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    2025年12月9日 4時25分

    エアープロダクツが下落 ノルウェーのヤラとの長期パートナーシップの評価が揺れる=米国株個別

    (NY時間14:25)(日本時間04:25)
    エアープロダクツ<APD> 232.98(-27.71 -10.63%)

     工業用ガスのエアープロダクツ&ケミカルズ<APD>が下落。ノルウェーのヤラ・インターナショナル社と、米国およびサウジでのアンモニア関連プロジェクトに関する長期パートナーシップ構築に向けた協議が背景。

     同社は、プロジェクトでのアンモニア生産・流通資産をヤラへ売却し、同社の産業ガス施設から水素・窒素を25年間供給する契約を結ぶ方向で最終調整中だとしている。ヤラはプロジェクト総コスト(80億-90億ドル)の約25%に相当する生産、貯蔵、輸送施設を取得する見込み。

     同社は産業ガス生産を所有・運営し、低炭素水素の約80%をヤラに供給。これにより年間280万トンの低炭素アンモニアを生産する計画。残りの水素は米湾岸地域の顧客向けに供給。最終投資決定は2026年半ば、プロジェクト完工は2030年を予定している。

     サウジと同社の合弁事業であるNEOM(ネオム)グリーン水素プロジェクトにおいて、ヤラと再生可能アンモニアの輸送・販売に関する協議が進行中。ネオムはサウジが建設中の未来都市。同社が欧州でのグリーン水素生産に使用しない分の再生可能アンモニアをヤラが輸送・商業化する。販売・流通契約は26年前半の締結を目指し、供給開始は27年の見通し。

     ヤラは声明で、今回の提携は同社の資本配分方針に合致するものと説明。2026-2030年のプロジェクト実行段階および最終クロージングまでは、他の成長プロジェクトを抑制し、資本規律を維持しながら株主還元を優先する方針だと述べた。

     市場では長期契約構造の変更や大規模な資産売却への評価が揺れている。

    【企業概要】
     米国・欧州・アジアをはじめとする地域の石油・化学・電気等の業界向けに工業用ガスを生産・販売する。酸素・窒素・アルゴンのほか、水素・ヘリウム・二酸化炭素等を取り扱う。石油精製・化学製品やその他製品の製造に利用される。

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

    株探ニュース