2025年12月1日 21時56分
ウクライナ和平協議、舞台はモスクワへ プーチン大統領の妥協は考えにくいとの懐疑的見方も
今週、ウクライナ戦争終結に向けた和平案協議の舞台がモスクワへ移り、ロシアに注目が集まっている。米CNBCが伝えた。米国のウィトコフ特使は本日月曜日にロシアへ向かい、米国が支持する19項目の和平案について、プーチン大統領と協議する予定となっている。
ウクライナ側はこの新たな和平案を暫定的に支持しており、ロシアがこの枠組みで協議に応じるかどうかが焦点となっている。最新の和平案は、数週間前に報じられた28項目案を修正したもので、当初案はウクライナ不在のまま米国とロシアが作成し、ロシア寄りの内容だった。
先週の米国とウクライナ当局者による集中的な協議や、日曜日のフロリダでの会談を受け、ロシアも修正版に対する立場を示す必要に迫られている。
プーチン大統領が新和平案に前向きかどうかは不透明で、ロシアは今後の和平案の枠組みでトランプ大統領の意向を汲んでいるとみられる。クレムリンは、ウィトコフ特使とプーチン大統領が明日火曜日に会談すると確認している。
【プーチン大統領は協議に応じるか?】
プーチン大統領やクレムリンの高官は修正版案に慎重な反応を示しており、ロシアは協議に応じる用意があるものの、ウクライナ戦争がすぐ終結するとは限らないことを示唆。プーチン大統領はキルギスを訪問中に、「一般的にこれは将来の合意の基盤になり得る」と述べ、米国がロシアの立場を考慮していると評価し、ウィトコフ特使との真剣な協議に前向きだとしている。
一方、プーチン大統領は、ロシア軍が前進していると述べ、ウクライナ軍が主要地域から撤退しない限り戦闘は止まらず、必要なら力で目的を達成すると語り、ドンバス地域の完全掌握という目標を譲らない姿勢も示している。
ロシア国内の見方について戦争研究所(ISW)は、ロシアの軍事系ブロガーの間では、領土要求でプーチン大統領が妥協するとは考えにくいとの懐疑的な見方が広がっていると指摘。ISWは「クレムリンは停戦や米国提案の和平案を取るに足りないもの、あるいはロシアの目標を妨げるものとみなし、拒否する可能性が高い」と分析している。
最近の和平交渉の背景には、戦争終結の在り方や停戦条件に関するホワイトハウスの立場が揺れ動いてきた事情がある。トランプ大統領はウクライナ支援について態度を変えており、和平のためにウクライナが占領地をロシアに譲るべきだとの考えを示したかと思えば、ウクライナが領土を取り戻せると述べて撤回するなど、一貫性に欠けてきた。
日曜日のフロリダでの米ウ会談後、ルビオ米国務長官は、「和平プロセスは繊細で、どの合意にもロシアの立場を考慮しなければならない」と述べた。4時間に渡る会談にはウィトコフ特使、トランプ大統領の娘婿クシュナー氏、そしてルメリョフ国家安全保障・国防会議書記が率いるウクライナ代表団が参加し、生産的だったとされる。
ルビオ長官は会談後、「まだ多くの作業が残っているが、本日は非常に有意義で生産的な会合で、追加の進展があった」と述べていた。
株探ニュース
ウクライナ側はこの新たな和平案を暫定的に支持しており、ロシアがこの枠組みで協議に応じるかどうかが焦点となっている。最新の和平案は、数週間前に報じられた28項目案を修正したもので、当初案はウクライナ不在のまま米国とロシアが作成し、ロシア寄りの内容だった。
先週の米国とウクライナ当局者による集中的な協議や、日曜日のフロリダでの会談を受け、ロシアも修正版に対する立場を示す必要に迫られている。
プーチン大統領が新和平案に前向きかどうかは不透明で、ロシアは今後の和平案の枠組みでトランプ大統領の意向を汲んでいるとみられる。クレムリンは、ウィトコフ特使とプーチン大統領が明日火曜日に会談すると確認している。
【プーチン大統領は協議に応じるか?】
プーチン大統領やクレムリンの高官は修正版案に慎重な反応を示しており、ロシアは協議に応じる用意があるものの、ウクライナ戦争がすぐ終結するとは限らないことを示唆。プーチン大統領はキルギスを訪問中に、「一般的にこれは将来の合意の基盤になり得る」と述べ、米国がロシアの立場を考慮していると評価し、ウィトコフ特使との真剣な協議に前向きだとしている。
一方、プーチン大統領は、ロシア軍が前進していると述べ、ウクライナ軍が主要地域から撤退しない限り戦闘は止まらず、必要なら力で目的を達成すると語り、ドンバス地域の完全掌握という目標を譲らない姿勢も示している。
ロシア国内の見方について戦争研究所(ISW)は、ロシアの軍事系ブロガーの間では、領土要求でプーチン大統領が妥協するとは考えにくいとの懐疑的な見方が広がっていると指摘。ISWは「クレムリンは停戦や米国提案の和平案を取るに足りないもの、あるいはロシアの目標を妨げるものとみなし、拒否する可能性が高い」と分析している。
最近の和平交渉の背景には、戦争終結の在り方や停戦条件に関するホワイトハウスの立場が揺れ動いてきた事情がある。トランプ大統領はウクライナ支援について態度を変えており、和平のためにウクライナが占領地をロシアに譲るべきだとの考えを示したかと思えば、ウクライナが領土を取り戻せると述べて撤回するなど、一貫性に欠けてきた。
日曜日のフロリダでの米ウ会談後、ルビオ米国務長官は、「和平プロセスは繊細で、どの合意にもロシアの立場を考慮しなければならない」と述べた。4時間に渡る会談にはウィトコフ特使、トランプ大統領の娘婿クシュナー氏、そしてルメリョフ国家安全保障・国防会議書記が率いるウクライナ代表団が参加し、生産的だったとされる。
ルビオ長官は会談後、「まだ多くの作業が残っているが、本日は非常に有意義で生産的な会合で、追加の進展があった」と述べていた。
株探ニュース