2026年3月6日 15時53分
イラン、半導体、プライベート・クレジット、ヒンデンブルグ・オーメン【フィリップ証券】
米国とイスラエルが2/28、「イランの核兵器取得を阻止する」としてイランを攻撃した。イラン最高指導者のハメネイ師およびその側近の高官を殺害したと報じられ、イランの現体制に致命的ダメージを与えたものの、原油輸出の要衝であるホルムズ海峡が事実上閉鎖され、攻撃がどこまで長引くのかの見通しは立っていない。原油価格の上昇が懸念されているが、イランの新体制が親米政権となれば、将来的には原油輸出増の要因にもなるだろう。需要面で新たな拡大要因が出てこない限り、原油価格の上昇はそれほど長引かない可能性がある。
当面の米国株の見通しを見ていく上では、イラン情勢よりも重視すべきことがあるように思われる。第1に、2/25に発表されたエヌビディア<NVDA>決算に対する市場の反応だ。売上や利益率の実績とガイダンスが市場予想を上回ったにもかかわらず、翌日2/26には株価終値が前日比5.4%安となった。一方で、同じタイミングで発表されたソフトウェア大手セールスフォース<CRM>の株価は、慎重な通期見通しだったにもかかわらず約4%上昇した。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の週次終値が12/12の7033ポイントから2/20の8260ポイントまで約17%上昇し、10週連続の上昇となった。一方で、AI(人工知能)が収益源を侵食すると懸念されたソフトウェア関連企業に関するS&P500ソフトウェア指数は、12/26の8040ポイントから2/20の6266ポイントまで約22%下落した。ソフトウェア関連銘柄への悲観論の行き過ぎの見直しと同時に、AI半導体・データセンター関連銘柄の買われ過ぎに伴う調整局面が意識されやすい。
第2に、プライベート・クレジット(ノンバンク融資)問題の顕在化である。英住宅金融会社のマーケット・フィナンシャル・ソリューションズ(MFS)の破綻を契機に、同社へ多額の貸出を実行していた大手銀行や運用会社に加え、BDC(事業開発会社)と呼ばれる投資会社のポートフォリオの健全性に焦点が当たり始めた。一部のアセットの焦げ付きを穴埋めするために、ポートフォリオ内で評価益のある他のアセットを売却するような行動が広がりかねない。
米国株市場全体にも不透明感が高まりつつある。米国株市場のテクニカル指標の一つで、市場急落やクラッシュの可能性を示唆するシグナルとされる「ヒンデンブルグ・オーメン」が1/30以降、2/23までに3回程度発生したことが米国市場関係者の間で話題となっている。株価指数が上昇トレンドを維持する中、高値更新銘柄と安値更新銘柄が同時に多数発生することが、市場の「不健全な分裂」として天井圏における相場の内部的な弱さを示すとみなすのが基本的な考え方である。昨年の10月下旬から11月に複数回発生していた時にはクラッシュは発生しなかったものの、悪材料が重なる中、軽視はできないだろう。
■エヌビディア26/1四半期決算発表~調整後粗利益率が前四半期比で上昇
米エヌビディア<NVDA>が2/25に発表した2025/11-2026/1期決算は、売上高が前年同期比73%増の681億USD(会社予想637-663億USD)、調整後粗利益率が75.2%(同75.0%)と好調な内容だった。ファンCEOは「エージェント(自律)型AIは転換点を迎えた。データを処理する驚異的な需要が生まれている」と強気の発言を繰り返した。AI需要拡大で手許現金が625億USDに達し、潤沢なキャッシュが顧客企業への出資に向かっている。それが顧客企業のAI半導体購入資金を支え、エヌビディアの売上成長と利益率向上を支援する構図となっている。今後の課題は、新興AI企業のOpenAIなど、先行投資が嵩む出資先企業が利益やキャッシュフロー面でいつ黒字化を達成できるかにあると考えられる。
参考銘柄
セールスフォース<CRM> 市場:NYSE・・・2026/5/28に2027/1期1Q(2-4月)の決算発表を予定
・1999年設立のCRM(顧客関係管理)の大手。「セールス」、「サービス」、「マーケティング・コマース」といったクラウド関連業務のほか、企業向けに「セールスフォース・プラットフォーム」を提供する。
・2/25発表の2026/1期4Q(11-1月)は、売上高が前年同期比12.1%増の112.01億USD(会社予想111.3-112.3億USD)、非GAAPの調整後EPSが同37.1%増の3.81USD(会社予想3.02-3.04USD)。2024年から提供開始の「エージェント・フォース」が堅調に推移。1月末残存履行義務(RPO)が16%増。
・2027/1通期会社計画は、売上高が前期比10-11%増の458-462億USD、調整後EPSが同5%増の13.11-13.19USD。エージェント・フォース(明示的な指示を与えなくても自律的にタスクを遂行するAI)および「データ360」(顧客データ統合プラットフォーム)の4Qの年換算経常収益(ARR)は前年同期比169%増の8億USD。AIが「SaaS」収益源を奪うという市場の懸念の払拭が見込まれる。
キーサイト・テクノロジーズ<KEYS> 市場:NYSE・・・2026/5/20に2026/10期2Q(2-4月)の決算発表を予定
・ヒューレット・パッカードから独立したアジレント・テクノロジー<A>の電子計測事業を継承して2014年に設立。無線通信、航空・宇宙・防衛、半導体の各市場向けに電子計測プラットフォームを提供。
・2/23発表の2026/10期1Q(11-1月)は、売上高が前年同期比23.3%増の16.45億USD(会社予想15.3-15.5億USD)、非GAAPの調整後EPSが同19.2%増の2.17USD(同1.95-2.01USD)。売上比率70%を占める通信ソリューションが、AIデータセンターネットワーク向け新製品拡大を受けて27%増収。
・2026/10期2Q(2-4月)会社計画は、売上高が前年同期比29-31%増の16.9-17.1億USD、調整後EPSが同61-65%増の2.27-2.33USD。通信ソリューション事業は、無線通信や航空宇宙・防衛分野での需要が堅調で、5Gや次世代通信技術(6G)の開発需要が寄与。AIインフラに関するデータセンターや高速通信のテスト需要も増加。世界100ヵ国以上、幅広い業種にまたがる顧客基盤が強み。
ヌー・ホールディングス<NU> 市場:NYSE・・・2026/5/14に2026/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定
・2013年設立のブラジルのフィンテック企業。サンパウロ拠点に南米で個人・法人顧客にデジタル金融のプラットフォームを提供。バークシャー・ハザウェイ<BRK.B>が11.8億USDを保有(24年9月末)。
・2/25発表の2025/12期4Q(10-12月)は、総収益が前年同期比56.7%増の48.57億USD、非IFRS調整後純利益が同54.5%増の9.42億USD。顧客稼働率が0.4ポイント上昇の83.4%、1稼働顧客当たり月間平均粗利益が38%増の14.2USD。さらに12月末世界顧客数が前年比15%増の1.31億人へ拡大。
・同社の競争優位性は物理的拠点を持たない低コスト構造により手数料を低く抑えて顧客に還元できる点にある。4Qの稼働顧客1人当たり月間平均収入が前年同期比45%増に対し、同月間平均コストは横ばいと規模拡大が利益率上昇につながった。顧客の90%を占めるブラジルは、米国輸出関連の相互関税が米連邦最高裁で違憲とされたことから、関税率引き下げの恩恵が見込まれる。
ヴァンエック石油サービスETF<OIH> 市場:NYSEArca・・・分配金:年1回(12月)
・石油サービスセクターの米国企業の普通株式と預託証券から構成される「MVIS US Listed Oil Service25指数」に連動する投資成果を目指す。米国上場企業のうち中小型株や外国企業を含む。
・2/27終値で時価総額が25.8億USD、過去12ヵ月間の実績分配金利回りが1.23%。組入れ上位順8社は、SLB<SLB>、ベーカー・ヒューズ<BKR>、ハリバートン<HAL>、テクニップFMC<FTI>、トランスオーシャン<RIG>、テナリスADR<TS>、ノーブル<NE>、ウェザーフォード・インターナショナル<WFRD>。
・2025年末終値から2/27終値までの騰落率(分配金を除く)は、同ETFが+39.4%に対し、ダウ工業株30種平均株価が+1.9%、S&P500株価指数が+0.5%、ナスダック100が▲1.1%。米国とイスラエルは2/28、イランに対する共同軍事作戦により最高指導者のハメネイ師を殺害。報復による攻撃が収まるかどうか不透明な中、原油輸出の要衝であるホルムズ海峡の封鎖長期化が懸念される。
プロクター・アンド・ギャンブル<PG> 市場:NYSE・・・2026/4/24に2026/6期3Q(1-3月)の決算発表を予定
・1837年設立の世界最大の一般消費財メーカー。ファブリック・ホームケア(洗剤・家庭用品)、ビューティ(化粧品など)、グルーミング、幼児・女性・家族ケア、およびヘルスケアの5部門を営む。
・1/22発表の2026/6期2Q(10-12月)は、売上高が前年同期比1.5%増の222.08億USD、EPSが同5.3%減の1.78USD。為替の影響を除く既存事業増収率は横ばい。販売数量は1%減も販売価格引上げが吸収した。製品ミックス悪化と関税コスト増で非GAAPのコア粗利益率が0.5ポイント低下した。
・通期会社計画を下方修正。非中核事業における構造改革費用の上積みを反映してEPSを前期比1-6%増(従来計画3-9%増)とした。構造改革の影響を除くコアEPSは同0-4%増の6.83-7.09USDと従来計画を据え置いた。現在進行中の企業再編が利益改善と全社的な成長再加速につながる可能性に加え、シュルテンCFOが下半期(1-6月)における売上回復見通しに言及した点が注目される。
RTX<RTX> 市場:NYSE・・・2026/5/7に2026/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定
・ユナイテッド・テクノロジーズの航空宇宙部門とレイセオンの経営統合で2020年に設立。コリンズ航空宇宙システム、プラット&ホイットニー、インテリジェンス&宇宙、ミサイル&防衛の4部門から構成。
・1/27発表の2025/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比12.1%増の242.38億USD、調整後EPSが同0.6%増の1.55USD。12月末受注残が23%増の2680億USD(うち商業部門が29%増、防衛部門が15%増)。旅客機需要の回復が貢献。フリーキャッシュフローが6.5倍の31.95億USDへ拡大。
・2026/12通期会社計画は、既存事業の売上高成長率が前期比5-6%増、調整後EPSが同5-8%増の6.60-6.80USD、フリーキャッシュフローが同4-10%増の82.5-87.5億USD。商業部門と防衛部門の受注残がバランスよく積み上がっていることに加え、トランプ米大統領が今年1月、2027年度国防予算を前期比5割超増加の1.5兆USDとし、「夢の軍隊」を作り上げ、安全保障を強化する構想を公表。
執筆日:2026年3月2日
※フィリップ証券より提供されたレポートを掲載しています。
株探ニュース
当面の米国株の見通しを見ていく上では、イラン情勢よりも重視すべきことがあるように思われる。第1に、2/25に発表されたエヌビディア<NVDA>決算に対する市場の反応だ。売上や利益率の実績とガイダンスが市場予想を上回ったにもかかわらず、翌日2/26には株価終値が前日比5.4%安となった。一方で、同じタイミングで発表されたソフトウェア大手セールスフォース<CRM>の株価は、慎重な通期見通しだったにもかかわらず約4%上昇した。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の週次終値が12/12の7033ポイントから2/20の8260ポイントまで約17%上昇し、10週連続の上昇となった。一方で、AI(人工知能)が収益源を侵食すると懸念されたソフトウェア関連企業に関するS&P500ソフトウェア指数は、12/26の8040ポイントから2/20の6266ポイントまで約22%下落した。ソフトウェア関連銘柄への悲観論の行き過ぎの見直しと同時に、AI半導体・データセンター関連銘柄の買われ過ぎに伴う調整局面が意識されやすい。
第2に、プライベート・クレジット(ノンバンク融資)問題の顕在化である。英住宅金融会社のマーケット・フィナンシャル・ソリューションズ(MFS)の破綻を契機に、同社へ多額の貸出を実行していた大手銀行や運用会社に加え、BDC(事業開発会社)と呼ばれる投資会社のポートフォリオの健全性に焦点が当たり始めた。一部のアセットの焦げ付きを穴埋めするために、ポートフォリオ内で評価益のある他のアセットを売却するような行動が広がりかねない。
米国株市場全体にも不透明感が高まりつつある。米国株市場のテクニカル指標の一つで、市場急落やクラッシュの可能性を示唆するシグナルとされる「ヒンデンブルグ・オーメン」が1/30以降、2/23までに3回程度発生したことが米国市場関係者の間で話題となっている。株価指数が上昇トレンドを維持する中、高値更新銘柄と安値更新銘柄が同時に多数発生することが、市場の「不健全な分裂」として天井圏における相場の内部的な弱さを示すとみなすのが基本的な考え方である。昨年の10月下旬から11月に複数回発生していた時にはクラッシュは発生しなかったものの、悪材料が重なる中、軽視はできないだろう。
■エヌビディア26/1四半期決算発表~調整後粗利益率が前四半期比で上昇
米エヌビディア<NVDA>が2/25に発表した2025/11-2026/1期決算は、売上高が前年同期比73%増の681億USD(会社予想637-663億USD)、調整後粗利益率が75.2%(同75.0%)と好調な内容だった。ファンCEOは「エージェント(自律)型AIは転換点を迎えた。データを処理する驚異的な需要が生まれている」と強気の発言を繰り返した。AI需要拡大で手許現金が625億USDに達し、潤沢なキャッシュが顧客企業への出資に向かっている。それが顧客企業のAI半導体購入資金を支え、エヌビディアの売上成長と利益率向上を支援する構図となっている。今後の課題は、新興AI企業のOpenAIなど、先行投資が嵩む出資先企業が利益やキャッシュフロー面でいつ黒字化を達成できるかにあると考えられる。
参考銘柄
セールスフォース<CRM> 市場:NYSE・・・2026/5/28に2027/1期1Q(2-4月)の決算発表を予定
・1999年設立のCRM(顧客関係管理)の大手。「セールス」、「サービス」、「マーケティング・コマース」といったクラウド関連業務のほか、企業向けに「セールスフォース・プラットフォーム」を提供する。
・2/25発表の2026/1期4Q(11-1月)は、売上高が前年同期比12.1%増の112.01億USD(会社予想111.3-112.3億USD)、非GAAPの調整後EPSが同37.1%増の3.81USD(会社予想3.02-3.04USD)。2024年から提供開始の「エージェント・フォース」が堅調に推移。1月末残存履行義務(RPO)が16%増。
・2027/1通期会社計画は、売上高が前期比10-11%増の458-462億USD、調整後EPSが同5%増の13.11-13.19USD。エージェント・フォース(明示的な指示を与えなくても自律的にタスクを遂行するAI)および「データ360」(顧客データ統合プラットフォーム)の4Qの年換算経常収益(ARR)は前年同期比169%増の8億USD。AIが「SaaS」収益源を奪うという市場の懸念の払拭が見込まれる。
キーサイト・テクノロジーズ<KEYS> 市場:NYSE・・・2026/5/20に2026/10期2Q(2-4月)の決算発表を予定
・ヒューレット・パッカードから独立したアジレント・テクノロジー<A>の電子計測事業を継承して2014年に設立。無線通信、航空・宇宙・防衛、半導体の各市場向けに電子計測プラットフォームを提供。
・2/23発表の2026/10期1Q(11-1月)は、売上高が前年同期比23.3%増の16.45億USD(会社予想15.3-15.5億USD)、非GAAPの調整後EPSが同19.2%増の2.17USD(同1.95-2.01USD)。売上比率70%を占める通信ソリューションが、AIデータセンターネットワーク向け新製品拡大を受けて27%増収。
・2026/10期2Q(2-4月)会社計画は、売上高が前年同期比29-31%増の16.9-17.1億USD、調整後EPSが同61-65%増の2.27-2.33USD。通信ソリューション事業は、無線通信や航空宇宙・防衛分野での需要が堅調で、5Gや次世代通信技術(6G)の開発需要が寄与。AIインフラに関するデータセンターや高速通信のテスト需要も増加。世界100ヵ国以上、幅広い業種にまたがる顧客基盤が強み。
ヌー・ホールディングス<NU> 市場:NYSE・・・2026/5/14に2026/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定
・2013年設立のブラジルのフィンテック企業。サンパウロ拠点に南米で個人・法人顧客にデジタル金融のプラットフォームを提供。バークシャー・ハザウェイ<BRK.B>が11.8億USDを保有(24年9月末)。
・2/25発表の2025/12期4Q(10-12月)は、総収益が前年同期比56.7%増の48.57億USD、非IFRS調整後純利益が同54.5%増の9.42億USD。顧客稼働率が0.4ポイント上昇の83.4%、1稼働顧客当たり月間平均粗利益が38%増の14.2USD。さらに12月末世界顧客数が前年比15%増の1.31億人へ拡大。
・同社の競争優位性は物理的拠点を持たない低コスト構造により手数料を低く抑えて顧客に還元できる点にある。4Qの稼働顧客1人当たり月間平均収入が前年同期比45%増に対し、同月間平均コストは横ばいと規模拡大が利益率上昇につながった。顧客の90%を占めるブラジルは、米国輸出関連の相互関税が米連邦最高裁で違憲とされたことから、関税率引き下げの恩恵が見込まれる。
ヴァンエック石油サービスETF<OIH> 市場:NYSEArca・・・分配金:年1回(12月)
・石油サービスセクターの米国企業の普通株式と預託証券から構成される「MVIS US Listed Oil Service25指数」に連動する投資成果を目指す。米国上場企業のうち中小型株や外国企業を含む。
・2/27終値で時価総額が25.8億USD、過去12ヵ月間の実績分配金利回りが1.23%。組入れ上位順8社は、SLB<SLB>、ベーカー・ヒューズ<BKR>、ハリバートン<HAL>、テクニップFMC<FTI>、トランスオーシャン<RIG>、テナリスADR<TS>、ノーブル<NE>、ウェザーフォード・インターナショナル<WFRD>。
・2025年末終値から2/27終値までの騰落率(分配金を除く)は、同ETFが+39.4%に対し、ダウ工業株30種平均株価が+1.9%、S&P500株価指数が+0.5%、ナスダック100が▲1.1%。米国とイスラエルは2/28、イランに対する共同軍事作戦により最高指導者のハメネイ師を殺害。報復による攻撃が収まるかどうか不透明な中、原油輸出の要衝であるホルムズ海峡の封鎖長期化が懸念される。
プロクター・アンド・ギャンブル<PG> 市場:NYSE・・・2026/4/24に2026/6期3Q(1-3月)の決算発表を予定
・1837年設立の世界最大の一般消費財メーカー。ファブリック・ホームケア(洗剤・家庭用品)、ビューティ(化粧品など)、グルーミング、幼児・女性・家族ケア、およびヘルスケアの5部門を営む。
・1/22発表の2026/6期2Q(10-12月)は、売上高が前年同期比1.5%増の222.08億USD、EPSが同5.3%減の1.78USD。為替の影響を除く既存事業増収率は横ばい。販売数量は1%減も販売価格引上げが吸収した。製品ミックス悪化と関税コスト増で非GAAPのコア粗利益率が0.5ポイント低下した。
・通期会社計画を下方修正。非中核事業における構造改革費用の上積みを反映してEPSを前期比1-6%増(従来計画3-9%増)とした。構造改革の影響を除くコアEPSは同0-4%増の6.83-7.09USDと従来計画を据え置いた。現在進行中の企業再編が利益改善と全社的な成長再加速につながる可能性に加え、シュルテンCFOが下半期(1-6月)における売上回復見通しに言及した点が注目される。
RTX<RTX> 市場:NYSE・・・2026/5/7に2026/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定
・ユナイテッド・テクノロジーズの航空宇宙部門とレイセオンの経営統合で2020年に設立。コリンズ航空宇宙システム、プラット&ホイットニー、インテリジェンス&宇宙、ミサイル&防衛の4部門から構成。
・1/27発表の2025/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比12.1%増の242.38億USD、調整後EPSが同0.6%増の1.55USD。12月末受注残が23%増の2680億USD(うち商業部門が29%増、防衛部門が15%増)。旅客機需要の回復が貢献。フリーキャッシュフローが6.5倍の31.95億USDへ拡大。
・2026/12通期会社計画は、既存事業の売上高成長率が前期比5-6%増、調整後EPSが同5-8%増の6.60-6.80USD、フリーキャッシュフローが同4-10%増の82.5-87.5億USD。商業部門と防衛部門の受注残がバランスよく積み上がっていることに加え、トランプ米大統領が今年1月、2027年度国防予算を前期比5割超増加の1.5兆USDとし、「夢の軍隊」を作り上げ、安全保障を強化する構想を公表。
執筆日:2026年3月2日
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当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提供している証券会社との契約に基づき対価を得る場合があります。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
<日本証券業協会自主規制規則「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則 平14.1.25」に基づく告知事項>
・ 本レポートの作成者であるアナリストと対象会社との間に重大な利益相反関係はありません。
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