2025年2月21日 5時06分
今年期待できるバイオ薬 トップはイーライリリー、ギリアドとブリストルが続く
(NY時間15:05)(日本時間05:05)
イーライリリー<LLY> 870.57(+3.52 +0.41%)
ギリアド<GILD> 109.46(+1.81 +1.68%)
ブリストル<BMY> 55.23(+0.25 +0.45%)
米大手銀のアナリストが今年上昇する可能性のあるバイオ医薬品を更新。トップ銘柄は引き続きイーライリリー<LLY>で、ギリアド・サイエンシズ<GILD>とブリストル・マイヤーズ<BMY>も好位置につけている。バイオ株は年初来、S&P500を上回るパフォーマンスを示しているが、セクターの評価は依然として過去最低に近い水準にあるという。
ナスダック・バイオテクノロジー指数(NBI)は今年、6.5%上昇しており、S&P500とナスダック指数を上回る上昇率となっている。これは昨年のパフォーマンスからの巻き返しであり、昨年のNBIが3%下落した一方、S&P500は23%超、ナスダックは29%近く上昇した。
昨年はバイオ銘柄間で成長のばらつきが見られ、減量薬のイーライリリーは大幅な利益を上げたが、ワクチンメーカーのモデルナ<MRNA>、ファイザー<PFE>といった他の大手薬の株価は下落。
同アナリストは今後について、イーライリリーは引き続き上昇すると見ている。同社の減量薬「マンジャロ」と「ゼップバウンド」はアクセスが引き続き増加しており、今後も健全な成長が見込まれるとしている。また、日本の中外製薬と共同開発している減量薬「オルフォルグリプロン」は26年半ばに発売の可能性があり、第2四半期に臨床試験データが発表される予定。それは株価の大きな推進要因になる可能性があると予測している。
ブリストル・マイヤーズは同アナリストのトップアイデアの1つとなっている。第4四半期の決算は売上高と利益が予想を上回ったものの、通期見通しが期待外れとなり、株価は下落した。年初来では2.4%下落しているが、過去1年間では約10%上昇。決算発表以来、株価は下落しているが、中核となるストーリーに懸念すべき事項があるというよりも、売上高と1株利益の小幅な未達が株安と関連しているという。ただ、第4四半期は成長ドライバーの大半が予想を上回っていたと指摘している。
同社の統合失調症経口薬「コベンフィ」の加速化と、統合失調症およびアルツハイマー病の新薬に関するデータは、同社の製品ポートフォリオの構築に役立つ可能性があるという。また、20億ドルのコスト削減計画がマルチプル拡大と市場シェアの向上を支えるはずだとも述べている。
また、ギリアドも25年のパイプラインと好調な四半期業績から、魅力的な銘柄と指摘。同社のHIVポートフォリオと今年度のコスト管理に着目しているという。
一方、リジェネロン<REGN>とメルク<MRK>は傍観したい銘柄に位置づけている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース
イーライリリー<LLY> 870.57(+3.52 +0.41%)
ギリアド<GILD> 109.46(+1.81 +1.68%)
ブリストル<BMY> 55.23(+0.25 +0.45%)
米大手銀のアナリストが今年上昇する可能性のあるバイオ医薬品を更新。トップ銘柄は引き続きイーライリリー<LLY>で、ギリアド・サイエンシズ<GILD>とブリストル・マイヤーズ<BMY>も好位置につけている。バイオ株は年初来、S&P500を上回るパフォーマンスを示しているが、セクターの評価は依然として過去最低に近い水準にあるという。
ナスダック・バイオテクノロジー指数(NBI)は今年、6.5%上昇しており、S&P500とナスダック指数を上回る上昇率となっている。これは昨年のパフォーマンスからの巻き返しであり、昨年のNBIが3%下落した一方、S&P500は23%超、ナスダックは29%近く上昇した。
昨年はバイオ銘柄間で成長のばらつきが見られ、減量薬のイーライリリーは大幅な利益を上げたが、ワクチンメーカーのモデルナ<MRNA>、ファイザー<PFE>といった他の大手薬の株価は下落。
同アナリストは今後について、イーライリリーは引き続き上昇すると見ている。同社の減量薬「マンジャロ」と「ゼップバウンド」はアクセスが引き続き増加しており、今後も健全な成長が見込まれるとしている。また、日本の中外製薬と共同開発している減量薬「オルフォルグリプロン」は26年半ばに発売の可能性があり、第2四半期に臨床試験データが発表される予定。それは株価の大きな推進要因になる可能性があると予測している。
ブリストル・マイヤーズは同アナリストのトップアイデアの1つとなっている。第4四半期の決算は売上高と利益が予想を上回ったものの、通期見通しが期待外れとなり、株価は下落した。年初来では2.4%下落しているが、過去1年間では約10%上昇。決算発表以来、株価は下落しているが、中核となるストーリーに懸念すべき事項があるというよりも、売上高と1株利益の小幅な未達が株安と関連しているという。ただ、第4四半期は成長ドライバーの大半が予想を上回っていたと指摘している。
同社の統合失調症経口薬「コベンフィ」の加速化と、統合失調症およびアルツハイマー病の新薬に関するデータは、同社の製品ポートフォリオの構築に役立つ可能性があるという。また、20億ドルのコスト削減計画がマルチプル拡大と市場シェアの向上を支えるはずだとも述べている。
また、ギリアドも25年のパイプラインと好調な四半期業績から、魅力的な銘柄と指摘。同社のHIVポートフォリオと今年度のコスト管理に着目しているという。
一方、リジェネロン<REGN>とメルク<MRK>は傍観したい銘柄に位置づけている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース