ホワイトハウスは２３日、スイスのジュネーブで行われたウクライナとの協議が建設的だったとし、ロシアとの戦争終結に向けてトランプ政権が打ち出した和平案を修正したと発表した。

　ホワイトハウスは詳細には言及しなかったものの、「協議によって和平の枠組みが更新され、さらに調整が加えられた」とした。また、「いかなる合意もウクライナの主権を完全に支持し、持続的で公正な平和をもたらすものでなければならない」と付け加えた。

　ホワイトハウスが米国とウクライナによる共同声明だとしている発表は、両国が最終合意に至るまでに取り組むべき課題が残っていることを明確にする一方、「今後数日間、共同提案について集中的な作業を継続する」ことで合意したと指摘した。

　トランプ政権が策定した２８項目の和平案を巡っては、ウクライナの主権と安全保障を侵害すると批判する声もあり、欧州とウクライナに不安が広がっていた。

　トランプ大統領はウクライナに対し、２７日までに和平案に回答するよう求めていた。この提案は、ウクライナにロシアへの領土割譲やＮＡＴＯ加盟の断念、軍の規模制限などを要求するものだった。また、将来的なロシアによる攻撃を抑止するための欧州主導の「再保証部隊」をウクライナ国内に配置することを禁じることも含まれていた。

　２３日のジュネーブでの協議の米国側代表団はルビオ国務長官が率いた。長官は和平案をまとめる期限について、米国がある程度柔軟に対応することを示唆した。

　会合には米国側からウィットコフ特使、ドリスコル陸軍長官、トランプ大統領の娘婿であるクシュナー氏、ＮＡＴＯの軍最高司令官を務める米空軍のグリンケウィッチ大将が参加した。ウクライナの代表団は、大統領府長官のイェルマーク氏が率いた。

　イェルマーク氏は、欧州当局者と話し合いながら提案を精査し調整するため、協議は今後数日間続くと述べている。


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