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    2024年2月27日 5時20分

    前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

    ■enish <3667>  288円 (+80円、+38.5%) ストップ高

     enish <3667> [東証S]がストップ高。22日の取引終了後、新作ゲーム「DeLithe Last Memories(ディライズ ラストメモリーズ)」及び「ドラえもん のび太のゴーゴーライド!」を4月に配信開始予定であると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。今回配信を予定している「DeLithe Last Memories」は、累計ダウンロード数900万突破のスマートフォン向けドラマチック共闘オンラインRPG「De:Lithe~忘却の真王と盟約の天使~」をベースとした、モバイルゲームクオリティーのブロックチェーンゲーム。一方の「ドラえもん のび太のゴーゴーライド!」は、1ゲーム最大10人で遊ぶことができるマルチプレイが楽しめるアクションレースゲームで、日本の国民的なマンガ「ドラえもん」の世界観を踏まえた「乗り物」に乗って、順位を競い合うゲームとしている。

    ■ヌーラボ <5033>  1,951円 (+400円、+25.8%) ストップ高

     ヌーラボ <5033> [東証G]がストップ高。さくらインターネット <3778> [東証P]が26日、ヌーラボと業務提携契約を締結したと発表。これを材料視した買いが向かった。さくらネットのリリースによると、ホスティングサービス「さくらのレンタルサーバ」の顧客に、ヌーラボのプロジェクト管理ツール「Backlog(バックログ)」や作図共有ツール「Cacoo(カクー)」を紹介するという。これにより「さくらのレンタルサーバ」を利用してウェブサイトを制作する際に、プロジェクトの進捗やアイデアなどをオンラインで共有し一元管理することができるとしている。

    ■三井E&S <7003>  1,744円 (+300円、+20.8%) ストップ高

     東証プライムの上昇率トップ。三井E&S <7003> [東証P]がストップ高。バイデン米大統領が21日、港湾施設や設備に関するサイバー防衛強化に向けた大統領令に署名したことを受けて、時事通信が22日、「船舶エンジンなどを手掛ける三井E&S の米国子会社は、政府支援を踏まえ、クレーンの米国内生産を再開する方針を示した」と報じており、業績への貢献を期待した買いが流入したようだ。

    ■ムラキ <7477>  1,783円 (+273円、+18.1%) 一時ストップ高

     ムラキ <7477> [東証S]が急反騰、一時ストップ高となった。自動車用補修部品の卸売の大手で、ガソリンスタンドにカーケア関連商品を販売する。前週22日取引終了後に24年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の1億100万円から1億8600万円(前期比4%減)に増額した、合理化努力によって仕入れコスト上昇の影響をこなすなど効率営業による効果が発現し、利益面の改善が急となっている。収益の上振れを背景に株主還元も強化し、今期の年間配当を従来計画の20円に5円増額した25円(前期実績は20円)にすることも併せて発表、これを評価する買いが集中した。

    ■キタック <4707>  532円 (+80円、+17.7%) ストップ高

     キタック <4707> [東証S]がストップ高。22日の取引終了後に発表した第1四半期(23年10月21日-24年1月20日)連結決算が、売上高7億8600万円(前年同期比4.4%増)、営業利益1億2200万円(同3.1倍)、純利益8500万円(同3.1倍)と大幅増益となったことが好感された。国土強靱化推進業務をはじめとする防災・減災対策のほか公共インフラの老朽化対策などで国内公共事業を取り巻く環境が堅調に推移するなか、主力の建設コンサルタント事業の完成業務収入及び売上総利益が大幅に伸長したことが牽引した。なお、24年10月期通期業績予想は、売上高30億5100万円(前期比5.9%増)、営業利益2億1200万円(同27.3%増)、純利益1億4700万円(同15.2%減)の従来見通しを据え置いている。

    ■サイエンスA <4412>  671円 (+100円、+17.5%) ストップ高

     サイエンスアーツ <4412> [東証G]がストップ高。26日午後1時ごろ、ライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom(バディコム)」と、日本マイクロソフトが提供する「Azure OpenAI Service」が連携したと発表した。連携したサービスに関し、ソフトバンク <9434> [東証P]などと協力してデスクレスワーカーを多く抱える小売業を中心とした企業に提供するとしており、これが買い手掛かりとなった。

    ■ウエルシア <3141>  3,002円 (+441円、+17.2%)

     東証プライムの上昇率2位。ウエルシアホールディングス <3141> [東証P]が3日ぶり急反騰。25日付の日本経済新聞朝刊で「ドラッグストア首位のウエルシアホールディングス(HD)と2位のツルハホールディングスは経営統合する検討に入った」と報じられており、これを好材料視する買いが入ったようだ。記事によると、ウエルシア親会社のイオン <8267> [東証P]がツルハホールディングス <3391> [東証P]株を1割強保有する投資ファンドと同社株の取得で最終調整しており、取得後にイオン主導で両社の統合を進めるという。報道に対してウエルシアは「当社が発表したものではない。現在、経営統合の可能性について検討しているが、開示すべき事実を決定した場合には速やかに公表する」とコメント。イオンも同様のコメントを発表している。

    ■ブレインP <3655>  1,720円 (+240円、+16.2%)

     東証プライムの上昇率3位。ブレインパッド <3655> [東証P]が続急騰。そのほか、FRONTEO <2158> [東証G]、ユーザーローカル <3984> [東証P]など人工知能(AI)関連の代表格が値を飛ばし、Laboro.AI <5586> [東証G]が連日のストップ高人気、メタリアル <6182> [東証G]、HEROZ <4382> [東証S]も大幅高に買われるなどAI関連株に位置付けられる中小型株に怒涛の勢いで投資資金が流れ込んだ。米国では生成AI市場の拡大を背景に驚異的な業績の伸びを示すエヌビディア <NVDA> が時価総額を膨張させている。東京市場でも個別物色の最有力テーマとして関連株を買い漁る動きが加速している。

    ■ACCESS <4813>  1,088円 (+150円、+16.0%) ストップ高

     東証プライムの上昇率4位。ACCESS <4813> [東証P]がストップ高。23日付の日本経済新聞朝刊で「防衛省は今春にも民間の次世代通信技術を安全保障に活用するための計画をつくる。NTTが開発中の次世代通信基盤『IOWN(アイオン)』を第1弾に想定する」と報じられたことを受けて、昨年12月12日に日本電信電話 <9432> [東証P]と「IOWN」の実現に向けて資本・業務提携すると発表した同社に思惑的な買いが向かったようだ。記事によると、ミサイル攻撃情報の早期共有や電磁波を使った新作戦などに企業の先端技術を生かす取り組みの第1弾という。IOWNは光通信技術で通信網を築く構想で、24年の仕様確定、30年の実現を目指している。実用化されればデータ転送容量は現在の125倍、電力効率は100倍になると想定されている。

    ■キャンバス <4575>  535円 (+72円、+15.6%) 一時ストップ高

     CANBAS <4575> [東証G]が続急騰、一時ストップ高となった。26日、開発中の免疫着火剤「CBP501」の第2相臨床試験の詳細なデータを含む論文のPre-proof(正式な査読を受ける前の段階でオープンアクセスプラットフォームに登録・公開されるもの)が、「European Journal of Cancer」に掲載されたと発表しており、好材料視された。同誌は欧州の主要論文誌の一つで、欧州内外の50ヵ国・900以上の施設を擁する欧州最大のがん多施設共同臨床研究グループ「EORTC」(欧州がん研究治療機関)の公式論文誌でもある。なお同社では、「CBP501」に関して米国で第2b相臨床試験の開始承認を得ているほか、欧州でも第3相臨床試験開始申請の準備を進めているとしている。

    ■Arent <5254>  5,840円 (+750円、+14.7%)

     Arent <5254> [東証G]が3日ぶり急反騰。同社は建設業界を主要顧客にデジタルトランスフォーメーション(DX)を活用したコンサルティングを手掛け、システムの外販も行っておりそのビジネスモデルに成長期待が高まっている。株価は25日移動平均線を支持ラインとする下値切り上げ波動が鮮明だ。そうしたなか、22日取引終了後に独立系資産運用会社のレオス・キャピタルワークス <7330> [東証G]が提出した大量保有報告書によると、レオスのArentの株式保有比率が6.39%と5%を大きく上回ったことが判明した。これが株価の先高期待を一段と強める形となった。

    ■エレメンツ <5246>  785円 (+96円、+13.9%) 一時ストップ高

     ELEMENTS <5246> [東証G]が3日続急騰、一時ストップ高となった。22日の取引終了後、子会社Liquidが、住信SBIネット銀行 <7163> [東証S]の口座開設に向けて、公的個人認証と顔撮影を併用した本人確認を提供すると発表しており、好材料視された。今回提供するのは、住信SBI銀のアプリ「住信SBIネット銀行」で支店名がフルーツの個人口座開設に対し、オンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」の公的個人認証(JPKI)及び公的個人認証時に顔容貌の撮影を行う「JPKI+(容貌)」機能で、公的個人認証と顔撮影を併用した口座開設はネット銀行初の取り組みになるという。住信SBI銀ではこれまでも本人確認書類の撮影と自撮りの顔写真との照合を行う方式で「LIQUID eKYC」を活用してきたが、今回「LIQUID eKYC」の公的個人認証を新たに追加導入することで、公的個人認証の場合には、本人確認書類の撮影が不要になり、口座開設完了までの時間が短縮され、手続き後すぐに口座利用ができるようになるという。なお、2月26日以降順次導入されるとしている。

    ■ステラファ <4888>  269円 (+25円、+10.3%)

     ステラファーマ <4888> [東証G]が3日ぶり急反騰。同社は22日、筑波大学がいまだに治療法が確立できていない難治性の悪性脳腫瘍(膠芽腫:こうがしゅ)を対象に、加速器を用いて中性子を発生させるホウ素中性子捕捉療法(BNCT)による医師主導治験を開始することを明らかにしており、これが株価を刺激したようだ。この治験は、初発膠芽腫の患者を対象としたBNCTとして世界初の治験。新型高出力中性子線源を用いたつくば型加速器BNCT装置「iBNCT001」と、がん細胞に選択的に集まる性質を持つステラファ製のBNCT用ホウ素薬剤の治験薬「SPM-011」を用いて実施されるという。

    ■ネクスジェン <3842>  898円 (+80円、+9.8%)

     ネクストジェン <3842> [東証G]が3日ぶり急反発。前週末22日の取引終了後、24年3月期の連結業績と配当予想の修正を発表した。今期の経常利益予想を1億円から1億7000万円(前期比7.4倍)に引き上げたほか、年間配当予想は2円増額して5円(前期は無配)に見直しており、好感されたようだ。クラウドサービス事業では、ソフトウェア資産化額の増加により売上原価が圧縮される。働き方改革の推進による営業活動費の効率的な利用による効果に加え、オフィスエリアの見直しに伴って費用の支出額が想定を下回り、利益を押し上げる要因となる。一方、今期の売上高の見通しは据え置いた。

    ■ティムス <4891>  320円 (+27円、+9.2%)

     ティムス <4891> [東証G]が続急伸。26日朝方、香港の医薬品企業が開発中の低分子アルドステロン合成阻害剤「JX09」について、日本での開発販売権に関するライセンス契約を締結したと発表。これが材料視されたようだ。JX09は、治療抵抗性または制御不能な高血圧患者の治療を適応とした経口の低分子アルドステロン合成阻害剤。香港の医薬品企業Ji Xing Pharmaceuticals Hong Kongが開発する。

    ※26日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

    株探ニュース