒的な納入実績を誇るのがアドテストであり、東京市場で同社株はエヌビディア関連の最右翼として脚光を浴びている。
■ルネサス <6723> 2,542円 (+168円、+7.1%)
東証プライムの上昇率10位。ルネサスエレクトロニクス <6723> [東証P]が急反発。上値抵抗ラインとして意識された25日移動平均線も上抜いてきた。同社が8日午前9時に開示した23年12月期決算は最終利益が前の期比31%増の3370億8600万円と大幅な伸びを果たした。トップラインは自動車向けマイコンが好調だった一方、 スマートフォンやパソコン市場の軟化が足を引っ張り小幅減収となったが、円安効果なども追い風に最終利益は3割強の伸びを確保している。また同日、発行済み株式数の約4.5%に相当する8783万株強の自己株式消却(消却予定日は29日)も発表しており、これもポジティブ視されたようだ。
■テルモ <4543> 5,425円 (+352円、+6.9%)
テルモ <4543> [東証P]が続急伸。7日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直し、最終利益の見通しを1010億円から1050億円(前期比17.5%増)に上方修正した。あわせて、3月31日を基準日とし、4月1日付で1株を2株に分割すると発表した。投資家層の拡大による株価へのポジティブな影響への期待も高める形となり、業況とあわせて評価されたようだ。今期の売上収益予想は8540億円から9060億円(同10.5%増)に引き上げた。為替相場が想定よりも円安で推移しており、影響を業績予想に反映させた。4-12月期の売上収益は前年同期比10.5%増の6829億5100万円、最終利益は同13.8%増の798億9700万円だった。
■日本CMK <6958> 803円 (+51円、+6.8%)
日本シイエムケイ <6958> [東証P]が続急伸。7日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、最終利益を20億円から22億円(前期比38.5%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を10円から11円へ引き上げたことが好感された。主に円が対米ドル及びタイバーツで通貨安に推移したことが寄与したという。売上高870億円(前期比3.8%増)、営業利益30億円(同15.1%増)は従来見通しを据え置いている。同時に発表した第3四半期累計(23年4-12月)決算は、売上高669億7000万円(前年同期比7.1%増)、営業利益21億2300万円(同0.6%減)、最終利益20億600万円(同0.6%減)だった。注力分野のパワートレイン・走行安全系向けの販売が牽引したほか、生産工場の稼働が改善しつつあることが好影響した。
■MTI <9438> 655円 (+41円、+6.7%)
エムティーアイ <9438> [東証P]が続急伸。7日の取引終了後、24年9月期第1四半期(10-12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。経常利益の見通しを10億円から14億円(前期比3.1倍)に引き上げており、好感された。持ち分法適用関連会社の昭文社ホールディングス <9475> [東証S]が固定資産売却益を特別利益として計上したことに伴い、持ち分法による投資利益のプラス影響を織り込んだ。売上高と営業利益の見通しは据え置いた。10-12月期の売上高は前年同期比6.6%減の66億2500万円、経常損益は7億9200万円の黒字(前年同期は8800万円の赤字)だった。
■ユーザーロカ <3984> 2,215円 (+131円、+6.3%)
ユーザーローカル <3984> [東証P]が3日ぶりに急反発。同社は2月7日大引け後に決算を発表、24年6月期第2四半期累計(7-12月)の経常利益(非連結)は前年同期比29.5%増の8.5億円に伸び、通期計画の15.5億円に対する進捗率は55.1%に達し、5年平均の51.3%も上回ったことで好感されたようだ。同時に、期末一括配当を従来計画の5円→8円(前期は4円)に大幅増額修正した。
■オリックス <8591> 3,021円 (+144円、+5.0%)
オリックス <8591> [東証P]が続急伸。同社は2月7日大引け後に決算(米国会計基準)を発表、24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結税引き前利益は前年同期比8.4%増の3100億円に伸びたことで好感されたようだ。
■ニプロ <8086> 1,260.5円 (+59円、+4.9%)
ニプロ <8086> [東証P]が大幅続伸。8日午後2時に24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比8.1%増の4391億3500万円、経常利益は同45.3%増の200億1000万円となった。経常利益の通期計画に対する進捗率は約97%と高く、業績の上振れを期待した買いが集まったようだ。国内では22年12月に販売を開始したエソメプラゾールが売り上げに大きく貢献した。原材料・エネルギー価格や輸入資材価格の高騰の影響を受けながらも販売価格への転嫁とともに、コスト削減効果も生み出し、利益の確保に努めた。物流費の高騰の一服や、治験完了による治験費用の減少も寄与した。
■SUBARU <7270> 3,231円 (+136円、+4.4%)
SUBARU <7270> [東証P]が大幅高で4日続伸。同社は8日午後1時ごろ、24年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の4200億円から4500億円(前期比68.2%増)に引き上げた。売上収益の見通しは従来通り4兆6500億円(同23.2%増)で据え置いたが、為替変動による増益効果、高収益市場である米国の売り上げ構成比の上昇などが利益を押し上げるという。なお、前提となる自動車売り上げ台数は98万台(前回予想は101万台)、1ドル=143円(同140円)、1ユーロ=154円(同150円)としている。
■高砂熱 <1969> 3,815円 (+160円、+4.4%)
高砂熱学工業 <1969> [東証P]が大幅高で4日続伸。8日正午、24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想を見直した。今期の経常利益予想は190億円から250億円(前期比49.8%増)に上方修正し、4期ぶりの最高益更新を見込む。年間配当予想については普通配当を26円増額し、記念配当10円と合わせて121円(前期は普通配当で63円)に引き上げた。これらをポジティブ視した買いが入り後場に再びプラス圏に浮上。ショートカバーを誘発した。今期の売上高予想は3550億円から3600億円(前期比6.2%増)に見直した。工事の順調な進捗とともに、受注や施工段階での採算性の改善もあって収益が上振れする。半導体関連を中心に製造業での建設需要が堅調に推移するなか、今期の受注高の予想も3600億円から3900億円(前期は3727億7400万円)に引き上げた。4-12月期の売上高は前年同期比10.5%増の2637億3200万円、経常利益は同2.1倍の200億6500万円だった。
■スミダコーポ <6817> 1,201円 (+43円、+3.7%)
スミダコーポレーション <6817> [東証P]が大幅反発。7日の取引終了後、23年12月期の連結決算を発表。あわせて24年12月期の業績予想を開示し、売上収益が前期比7.4%増の1586億円、最終利益が同12.5%増の57億円となる見通しを示した。最終利益は2期ぶりに最高益を更新する計画。加えて前期の期末配当を4円増額したうえで、今期の年間配当予想を同2円増配の53円に設定した。中期経営計画において収益拡大策を示したこともあって、好感されたようだ。米欧や中国など世界での脱炭素の流れが加速すると想定。自動車の電動化やグリーンエネルギー関連の需要が拡大すると見込む。中期経営計画では26年度に売上収益1900億円、営業利益135億円(23年度実績は85億円)に伸ばす目標を掲げた。
※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース