マスク氏は、共和党が推進する数兆ドル規模の税制・歳出法案では財政赤字は削減できないと批判した。上下両院の財政再建派の訴えに同調した形。法案は先週、下院を通過し、上院に送付されている。

　しかし、共和党内の財政再建派からは更なる歳出削減が求められており、上院は法案を修正し、下院に差し戻す見通しだ。一方、トランプ大統領は法案を「一つの大きく美しい法案」と名付け、７月４日までの可決成立を目指している。

　それに対して前日夜に公表された「ＣＢＳサンデー・モーニング」のインタビューの抜粋によると、マスク氏は「率直に言って、財政赤字を拡大させる大規模な歳出法案を見て失望した」と語った。また、法案は自身が率いた政府効率化省（ＤＯＧＥ）のコスト削減努力を台無しにすると話している。法案は大きくも美しくもなり得るとしつつ、「両方を兼ね備えられるかは分からない」とも語った。

　ホワイトハウスはマスク氏の発言についてのコメントにまだ応じていない。トランプ大統領は上院での法案修正に前向きな姿勢を示しており、「一部は小さな修正、一部はかなり大幅な修正になる」と語っていた。

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