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    2025年9月19日 16時05分

    オラクルの6-8月期は確変モード~約5年分の売上高相当の受注高を獲得【フィリップ証券】

     9/9に発表されたオラクル<ORCL>の6-8月期の決算は市場参加者を驚かせた。実質的な受注残を示すRPO(残存履行義務)が8月末時点で5月末比で約3.3倍の4550億ドルに拡大した。これは前年度(2025年5月期)の年間売上高の約10年分に相当する。同社は7月にOpenAI社向けに大規模データセンターを設けてクラウドサービスを提供する契約(年間300億ドルの規模)を締結した。

     この背景にはトランプ政権の「スターゲート・プロジェクト」がある。このプロジェクトでは、AI(人工知能)の研究開発を行うOpenAI社のために新たなAIインフラを米国内で構築するため、今後4年間で5000億ドルを投資することが計画されている。スターゲートの初期出資者は、OpenAI、オラクル、日本のソフトバンクグループ、アラブ首長国連邦(UAE)の国営投資会社であるMGXである。初期の主要テクノロジーパートナーはソフトバンクグループ傘下のアームホールディングス<ARM>、マイクロソフト<MSFT>、エヌビディア<NVDA>、オラクル、OpenAIの5社であり、オラクル、エヌビディア、OpenAIの3社が緊密に連携し、このコンピューティングシステムの構築と運営を行う。オラクルの決算は、スターゲート・プロジェクトに関わることで得られる収益の大きさを世に示したものと言えるだろう。


    【タイトル】


    参考銘柄


    アドビ<ADBE> 市場:NASDAQ・・・2025/12/11に2025/11期4Q(9-11月)の決算発表を予定

    ・1982年設立のソフトウェア企業。同社が開発した文書フォーマットPDFは国際標準。Document Cloud、Creative Cloud、Experience Cloudの3つのクラウドサービスから継続課金ソフトウェアを提供。

    ・9/11発表の2025/11期3Q(6-8月)は、売上高が前年同期比10.7%増の59.88億USD(会社予想58.75-59.25億USD)、非GAAPの調整後EPSが同14.2%増の5.31USD(同5.15-5.20USD)。契約成立済みで売上未計上の受注残を示すRPO(残存履行義務)が8月末で同13%増の204.4億USDへ拡大。

    ・通期会社計画を上方修正。売上高を前期比10%増の236.5-237.0億USD(従来計画235.0-236.0億USD)、調整後EPSを同13%増の20.80-20.85USD(同20.5-20.7USD)、デジタルメディア部門の期末ARR(年間継続課金収入)の前期比伸び率を11.3%増(同11.0%増)とした。業界標準製品に自社の生成AI(人工知能)モデルを基盤とする機能の組み込みを進めてきた成果が出始めた兆しがある。


    アルベマール<ALB> 市場:NYSE・・・2025/11/6に2025/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定

    ・1887年設立の特殊化学品メーカー。エネルギー貯蔵、臭素関連製品、触媒関連製品の3事業セグメントを展開。生産量で世界首位のリチウム化合物は、主にリチウムイオン電池向けに使われる。

    ・7/31発表の2025/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比7.0%減の13.29億USD、非GAAPの調整後EPSが同2.8倍の0.11USD。リチウム関連エネルギー貯蔵事業(売上比率54%)は売価下落が響き14%減収、調整後EBITDAが22%減の2.19億USD。臭素関連製品(同26%)は増収・増益と堅調。

    ・通期会社計画は、設備投資額を6.5-7.0億USD(従来計画7.0-8.0億USD)へ引き下げた一方、平均リチウム価格を1kg炭酸リチウム換算量当たり9USDと従来計画を据え置いた。中国が過剰生産対策の一環として8月以降、主要なリチウム鉱山の操業を停止したことがリチウム価格の上昇につながっている。米国がインフレリスクを抱える中で利下げに踏み込めば、さらなる相場上昇が見込まれる。


    コアウィーブ<CRWV> 市場:NASDAQ・・・2025/11/4に2025/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定

    ・2017年設立。独自ソフトウェアとクラウドサービスで構成されるAI(人工知能)向けプラットフォームを提供。最先端かつ複雑なインフラストラクチャーを大規模に設計・構築・運用・管理する。

    ・8/12発表の2025/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比3.1倍の12.12億USD(会社予想10.60-11.00億USD)、非GAAPの調整後営業利益が同2.3倍の1.99億USD(同1.40-1.70億USD)。調整後純利益は赤字幅が拡大した。一方で、6月末受注残は3月末比で16%増の301億USDへ拡大した。

    ・通期会社計画は、売上高を51.5-53.5億USD(従来計画49.0-51.0億USD)へ上方修正したのに対し、調整後営業利益が8.0-8.3億USD、設備投資額が200-230億USDとそれぞれ従来計画を据え置いた。3月のIPO前にOpenAIと119億USD規模の5年契約を締結したのに続き、9/15に同社の大株主であるエヌビディア<NVDA>が63億USD規模のクラウドサービスを購入することで合意したと発表。


    エムコア・グループ<EME> 市場:NYSE・・・2025/10/31に2025/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定

    ・1987年設立。米国内外の商業、テクノロジー、製造、ヘルスケア、公益事業、公共事業など幅広い分野向けに、電気および機械工事や設計・設置・保守・管理の他、関連サービスを提供する。

    ・7/31発表の2025/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比17.4%増の43.04億USD、EPSが同28.0%増の6.72USD。契約成立済みで売上未計上の受注残を示すRPO(残存履行義務)は、ハイテク工場関連を除く幅広いセクターからの需要増を受けて6月末で32%増の119.1億USDへ拡大した。

    ・通期会社計画を上方修正。売上高を前期比13-16%増の164-169億USD(従来計画161-169億USD)、非GAAPの調整後EPSが14-20%増の24.50-25.75USD(同22.65-24.00USD)とした。9/22の取引開始前にS&P500株価指数の算出銘柄に採用される。幅広い業界の顧客市場をカバーし、政府機関から大手企業に至るまで長期メンテナンス契約をベースとして安定的な収益基盤を築いている。


    ニュートリエン<NTR> 市場:NYSE・・・2025/11/5に2025/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定

    ・2017年にPotashCorpとAgriumの合併で設立。窒素、リン酸、カリの三大要素をすべて扱う世界最大手のカナダ肥料メーカー。製造部門のほか北米・豪州・南米7ヵ国に2千以上の小売拠点を持つ。

    ・8/6発表の2025/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比2.8%増の104.38億USD、非IFRSの調整後EPSが同13.2%増の2.65USD。セグメント別売上高は、主力の小売部門(売上比率76%)が1%減の一方、製造部門でカリ(同9%)が31%増、窒素(同12%)が23%増と堅調に伸びた。

    ・通期会社計画は、小売部門の調整後EBITDAが前期比▲3%~+9%の16.5-18.5億USDと従来計画を据え置いた。トランプ米政権は発足直後、重要鉱物の国内生産量が不足しているとして国家非常事態を宣言。米内務省が最近になって追加指定した6つの重要鉱物の中にカリ塩が含まれている。カリ塩は米国の輸入依存度が8割を超え、経済安全保障の観点から生産増が見込まれる。


    プラネット・ラブズ<PL> 市場:NYSE・・・2025/12/9に2026/1期3Q(8-10月)の決算発表を予定

    ・2010年設立の衛星画像データプロバイダー。軌道上で200機以上の衛星を運営し、毎日撮影した地球イメージデータを収集・提供するほか、基礎的な分析能力を備えたプラットフォームを提供。

    ・9/8発表の2026/1期2Q(5-7月)は、売上高が前年同期比20.1%増の73.3百万USD(会社予想65-67百万USD)、非GAAPの調整後EBITDAが前年同期の▲4.3百万USDから6.4百万USD(同▲4-▲2百万USD)へ黒字転換。調整後粗利益率が3ポイント上昇の61%。営業キャッシュフローも黒字転換した。

    ・2026/1通期会社計画を上方修正。売上高を前期比15-18%増の281-289百万USD(従来計画265-280百万USD)、調整後EBITDAを▲7-0百万USD(同▲12-▲7百万USD)とした。複数の小型衛星を打ち上げて連携させる「衛星コンステレーション」で同社の次世代光学観測衛星「Pelican」は高い競争力を有し日本のスカパーJSATホールディングス <9412> に供給。米国防総省の他、NATOや独政府とも重要な契約を締結。


    執筆日:2025年9月16日


    フィリップ証券
    フィリップ証券 リサーチ部 笹木和弘
    (公益社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員、国際公認投資アナリスト)

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    フィリップ証券より提供されたレポートを掲載しています。


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