（NY時間11:33）（日本時間00:33）
ブロードコム<AVGO>　353.18（+28.55　+8.79%）

　きょうの米株式市場は買い戻しが膨らむ中、半導体関連株も買い戻されているが、その中でもブロードコム<AVGO>の反発が顕著となている。取引開始前に同社とオープンＡＩがＡＩ向けカスタム半導体とネットワーク機器の共同開発で複数年に渡って協力することに合意したと伝わった。この協業でオープンＡＩはコンピューティングインフラを強化する野心的な取り組みをさらに進める。

　両社の発表によると、オープンＡＩがハードウエアを設計し、その開発でブロードコムと協力。来年下半期にはこのハードウエアを実装したサーバーラックの展開を始め、ＡＩデータセンターの能力を消費電力で１０ギガワット相当強化する。

　オープンＡＩは、プロセッサーをカスタマイズすることで、ＡＩモデルやサービスの開発で得た知見をハードウエアに直接落とし込み、新たなレベルの能力と知性を解き放てる可能性があると説明した。このハードウエアの展開は、２０２９年末までの完了を見込んでいるという。

　アイフォーンや光通信向けなど様々な部品を生産するブロードコムにとって、オープンＡＩとの協力は急成長するＡＩ市場に深く関与していく道が開けたことを意味する。今回の合意については、ブロードコムのタンＣＥＯが９月の決算説明会で示唆していたが、それが確認された格好になる。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース