2024年2月1日 6時31分
ダウ平均は300ドル超反落 パウエル議長が3月利下げを完全否定 IT・ハイテク株下落=米国株概況
NY株式31日(NY時間16:20)(日本時間06:20)
ダウ平均 38150.30(-317.01 -0.82%)
S&P500 4845.65(-79.32 -1.61%)
ナスダック 15164.01(-345.89 -2.23%)
CME日経平均先物 35880(大証終比:-490 -1.37%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は4日ぶりに反落。ダウ平均の下げ幅は300ドル超に拡大した。ナスダックは2%超の大幅安。ナスダックについては、前日決算を発表した大手IT・ハイテク株がネガティブな反応を示したことで、他のIT・ハイテク株にも売りが広がった。
FOMC後のパウエルFRB議長の会見で、米株式市場は終盤に下げ幅を拡大。議長が「3月利下げの可能性が高いとは考えていない」と言及したことに敏感に反応した模様。この発言を受けて短期金融市場では3月利下げの確率を37%程度まで低下させている。
本日は労働市場の軟化を示す雇用指標が発表され、3月利下げの確率は一時60%程度まで戻していた。量的引締め(QT)のペースについて3月FOMCで踏み込んだ協議を開始とも述べており、ある程度想定された内容ではあったが、議長が3月利下げを完全に否定したのはショックが大きかったようだ。
一方、大手IT・ハイテクの決算では、マイクロソフト<MSFT>、アルファベット<GOOG>、AMD<AMD>が前日引け後に決算を発表していたが、概ね良好な決算ではあったものの、事前に強まっていた高い期待からは物足りないとの反応のようだ。材料出尽くし感に類似した売りも出ていた模様。
「良い数字ではあるが、事前の期待値が高かった。これらの企業は素晴らしい成長を見せており、非常に強い立場にあるが、市場が織り込んでいる期待値からすると、短期的な上昇幅は限定的なものになる」との見解も聞かれた。
ただ、目先の反応は冴えないものの、これまで高めていた期待の調整が一段落すれば、再び株価は上値を目指すとの見方は少なくない。
マイクロソフト<MSFT>が下落。一旦プラス圏に転じたものの、再びマイナス圏に沈んでいる。アジュール部門が予想以上の伸びを示し、アクティビジョン・ブリザードの買収完了で注目されていたXboxのコンテンツとサービスの売上高も61%急増していた。しかし、クラウド部門のより大きな成長を期待していた投資家にとっては物足りない内容であったようだ。
アルファベット<GOOG>はグーグル広告の売上高が予想を下回ったことに失望感が広がっている。ユーチューブの広告収入は予想範内となったものの、中核の検索広告が予想を下回った。
AMD<AMD>は第1四半期の売上高見通しに失望感が広がっているようだ。 同社は先月、MI300と呼ばれるAIアクセラレーターの製品ラインを発表。24年の同ラインナップの売上高を20億ドル以上と予測していたが、その見通しを35億ドルに上方修正した。ただ、反応は鈍い。市場は最大80億ドルを見込んでいる。
ボーイング<BA>が上昇。取引開始前に決算を発表し、売上高が予想を上回ったほか、フリーキャッシュフロー(FCF)も予想を上回った。ただ、MAX-9の事故の影響を精査するため通期の見通しについては公表を取りやめた。
地銀のニューヨーク・コミュニティー・バンコープ(NYCB)<NYCB>が一時40%以上急落。取引開始前に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株損益が予想外の赤字となったほか、経常収益も予想を下回った。純受取利息(NII)が予想を下回ったほか、貸倒引当金が予想以上に膨らんことが影響した。この決算を受けて同銀は減配を発表。四半期配当を従来の0.17ドルから0.05ドルに引き下げると発表。
メディアのパラマウント・グローバル<PARA>が上昇。メディア界の大物のアレン氏が同社の発行済み株式の全てを取得するため143億ドルの買収案を提示と伝わった。
パラマウント<PARA> 14.59(+0.91 +6.65%)
ボーイング<BA> 211.04(+10.60 +5.29%)
NYCB<NYCB> 6.47(-3.91 -37.67%)
アップル<AAPL> 184.40(-3.64 -1.94%)
マイクロソフト<MSFT> 397.58(-11.01 -2.69%)
アマゾン<AMZN> 155.20(-3.80 -2.39%)
アルファベットC<GOOG> 141.80(-11.25 -7.35%)
テスラ<TSLA> 187.29(-4.30 -2.24%)
メタ・プラットフォームズ<META> 390.14(-9.92 -2.48%)
AMD<AMD> 167.69(-4.37 -2.54%)
エヌビディア<NVDA> 615.27(-12.47 -1.99%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ平均 38150.30(-317.01 -0.82%)
S&P500 4845.65(-79.32 -1.61%)
ナスダック 15164.01(-345.89 -2.23%)
CME日経平均先物 35880(大証終比:-490 -1.37%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は4日ぶりに反落。ダウ平均の下げ幅は300ドル超に拡大した。ナスダックは2%超の大幅安。ナスダックについては、前日決算を発表した大手IT・ハイテク株がネガティブな反応を示したことで、他のIT・ハイテク株にも売りが広がった。
FOMC後のパウエルFRB議長の会見で、米株式市場は終盤に下げ幅を拡大。議長が「3月利下げの可能性が高いとは考えていない」と言及したことに敏感に反応した模様。この発言を受けて短期金融市場では3月利下げの確率を37%程度まで低下させている。
本日は労働市場の軟化を示す雇用指標が発表され、3月利下げの確率は一時60%程度まで戻していた。量的引締め(QT)のペースについて3月FOMCで踏み込んだ協議を開始とも述べており、ある程度想定された内容ではあったが、議長が3月利下げを完全に否定したのはショックが大きかったようだ。
一方、大手IT・ハイテクの決算では、マイクロソフト<MSFT>、アルファベット<GOOG>、AMD<AMD>が前日引け後に決算を発表していたが、概ね良好な決算ではあったものの、事前に強まっていた高い期待からは物足りないとの反応のようだ。材料出尽くし感に類似した売りも出ていた模様。
「良い数字ではあるが、事前の期待値が高かった。これらの企業は素晴らしい成長を見せており、非常に強い立場にあるが、市場が織り込んでいる期待値からすると、短期的な上昇幅は限定的なものになる」との見解も聞かれた。
ただ、目先の反応は冴えないものの、これまで高めていた期待の調整が一段落すれば、再び株価は上値を目指すとの見方は少なくない。
マイクロソフト<MSFT>が下落。一旦プラス圏に転じたものの、再びマイナス圏に沈んでいる。アジュール部門が予想以上の伸びを示し、アクティビジョン・ブリザードの買収完了で注目されていたXboxのコンテンツとサービスの売上高も61%急増していた。しかし、クラウド部門のより大きな成長を期待していた投資家にとっては物足りない内容であったようだ。
アルファベット<GOOG>はグーグル広告の売上高が予想を下回ったことに失望感が広がっている。ユーチューブの広告収入は予想範内となったものの、中核の検索広告が予想を下回った。
AMD<AMD>は第1四半期の売上高見通しに失望感が広がっているようだ。 同社は先月、MI300と呼ばれるAIアクセラレーターの製品ラインを発表。24年の同ラインナップの売上高を20億ドル以上と予測していたが、その見通しを35億ドルに上方修正した。ただ、反応は鈍い。市場は最大80億ドルを見込んでいる。
ボーイング<BA>が上昇。取引開始前に決算を発表し、売上高が予想を上回ったほか、フリーキャッシュフロー(FCF)も予想を上回った。ただ、MAX-9の事故の影響を精査するため通期の見通しについては公表を取りやめた。
地銀のニューヨーク・コミュニティー・バンコープ(NYCB)<NYCB>が一時40%以上急落。取引開始前に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株損益が予想外の赤字となったほか、経常収益も予想を下回った。純受取利息(NII)が予想を下回ったほか、貸倒引当金が予想以上に膨らんことが影響した。この決算を受けて同銀は減配を発表。四半期配当を従来の0.17ドルから0.05ドルに引き下げると発表。
メディアのパラマウント・グローバル<PARA>が上昇。メディア界の大物のアレン氏が同社の発行済み株式の全てを取得するため143億ドルの買収案を提示と伝わった。
パラマウント<PARA> 14.59(+0.91 +6.65%)
ボーイング<BA> 211.04(+10.60 +5.29%)
NYCB<NYCB> 6.47(-3.91 -37.67%)
アップル<AAPL> 184.40(-3.64 -1.94%)
マイクロソフト<MSFT> 397.58(-11.01 -2.69%)
アマゾン<AMZN> 155.20(-3.80 -2.39%)
アルファベットC<GOOG> 141.80(-11.25 -7.35%)
テスラ<TSLA> 187.29(-4.30 -2.24%)
メタ・プラットフォームズ<META> 390.14(-9.92 -2.48%)
AMD<AMD> 167.69(-4.37 -2.54%)
エヌビディア<NVDA> 615.27(-12.47 -1.99%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美