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    2025年7月10日 7時56分

    株価指数先物【寄り前】 やや日経平均型優位の需給状況に

    大阪9月限ナイトセッション
    日経225先物 39910 +110 (+0.27%)
    TOPIX先物 2834.0 +6.0 (+0.21%)
    シカゴ日経平均先物 39925 +125
    (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

     9日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。10年債入札が需要の底堅さを示唆する結果となるなかで、米長期金利が4.3%台前半まで低下。エヌビディア<NVDA>が最高値を更新し、世界で初めて時価総額が4兆ドル台に乗せる場面があった。米連邦準備理事会(FRB)が公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨では、利下げ方針を巡る意見の隔たりが示され、年2回の利下げの選択肢が残されているとの見方が安心感につながった。

     S&P500業種別指数は、耐久消費財・アパレル、半導体・同製造装置、小売が上昇した一方で、電気通信サービス、食品・飲料・タバコ、エネルギーの下げが目立った。NYダウ構成銘柄では、ボーイング<BA>、メルク<MRK>、キャタピラー<CAT>、エヌビディア、シャーウィン・ウィリアムズ<SHW>が買われた。半面、ユナイテッドヘルス・グループ<UNH>、コカ・コーラ<KO>、ベライゾン・コミュニケーションズ<VZ>、セールスフォース<CRM>が軟調。

     シカゴ日経平均先物清算値は大阪比125円高の3万9925円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比30円高の3万9830円で始まった。その後は3万9770円~3万9870円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを上抜け、3万9950円まで買われた。買い一巡後は3万9740円まで軟化する場面もみられたが、終盤にかけてロング優勢となり、3万9910円でナイトセッションの取引を終えた。

     日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。ナイトセッションでは一時3万9740円まで売られたが、概ねボリンジャーバンドの+1σ(3万9810円)を上回っての推移が目立った。同バンドが支持線として意識されるため、+1σに接近する局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

     米国ではエヌビディアが最高値を更新したことで、アドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株に関心が集まりやすいと考えられる。そのため、やや日経平均型優位の需給状況になるとみておきたい。

     ただ、ナイトセッションで4万円に乗せることができなかったため、大台接近では市場心理を神経質にさせる可能性がある。4万円を明確に上抜けてくる場面ではショートカバーを誘う形になろうが、見極めが必要だろう。そのため、オプション権利行使価格の3万9750円から4万円のレンジを想定する。狭いレンジでの推移が予想されるため、スキャルピング中心のトレードになりそうだ。

     9日の米VIX指数は15.94(8日は16.81)に低下した。2月下旬以来の16.00を割り込んできており、2月半ばにつけた14.74辺りが意識されてきそうだ。下へのトレンドが強まる可能性もあるため、リスク選好に傾きやすいだろう。

     昨日のNT倍率は先物中心限月で14.07倍に低下した。朝方に14.10倍をつけた後はNTロングを巻き戻す動きが入り、前場中盤にかけて14.02倍まで下げる場面もみられた。ただし、その後は200日移動平均線(14.04倍)が支持線として意識され、リバランスを誘う形でNTロングに向かわせていた。本日はハイテク株への物色が見込まれるなか、NTロングでのスプレッド狙いが入りやすいとみられる。

    株探ニュース