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    2025年12月16日 23時40分

    フォード、EV事業関連で195億ドルの損失計上 先手を打つ対応とアナリストは評価=米国株個別

    (NY時間09:38)(日本時間23:38)
    フォード<F> 13.96(+0.31 +2.23%)

     フォード<F>が上昇。同社は電気自動車(EV)に対する大きな戦略転換を発表し、EV事業に関連して195億ドルの特別損失を計上すると発表。損失の大半を10-12月(第4四半期)に計上する。

     戦略転換の一環として、予定していたピックアップトラック「Fシリーズ」の新たなEV開発を中止し、ガソリン車とハイブリッド車への生産シフトを進めるほか、EV電池工場の用途をエネルギー貯蔵事業に変更する。

     フォードのEV部門「モデルe」の責任者フリック氏によると、こうした施策により、同部門は2029年までに黒字化する見込みだとしている。フォードのEV部門は昨年51億ドルの赤字を計上しており、今年は赤字がさらに拡大する可能性があるという。

     ファーリーCEOは「事業の実態は変化しており、われわれは資本をより収益性の高い成長機会に再配分する」と述べた。また、今年通期のEBITの予想を従来の60-65億ドルから70億ドルに引き上げた。

     アナリストは、EVの需要の弱さや規制順守要件の大幅な緩和という“新たな現実”を踏まえて先手を打つ対応だと評価。「これまでであれば、この種の判断は何年も議論され、問題を曖昧なまま放置したうえで、想定外の失敗コストをサプライヤーやディーラーに押し付ける方法を探していただろう」と指摘。

     また、余剰生産能力や製造ノウハウ、電池製造における広範な関係性を活用する取り組みによって、年間売上高が推定200億ドル規模に達するエネルギー貯蔵事業が生まれる可能性があるとの見方を示している。

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

    株探ニュース