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    2025年7月11日 21時20分

    ゴールドマン、新入社員は人間ではない模様 「デヴィンさん」

     ゴールドマン<GS>の新入社員は人間ではないようだ。同銀は現在、AIスタートアップ、コグニション社が開発した自律型ソフトウェアエンジニアを試験運用しており、近く同社の1万2000人の開発者の一員として加わる見込みだという。

     このプログラムは「デヴィン」と呼ばれ、昨年コグニション社が「世界初のAIソフトウェアエンジニア」として発表し、テクノロジー業界で認識されるようになった。デモ動画では、デヴィンがフルスタックエンジニアとして動作し、ほとんど介入なしで複雑なタスクをこなす様子が示された。

     同銀の担当者はCNBCのインタビューで「われわれは今後、デヴィンを使って従業員を拡張していくつもりだ。デビンは開発者の代わりに仕事をこなす新たな社員のような存在になる」と語った。

     最初は数百体のデビンを導入し、ユースケース次第ではそれが数千体に増える可能性もあるという。これは、企業でAI導入が目まぐるしいスピードで進んでいることを示す最新の兆候でもある。昨年は、JPモルガン<JPM>やモルガン・スタンレー<MS>といったウォール街の金融機関が、従業員にオープンAIモデルを活用した認知アシスタントを試験的に導入し始めたばかりだった。

     しかし、現在では、デビンのように文書の要約やメール作成の補助に留まらず、アプリ全体を構築するなどの複雑なマルチステップ業務を実行する「エージェンティックAI」がウォール街に登場し、より大きな変化と成果の可能性を示している。

     マイクロソフト<MSFT>やアルファベット<GOOG><GOOGL>といった大手IT企業は、すでにAIが一部プロジェクトコードの約30%を生成していると述べており、セールスフォース<CRM>のベニオフCEOは先月、同社ではAIが業務の最大50%を担っていると語っている。

     世界有数の投資銀行であるゴールドマンにおいても、こうした高度なAIは、従来のAIツールに比べて従業員の生産性を3-4倍に高める可能性があると述べている。

     デビンは人間の従業員によって監督される予定で、エンジニアが「雑用」と考えるような作業、たとえば社内コードの新しいプログラミング言語への更新などを担当するという。

    株探ニュース