（NY時間09:45）（日本時間23:45）
ＣＶＳヘルス<CVS>　80.04（+3.51　+4.58%）

　ドラックストアや医療保険管理など総合ヘルスケアのＣＶＳヘルス<CVS>が上昇。取引開始前に２０２３年以来となる投資家説明会を開催し、ガイダンスを更新。通期見通しを上方修正した。

　ただ、２０２６年については医療業界の逆風が続く中、慎重姿勢を示し、予想を下回る売上高見通しを示した。２０２６年の売上高は少なくとも４０００億ドルになるとの見通しを示したが、これは予想（４１８３億ドル）を下回っている。

　同社は２０２４年１０月に就任した新ＣＥＯの下で再建を進めている。株価は今年すでに７０％超上昇。ただ、同社を取り巻く環境は厳しい。医療保険事業は政府の監視強化、薬剤給付管理（ＰＢＭ）事業はビジネス慣行の見直し
、小売薬局は収益改善に苦戦している。同社は３事業すべてが政治的な批判や政策変更の影響を受けている。

　一方、２０２８年までの中期成長目標を示し、年率で１０％台半ばの１株利益の伸びを想定しており、２０２８年の１株利益が約１０．１０ドルになる計算。市場コンセンサスの約９．３０ドルを明確に上回る水準となる。
　
　投資家は、利益の伸び加速期待が示されたことで、同社の長期的な収益回復力を織り込む動きが強まっている。

（通期見通し）
・１株利益（調整後）：6.60～6.70ドル（従来：6.55～6.65ドル）（予想：6.63ドル）
・売上高：4000億ドル以上（従来：3973億ドル以上）（予想：3988.5億ドル）
・営業利益（調整後）：142.2～143.9億ドル（従来：141.4～143.1億ドル）（予想：142.5億ドル）
・営業キャッシュフロー：75～80億ドルを維持（予想：78.8億ドル）

（２６年度通期見通し）
・１株利益（調整後）：7.00～7.20ドル（予想：7.17ドル）
・売上高：4000億ドル以上（予想：4183億ドル）
・営業利益（調整後）：150.7～154.1億ドル（予想：145.4億ドル）
・営業キャッシュフロー：100億ドル以上（予想：119.7億ドル）

【企業概要】
　米国において、地域密着、デジタルチャネル、および医師・薬剤師・看護師を通じて、健康向上のためのソリューションを提供する。慢性疾患の管理、服薬の遵守、便利な方法での手頃な価格の健康・ウェルネスサービスの利用、価値ベースの支払いプログラム等を、必要とされる場所・タイミングで提供する。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース