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    2025年7月24日 22時57分

    チポトレが決算受け大幅安 既存店売上高の減収が予想以上 通期も下方修正=米国株個別

    (NY時間09:55)(日本時間22:55)
    チポトレ<CMG> 46.26(-6.52 -12.35%)

     ブリトーなどメキシコ料理のファストフード店を展開するチポトレ・メキシカン・グリル<CMG>が大幅安。前日引け後に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高は予想範囲内だったものの、既存店売上高の減収が予想以上だった。通期のガイダンスも公表し、既存店売上高の伸びを下方修正している。

     今年2度目となる下方修正で、2四半期連続の既存店売上高の減収も同社にとって極めて珍しい。同社は、節約志向の消費者が他のチェーンを敬遠する中でも成長を続けてきた企業の1つだった。

     限定メニューの「ハニーチキン」やブリトーの無料配布といった施策でも、経済不安に起因する客足の減少を食い止めるには至らなかった。同社は、限定のハニーチキンやアドボランチソース、無料フードキャンペーンなど多彩な施策で顧客の呼び戻しを図ってきたが、それでも取引は減少。

     ボートライトCEOは「5月に入り消費者心理が冷え込んだことで、客数と比較売上の傾向が鈍化した。ただ、これらの指標は6月末から7月にかけて回復傾向にある」と述べている。「低所得層はプレッシャーを受けている。価値重視で、品質や新鮮さ、ボリュームといったわれわれの強みはあまり重視されていない」とも語った。

     アナリストは「5月のマクロ経済の逆風により、既存店売上高は期待外れとなった。それに加えて通年の売上高見通しも引き下げられたことから、株価は今後さらなる軟調が予想される」と述べている。

     別のアナリストは「現在のマクロ環境下では見通しが限られ、一定の慎重姿勢を維持することが賢明」と述べていた。

    (4-6月・第2四半期)
    ・既存店売上高:4.0%減(予想:2.9%減)
    ・1株利益(調整後):0.33ドル(予想:0.33ドル)
    ・売上高:31.0億ドル(予想:31.1億ドル)
    ・新規レストラン数:61店(予想:67.64店)
    ・期末営業レストラン数:3839店(予想:3848店)
    ・レストラン平均売上高:314万ドル(予想:319万ドル)

    (通期見通し)
    ・既存店売上高:横ばい(従来:1桁台前半の増加)(予想:0.76%増)
    ・新規レストラン数:315~345店を維持(予想:336店)

    【企業概要】
     米国内外でメキシコ料理店を所有・運営する。人工着色料、香料、保存料を使用しない安全な食材を責任を持って調達し、伝統的な調理法で本物の料理、ブリトー、ケサディーヤ、タコス、サラダなどのメニューを提供する。地元産の有機農産物や動物福祉基準で責任を持って飼育された食肉の調達にも取り組む。

    MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

    株探ニュース