2024年3月9日 6時31分
ダウ平均は小反落 米雇用統計で買い先行もIT・ハイテク株に戻り売り強まる=米国株概況
NY株式8日(NY時間16:20)(日本時間06:20)
ダウ平均 38722.69(-68.66 -0.18%)
S&P500 5123.69(-33.67 -0.65%)
ナスダック 16085.11(-188.27 -1.16%)
CME日経平均先物 38895(大証終比:-615 -1.59%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は小反落。取引開始前に発表になった米雇用統計を受けて買い先行で始まったものの、IT・ハイテク株が戻り売りに押され、下げに転じている。半導体関連の一角が決算を受けて売りが強まり、高値警戒感が出ているIT・ハイテク株も戻り売りが強まった。ナスダックは大幅安。
「問題は買われ過ぎ状況で、価格行動とモメンタムとの間に顕著な乖離が見られることだ。これは今後数週間から数カ月の間に米株式市場が調整される可能性を非常に高めている」といった指摘も聞かれた。
ただ、この日の米雇用統計は米株式市場にとってはポジティブな内容となった。非農業部門雇用者数(NFP)は27.5万人増と予想以上の増加となったものの、前回値が下方修正されたことや、失業率が3.9%に悪化したこと、そして注目されていた平均時給が前月比0.1%上昇と予想を下回る上昇となったことで、雇用の落ち着きが示されていると市場は捉えているようだ。
今週はパウエルFRB議長の議会証言が行われていたが、利下げには前向きな姿勢を示していたものの、データをもう少し確認したい姿勢を強調していた。本日は米雇用統計はそのFRBのスタンスに変化を与えるほどの内容ではないものの、少なくとも年内の利下げへの期待は正当化する内容と思われる。
短期金融市場では6月の利下げ開始を完全に織り込む動きが見られており、年内4回、計1.00%ポイントの利下げを完全に織り込む動きまで一時見られていた。
半導体のブロードコム<AVGO>が下落。前日引け後に決算を発表し、半導体の売上高が予想を下回った点が嫌気されている模様。AIの需要が後押ししているとしながらも、他の分野の弱さが相殺し、半導体事業の売上高は約74億ドルと期待外れだった。
半導体ソリューションを手掛けるマーベル・テクノロジー<MRVL>が決算を受け下落。AI分野は拡大したものの、他の分野の弱さが相殺した。
アパレルのギャップ<GPS>が決算を受け上昇。主力ブランドのオールドネイビーが2四半期連続の増収となったほか、ギャップ・グローバルが予想外の増収となり、今回の決算は再建に向けた努力が結実しつつあることを示した。
会員制倉庫スーパーのコストコ<COST>が下落。前日引け後に第2四半期決算を発表し、既存店売上高と1株利益は予想を上回ったものの、売上高が予想を下回ったことが嫌気されている。
仮想通貨関連株がきょうも買いを加速。仮想通貨市場でビットコインが一時7万ドル台に上昇し、最高値を更新した。
オンライン中古車販売のカーバナ<CVNA>が上昇。アナリストが投資判断を「中立」にし、目標株価を90ドルとした。ウォール街では最も高い水準。
電子署名のドキュサイン<DOCU>が決算を受け上昇。1株利益、売上高、そしてビリング(未収請求を考慮した売上高)とも予想を上回った。
医薬品のイーライリリー<LLY>が下落。同社のアルツハイマー治療薬「ドナネマブ」が米国で承認取得のさらなる遅れに直面している。FDAが、ドナネマブの安全性と有効性の評価をさらに理解するために外部の専門家の意見を聞きたいと諮問委員会の開催を要請した。
データベースのプラットフォームを手掛けるモンゴDB<MDB>が決算を受け下落。ガイダンスで極端に弱い見通しを示していることが嫌気されている。
首振り人形など玩具のファンコ<FNKO>が決算を受け上昇。1株利益が予想外の黒字となったほか、売上高も予想を上回った。EBITDAも予想を上回っている。
終盤に百貨店のメーシーズ<M>に買いが強まった。同社はアークハウスとブリゲイド・キャピタルの投資グループから買収提案を受けているが、同社が戦略的見直しなしに売却交渉を行い、アークハウスと直接売却交渉を行う可能性があると伝わった。
コインベース<COIN> 256.62(+14.00 +5.77%)
マラソン・デジタル<MARA> 23.48(+1.68 +7.71%)
ライオット<RIOT> 12.35(+0.38 +3.17%)
マイクロストラテジー<MSTR> 1425.59(+125.57 +9.66%)
マーベル・テクノロジー<MRVL> 75.42(-9.67 -11.36%)
ブロードコム<AVGO> 1308.72(-98.29 -6.99%)
カーバナ<CVNA> 85.30(+5.83 +7.34%)
ドキュサイン<DOCU> 55.97(+2.41 +4.50%)
モンゴDB<MDB> 383.42(-28.59 -6.94%)
ギャップ<GPS> 20.92(+1.59 +8.23%)
コストコ<COST> 725.56(-60.03 -7.64%)
ファンコ<FNKO> 6.86(+0.42 +6.52%)
メーシーズ<M> 21.15(+0.81 +3.98%)
アップル<AAPL> 170.73(+1.73 +1.02%)
マイクロソフト<MSFT> 406.22(-2.92 -0.71%)
アマゾン<AMZN> 175.35(-1.47 -0.83%)
アルファベットC<GOOG> 136.29(+1.05 +0.78%)
テスラ<TSLA> 175.34(-3.31 -1.85%)
メタ<META> 505.95(-6.24 -1.22%)
AMD<AMD> 207.39(-3.99 -1.89%)
エヌビディア<NVDA> 875.28(-51.41 -5.55%)
イーライリリー<LLY> 762.14(-18.02 -2.31%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ平均 38722.69(-68.66 -0.18%)
S&P500 5123.69(-33.67 -0.65%)
ナスダック 16085.11(-188.27 -1.16%)
CME日経平均先物 38895(大証終比:-615 -1.59%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は小反落。取引開始前に発表になった米雇用統計を受けて買い先行で始まったものの、IT・ハイテク株が戻り売りに押され、下げに転じている。半導体関連の一角が決算を受けて売りが強まり、高値警戒感が出ているIT・ハイテク株も戻り売りが強まった。ナスダックは大幅安。
「問題は買われ過ぎ状況で、価格行動とモメンタムとの間に顕著な乖離が見られることだ。これは今後数週間から数カ月の間に米株式市場が調整される可能性を非常に高めている」といった指摘も聞かれた。
ただ、この日の米雇用統計は米株式市場にとってはポジティブな内容となった。非農業部門雇用者数(NFP)は27.5万人増と予想以上の増加となったものの、前回値が下方修正されたことや、失業率が3.9%に悪化したこと、そして注目されていた平均時給が前月比0.1%上昇と予想を下回る上昇となったことで、雇用の落ち着きが示されていると市場は捉えているようだ。
今週はパウエルFRB議長の議会証言が行われていたが、利下げには前向きな姿勢を示していたものの、データをもう少し確認したい姿勢を強調していた。本日は米雇用統計はそのFRBのスタンスに変化を与えるほどの内容ではないものの、少なくとも年内の利下げへの期待は正当化する内容と思われる。
短期金融市場では6月の利下げ開始を完全に織り込む動きが見られており、年内4回、計1.00%ポイントの利下げを完全に織り込む動きまで一時見られていた。
半導体のブロードコム<AVGO>が下落。前日引け後に決算を発表し、半導体の売上高が予想を下回った点が嫌気されている模様。AIの需要が後押ししているとしながらも、他の分野の弱さが相殺し、半導体事業の売上高は約74億ドルと期待外れだった。
半導体ソリューションを手掛けるマーベル・テクノロジー<MRVL>が決算を受け下落。AI分野は拡大したものの、他の分野の弱さが相殺した。
アパレルのギャップ<GPS>が決算を受け上昇。主力ブランドのオールドネイビーが2四半期連続の増収となったほか、ギャップ・グローバルが予想外の増収となり、今回の決算は再建に向けた努力が結実しつつあることを示した。
会員制倉庫スーパーのコストコ<COST>が下落。前日引け後に第2四半期決算を発表し、既存店売上高と1株利益は予想を上回ったものの、売上高が予想を下回ったことが嫌気されている。
仮想通貨関連株がきょうも買いを加速。仮想通貨市場でビットコインが一時7万ドル台に上昇し、最高値を更新した。
オンライン中古車販売のカーバナ<CVNA>が上昇。アナリストが投資判断を「中立」にし、目標株価を90ドルとした。ウォール街では最も高い水準。
電子署名のドキュサイン<DOCU>が決算を受け上昇。1株利益、売上高、そしてビリング(未収請求を考慮した売上高)とも予想を上回った。
医薬品のイーライリリー<LLY>が下落。同社のアルツハイマー治療薬「ドナネマブ」が米国で承認取得のさらなる遅れに直面している。FDAが、ドナネマブの安全性と有効性の評価をさらに理解するために外部の専門家の意見を聞きたいと諮問委員会の開催を要請した。
データベースのプラットフォームを手掛けるモンゴDB<MDB>が決算を受け下落。ガイダンスで極端に弱い見通しを示していることが嫌気されている。
首振り人形など玩具のファンコ<FNKO>が決算を受け上昇。1株利益が予想外の黒字となったほか、売上高も予想を上回った。EBITDAも予想を上回っている。
終盤に百貨店のメーシーズ<M>に買いが強まった。同社はアークハウスとブリゲイド・キャピタルの投資グループから買収提案を受けているが、同社が戦略的見直しなしに売却交渉を行い、アークハウスと直接売却交渉を行う可能性があると伝わった。
コインベース<COIN> 256.62(+14.00 +5.77%)
マラソン・デジタル<MARA> 23.48(+1.68 +7.71%)
ライオット<RIOT> 12.35(+0.38 +3.17%)
マイクロストラテジー<MSTR> 1425.59(+125.57 +9.66%)
マーベル・テクノロジー<MRVL> 75.42(-9.67 -11.36%)
ブロードコム<AVGO> 1308.72(-98.29 -6.99%)
カーバナ<CVNA> 85.30(+5.83 +7.34%)
ドキュサイン<DOCU> 55.97(+2.41 +4.50%)
モンゴDB<MDB> 383.42(-28.59 -6.94%)
ギャップ<GPS> 20.92(+1.59 +8.23%)
コストコ<COST> 725.56(-60.03 -7.64%)
ファンコ<FNKO> 6.86(+0.42 +6.52%)
メーシーズ<M> 21.15(+0.81 +3.98%)
アップル<AAPL> 170.73(+1.73 +1.02%)
マイクロソフト<MSFT> 406.22(-2.92 -0.71%)
アマゾン<AMZN> 175.35(-1.47 -0.83%)
アルファベットC<GOOG> 136.29(+1.05 +0.78%)
テスラ<TSLA> 175.34(-3.31 -1.85%)
メタ<META> 505.95(-6.24 -1.22%)
AMD<AMD> 207.39(-3.99 -1.89%)
エヌビディア<NVDA> 875.28(-51.41 -5.55%)
イーライリリー<LLY> 762.14(-18.02 -2.31%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美