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    2025年4月21日 21時52分

    米企業見通し、アナリストたちが極端に下方修正との指摘

     米大手証券のストラテジストによると、米経済の深刻な減速リスクを受けて、アナリストたちが米企業の利益見通しを次々と下方修正していると指摘しており、それによって、S&P500企業の利益見通しの修正幅は極端に下方に偏っているという(アナリストの予想引き上げと引き下げの比率が急低下)。

     足元ではまだ、景気後退が顕在化していないにもかかわらず、それは極めて稀な水準に達しており、パンデミック初期以来、最も不確実性に直面していると報告した。

     ブルームバーグによると、アナリストは年初に11.4%だった第1四半期のS&P500企業の1株利益の伸びの見通しを6.9%に引き下げているという。

     ただ、同ストラテジストは、利益見通しの修正幅はほぼ1年前にピークに達していた点も指摘。これは2月にS&P500が最高値を記録する前で、修正は遥かに早く進んでいるとも言える。

     その上で、「指数がまだ下落していないにもかかわらず、軽度の景気後退を既に織り込んでいる可能性のある株式やセクターには注目」とも述べている。「景気後退さえ回避できれば、2週間前に米株式市場は底を付けた可能性が高い」という。一方、「回避できなければ、S&P500は底を割り込む」とも述べた。

     ストラテジストはまた、景気後退のリスクがハードデータによって確認または否定されるまで、S&P500のレンジは5000-5500になると見ているという。その意味では米雇用統計が最も重要な指標となるという。

     米株式市場は今年、トランプ関税が経済を損なう一方でインフレを刺激するとの懸念から下落してきた。現在進行中の決算シーズンは投資家のセンチメントを改善する材料とはなっておらず、投資家はますます米国以外の機会を探求しています。

     米国を除く先進国を対象としたMSCIワールド指数は今年に入って6%超上昇している一方、S&P500は10%下落している。

     これについて同ストラテジストは、米国以外の多国籍企業の業績見通しの下方修正は、米国に続き加速してていると指摘。特に欧州と中国で調整がより進んでいると言及。その意味では、米国と欧州の相対的なパフォーマンスは、景気後退局面でも米国に有利に傾く可能性があると指摘している。

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

    株探ニュース