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    2024年3月22日 5時30分

    前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

    ■エネチェンジ <4169>  911円 (+35円、+4.0%)

     ENECHANGE <4169> [東証G]が大幅反発。21日正午ごろ首都圏で1万6000戸以上の集合住宅を管理するナミキ(東京都板橋区)とセールスパートナー提携を締結することで合意したと発表しており、好材料視された。エネチェンジは22年11月から集合住宅に焦点を当ててEV充電環境の整備を進めており、今回の合意はその一環。東京・埼玉・神奈川・千葉など首都圏で1万6000戸以上を管理するナミキのネットワークを生かし、ナミキが管理する賃貸マンションのオーナーに対してEV充電器の導入を提案するとしている。

    ■三越伊勢丹 <3099>  2,420円 (+92.5円、+4.0%)

     三越伊勢丹ホールディングス <3099> [東証P]が大幅高で5日続伸。松屋 <8237> [東証P]やJ.フロント リテイリング <3086> [東証P]、高島屋 <8233> [東証P]など百貨店株が総じて堅調に推移した。前営業日となる19日の取引終了後、日本政府観光局が発表した2月の訪日外客数(推計)は、278万8000人となった。新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年2月比で7.1%増となり、コロナ禍以降で最多を更新。 インバウンド関連の一角に対しては、買いを誘う要因となったようだ。今年はうるう年の影響があったが、昨年は1月だった旧正月(春節)が2月中旬となった。インバウンド関連ではこのほかワシントンホテル <4691> [東証S]やコメ兵ホールディングス <2780> [東証S]などが上昇した。

    ■そーせい <4565>  1,594円 (+53円、+3.4%)

     そーせいグループ <4565> [東証P]が大幅反発。21日の寄り前に、炎症性腸疾患(IBD)の治療薬候補であるEP4受容体作動薬「HTL0033744」の第1相臨床試験で、最初の被験者への投与を行ったと発表しており、好材料視された。IBDは世界中で数百万人を超える患者がいる病気。HTL0033744は選択性が高く、消化管で局所作用する治療薬候補で、全身への影響を最小限に抑えながら損傷した粘膜上皮の治癒を促進し、腸管の炎症亢進を抑制することで治療効果を発揮するように設計されているという。試験は英国で実施され、最初のデータリードアウトは25年を予定している。

    ■トヨタ <7203>  3,799円 (+124円、+3.4%)

     トヨタ自動車 <7203> [東証P]が大幅高で5日続伸。外国為替市場では一時1ドル=151円台に入るドル高・円安に振れており、足もと急な円安進行の反動で円が買い戻されてはいるものの、円安トレンドが意識されている。国内製造業のなかでも群を抜いて為替感応度の高い同社の今期想定為替レートは1ドル=143円で実勢とはかなりの開きがあり、来期業績の追い風要因として意識されやすい。売買代金は全上場企業のなかで第5位にランクイン、足もと同社株に対する機関投資家や個人投資家の注目度の高さを物語っている。

    ■レーザーテク <6920>  43,060円 (+1,340円、+3.2%)

     レーザーテック <6920> [東証P]が大幅高で3日続伸。ここ再び上げ足を強め、今週前半に大きく値幅を出したこともあって目先筋の利益確定売りも観測されるが、それをこなして上昇トレンドを維持した。2月16日につけた上場来高値4万3710円奪回も徐々に意識される場面となってきた。半導体マスク検査装置とマスクブランクス検査装置のグローバルニッチトップで、後者については世界シェアを独占しており、海外機関投資家からも注目度が高い。生成AI市場の拡大を背景に、米国株市場ではAI用半導体で圧倒的存在となっているエヌビディア <NVDA> をはじめ半導体関連銘柄への物色人気が再燃している状況にある。 半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は前日20日に最高値を更新したNYダウやナスダック総合株価指数と比較すると戻り足が鈍かったが、FRBによる利下げ期待が再燃したことでリターンリバーサル狙いの資金が流入しやすくなった。同指数は前日は6日ぶりに反発に転じ、これが常に売買代金で群を抜くレーザーテクをはじめ半導体セクターの主力株に追い風となった。

    ■MV東海 <8198>  3,075円 (+80円、+2.7%)

     マックスバリュ東海 <8198> [東証S]が3日ぶり反発。19日の取引終了後、集計中の24年2月期連結業績について、売上高が従来予想の3600億円から3660億円(前の期比4.2%増)へ、営業利益が106億円から134億円(同30.1%増)へ、純利益が57億円から83億円(同34.5%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。成長カテゴリーであるデリカ商品の拡充や冷凍食品の品揃え拡大など、利用客の多様な嗜好に応える商品・サービスの提供に向けた取り組みを強化したことで既存店売上高が伸長したほか、売上総利益率が改善したことなどが要因。また、冷凍ケースの入れ替えによる電気使用量の削減により電気代が大幅に削減できたことなども寄与した。

    ■シンプレクス <4373>  2,890円 (+64円、+2.3%)

     シンプレクス・ホールディングス <4373> [東証P]が5日ぶり反発。19日の取引終了後、24年3月期の期末一括配当予想を30円から42円へ増額修正したことが好感された。配当方針を変更し、連結配当性向の目安を従来の30%から40%へ引き上げたことが理由としている。

    ■信号 <6741>  1,038円 (+19円、+1.9%)

     日本信号 <6741> [東証P]が5日続伸。19日の取引終了後、24年3月期の期末配当予想を20円から22円へ増額修正したことが好感された。年間配当予想は29円となり、前期実績に対しては2円の増配となる予定だ。

    ■日本紙 <3863>  1,204円 (+21円、+1.8%)

     日本製紙 <3863> [東証P]が3日続伸。19日の取引終了後、未定としていた24年3月期の期末配当予想を10円にすると発表しており、2期ぶりの復配を好感した買いが入ったようだ。

    ■ゼオン <4205>  1,347円 (+21.5円、+1.6%)

     日本ゼオン <4205> [東証P]が5日続伸。19日の取引終了後、保有する投資有価証券の一部を売却するのに伴い、24年3月期に投資有価証券売却益約70億円を特別利益として計上すると発表しており、好材料視された。なお、業績予想への影響はその他の要因を含めて精査中としている。

    ■東映 <9605>  19,600円 (+280円、+1.5%)

     東映 <9605> [東証P]が反発。19日の取引終了後、24年3月期の期末配当予想を30円から105円へ増額修正したことが好感された。業績見通しなどを勘案し特別配当75円を実施する。年間配当予想は135円となり、前期実績に対して5円の増配となる予定だ。

    ■リクルート <6098>  6,622円 (+87円、+1.3%)

     リクルートホールディングス <6098> [東証P]が4日続伸。19日の取引終了後、自社株4611万8081株(発行済み株数の2.72%)を3月29日付で消却すると発表しており、好材料視された。なお、消却後の発行済み株数は16億4984万1949株となる予定だ。

    ■パナHD <6752>  1,467.5円 (+19円、+1.3%)

     パナソニック ホールディングス <6752> [東証P]が5日続伸。子会社で電池事業を手掛けるパナソニックエナジーが19日、SUBARU <7270> [東証P]との間で車載用円筒形リチウムイオン電池の供給に関する協業基本契約を締結したと発表。パナソニックエナジーとSUBARUはバッテリーEVや車載用電池の需要に対応するための中長期的パートナーシップの構築に向けた協議を昨年から進めてきた経緯があり、その結果今回の契約締結に至った。今後検討していく協業プロジェクトの具体的な内容は適切なタイミングで伝えるという。

    ※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

    株探ニュース