米大手証券のエコノミストは、中国経済は短期的に圧力に直面する可能性があると指摘している。同国の９月分の経済指標と第３四半期ＧＤＰは国内需要の顕著な軟化を示したと述べている。

　また、１０月分のデータでは国内需要の一段の弱さが示される可能性が高い。それでも、最近の関税引き下げは中国の輸出成長に対する関税の逆風を和らげる可能性があると付け加えている。

　一方、アナリストは、中国の過剰生産能力対策が一定の成果を上げていると指摘。これまでに講じられた措置と対象となった業界が今回はより幅広いと見ている。過剰生産と過度な競争への対処を目指す取り組みに関わるほとんどの業界で、第３四半期により良い売上成長と純利益の改善が見られたという。

　例外は、供給サイドでの対策がほとんどないセメント部門と、売上成長は改善したものの利益率が低下した自動車部門だという。一方、鉄鋼とリチウム電池部門が最も恩恵を受けていると見ている。

　経済が低迷しているにもかかわらず中国株式市場が強い勢いを示していることについては、豊富な流動性と政策支援によるものとしている。

株探ニュース