（NY時間10:09）（日本時間00:09）
アイオバンス・バイオ<IOVA>　12.18（+3.03　+33.12%）

　アイオバンス・バイオセラピューティクス<IOVA>が大幅高。先週末の引け後にＦＤＡが進行性メラノーマ治療薬「アムタグビ」の早期承認を認めたと発表した。

　ＦＤＡは、切除不能または転移性黒色腫の成人患者を対象とした腫瘍由来の自己Ｔ細胞免疫療法（ＣＡＲ－Ｔ）である同薬を、全奏効率と奏効期間に基づいて承認した。

　ただ同薬には、治療関連死亡、重篤な細胞減少の遷延、重篤な感染症、心肺および腎機能障害に関する枠付き警告が付されている。価格は５１万５０００ドル（７７２５万円）。

　この発表を受けてアナリストからの目標株価引き上げが相次ぎ、３２ドルまで引き上げたアナリストもいる。「今回の承認は記念すべき出来事だ。ＣＡＲ－Ｔが頓挫し続けている固形がんで細胞治療が承認されるという、われわれの当初のテーゼを確固たるものにする」と述べた。その上で「ラベル警告は同剤の商業的採用を妨げるものではないと考えている」とも付け加えている。

　価格は高額ではあるが、理に適った価格帯との声も出ている。

【企業概要】
　がん治療のための革新的なアプローチを開拓するバイオ医薬品会社。転移性黒色腫・子宮頸癌・扁平上皮癌などの治療に用いるTIL療法の開発・商品化に向けた臨床試験を行う。がん患者の腫瘍から採取されたT細胞であるTILを利用して、養子細胞移植を行う。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美