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    2025年12月5日 4時00分

    クローガー、決算受け下落 通期の基礎的粗利益率の見通しを嫌気=米国株個別

    (NY時間13:56)(日本時間03:56)
    クローガー<KR> 63.18(-3.02 -4.56%)

     スーパーマーケットのクローガー<KR>が下落。取引開始前に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、既存店売上高が予想を下回ったほか、売上高も予想を下回った。ガイダンスも公表し、通期の既存店売上高の見通しを下方修正した。また、決算後の会見で、同社が通期の基礎的粗利益率について、ほぼ横ばいになるとの見通しを示したことが嫌気されている。

     薬局部門は粗利率が低く、その構成比の変化に加え、収益改善施策や価格投資が影響すると説明した。

     同社は、インフレ抑制法(IRA)による薬価引き下げが、1月1日から薬局事業に影響を与えると指摘。メディケア対象の主要10医薬品について販売価格が引き下げられる一方、同社は既存の仕入価格で購入を継続する。

     製薬会社がその差額をリベートで全額補填するため、最終的に粗利益への影響はなく、利益への影響もないという。ただし、これにより第4四半期の燃料除く既存店売上高が0.3-0.4%ポイント押し下げられる見通しで、それはガイダンスに反映済みだとしている。

     また、同社はマクロ経済の不透明感が顧客行動に影響を与えていると指摘。高所得層の消費は堅調なものの、中所得層は、すでに数四半期に渡り圧迫されてきた低所得層と同様に支出を抑制し始めているという。予算管理のため、小口かつ頻度の高い買い物が増えており、裁量的支出は削減されていると説明した。

     インフレや政府資金に関する不確実性に加え、第3四半期終盤でSNAP(補助的栄養支援プログラム)給付が一時停止されたことも、既存店売上高に追加の下押し圧力となった。

     なお、新CEOの発表を2026年第1四半期に予定している。

    (8-10月・第3四半期)
    ・既存店売上高:2.6%増(予想:2.9%増)
    ・1株利益(調整後):1.05ドル(予想:1.04ドル)
    ・売上高:338.6億ドル(予想:342.0億ドル)
    ・粗利益率:22.8%
    ・営業損益:15.4億ドルの損失
    ・営業利益(FIFO調整後):10.9億ドル(予想:10.6億ドル)

    (26年度通期見通し)
    ・既存店売上高:2.8~3.0%増(従来:2.7~3.4%増)(予想:3.1%増)
    ・1株利益(調整後):4.75~4.80ドル(従来:4.70~4.80ドル)(予想:4.79ドル)
    ・設備投資:36~38億ドルを維持(予想:37.7億ドル)
    ・営業利益:48~49億ドルを維持
    ・FCF(調整後):28~30億ドルを維持

    【企業概要】
     スーパーマーケットで販売する食品の製造、加工。米国全土にスーパーマーケット、マルチデパート、コンビニを運営している会社。

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

    株探ニュース