米大手銀のトレーディングデスクは、米株に対して戦術的に強気に転じた。ＩＴ・ハイテク大手の決算や貿易合意の発表などが追い風となり、短期的に株価を今後も押し上げると予想している。ただ、関税の影響が今後数カ月で景気の足を引っ張り始めるため、株価上昇の勢いは数週間以内に失速する可能性があるという点も強調している。

　「緊張緩和を見越した取引にはまだ上昇余地があるとしつつ、市場全体が安心できる状況までには至っていない」という。

　これまでは戦術的に弱気だったが、今回の変更は、ファンダメンタルズからの見方ではなく、主にテクニカル要因に基づくとしている。

　現在はポジションが軽く、流動性も低く、投資家の積極的な参加も限られている。このため、関税関連のニュースや利回り急伸といった悪材料が出ない限り、相場は緩やかに上昇する可能性が高いと指摘。

　さらに、貿易合意が発表される可能性が高まっていることも、リスク・リワードのバランスを強気方向に傾けている要因とも付け加えた。

株探ニュース