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    2024年6月27日 15時12分

    話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱UFJ、サイバー、ネクセラ

    ■三菱UFJ <8306>  1,664.5円  +12.5 円 (+0.8%)  本日終値
     三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクの株価が逆行高となった。米連邦準備制度理事会(FRB)の早期の利下げシナリオに対する不透明感がくすぶるなかで、世界的にインフレ環境が長期化するとの見方が広がりつつあり、前日の米国市場で長期債価格は下落(長期金利は上昇)した。急ピッチな円安を受けて、日本政府・日銀が為替介入を行う際に、米国債を市場に放出するとの思惑も広がったようだ。円債市場でも長期金利に上昇圧力が掛かっており、全体相場が軟調ななかで銀行株に対して利ザヤ改善を期待した買いを誘う形となったようだ。

    ■サイバーエージェント <4751>  1,001円  +4.6 円 (+0.5%)  本日終値
     サイバーエージェント<4751>がしっかり。同社は26日の取引終了後、オンラインゲーム「刀剣乱舞」を制作するニトロプラス(東京都中央区)の株式を取得し、連結子会社化すると発表。今後の事業展開を期待した買いが入ったようだ。IP(知的財産)のビジネスで世界展開を目指すニトロプラスは、サイバーとの事業の親和性が高いと判断。コンテンツ制作事業の更なる拡大を支援していく。取得価額は概算で167億400万円としている。

    ■ネクセラファーマ <4565>  1,612円  +7 円 (+0.4%)  本日終値
     ネクセラファーマ<4565>が4連騰。27日午前8時、アッヴィ<ABBV>との神経疾患を対象とした創薬提携に関し、研究段階におけるマイルストーンを達成したと発表した。ネクセラは1000万ドル(約16億円)を受領するとしており、ポジティブ視されたようだ。マイルストーンは24年12月期第2四半期(4~6月)に一括で受領。大半を24年に、残りを25年以降に収益計上する。

    ■JT <2914>  4,370円  -132 円 (-2.9%)  本日終値
     JT<2914>やブリヂストン<5108>など12月期決算銘柄が総じて軟調。この日は中間期の配当落ちの影響が出ている。ピジョン<7956>や日清紡ホールディングス<3105>、ポーラ・オルビスホールディングス<4927>なども冴えない展開となっている。

    ■ディスコ <6146>  60,830円  -1,670 円 (-2.7%)  本日終値
     ディスコ<6146>をはじめ半導体関連株が軟調に推移。26日の米株式市場では、エヌビディア<NVDA>が底堅く推移しプラス圏で取引を終えたものの、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は小幅安。引け後に決算を発表したマイクロン・テクノロジー<MU>は24年6~8月期の売上高見通しにサプライズ感が乏しく、株価は時間外取引で下押し圧力が掛かった。これらの流れを受けて、東京市場で半導体関連の一角には買い持ち高を圧縮する目的の売りが出たようだ。SCREENホールディングス<7735>が水準を切り下げたほか、東京エレクトロン<8035>も冴えない。

    ■トヨタ自動車 <7203>  3,263円  -13 円 (-0.4%)  本日終値
     トヨタ自動車<7203>やホンダ<7267>、SUBARU<7270>など自動車株が軟調推移。外国為替市場でドル円相場が一時1ドル=160円80銭台まで上昇し、37年半ぶりの円安水準をつけた。対ユーロにおいては、円は単一通貨ユーロの導入後で過去最安値に沈んだ。だが自動車株に対して輸出採算性の向上を見込んで買い向かう姿勢は限られている。円売りに歯止めが掛からない状況を受けて、金融市場では政府・日銀による為替介入の警戒感が強まっており、東京時間に入りドル買い・円売りの流れは一服した状況にある。

    ■リンカーズ <5131>  235円  +50 円 (+27.0%) ストップ高   本日終値
     リンカーズ<5131>が物色人気を集めた。26日の取引終了後、提供するビジネスマッチングシステム「LFB(Linkers for Business/Linkers for BANK)」を日本郵便に導入することが決定したと発表。これが買い材料視された。

    ■Abalance <3856>  1,602円  +295 円 (+22.6%) ストップ高   本日終値
     Abalance<3856>はストップ高。26日の取引終了後、子会社TOYOが7月2日に米ナスダック市場に上場する予定と発表した。特別買収目的会社(SPAC)であるブルー・ワールド・アクイジション<BWAQ>との合併を通じて上場する。これを材料視した買いが膨らんだ。

    ■アイズ <5242>  1,782円  +300 円 (+20.2%) ストップ高   本日終値
     アイズ<5242>が反発。同社は26日取引終了後、かっこ<4166>とマーケティング分野で業務提携したと発表しており、これによるシナジーなどが期待されているようだ。具体的には、かっこが運営する「不正検知Lab」「かっこデータサイエンスぶろぐ」「D2Cラボ」の読者に向けて、媒体資料・マーケティング資料のダウンロードをはじめ、アイズの広告業界向けプラットフォーム「メディアレーダー」に誘導を図ることで連携。メディアレーダーの掲載社は、資料ダウンロードやセミナー申込・セミナー動画視聴を接点としたデータ分析やアクセス解析などのマーケティング支援ツールを検討しているマーケターのリードを獲得することができるようになるとしている。

    ■ジェイフロンティア <2934>  3,240円  +318 円 (+10.9%)  本日終値
     ジェイフロンティア<2934>が急騰。日本経済新聞電子版が26日の取引終了後、「セブン―イレブン・ジャパンは首都圏1000店超で処方薬を受け取れるようにする」と報じた。セブン&アイ・ホールディングス<3382>傘下のセブンはジェイフロのアプリ「SOKUYAKU(ソクヤク)」と組み、処方薬の受取店を大幅に増やすという。ジェイフロに対しては、業績へのポジティブな影響を期待した買いが入ったようだ。処方薬の受け取りは宅配ロッカー「PUDO(プドー)ステーション」を活用。今後は店頭での手渡しも検討すると伝えている。

    株探ニュース