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    2025年7月1日 8時10分

    株価指数先物【寄り前】 +2σ水準での底堅さを見極めたい

    大阪9月限ナイトセッション
    日経225先物 40250 -190 (-0.46%)
    TOPIX先物 2838.5 -17.0 (-0.59%)
    シカゴ日経平均先物 40295 -145
    (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

     30日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。NYダウは2月20日以来となる4万4000ドルを回復し、S&P500、ナスダックは連日で最高値を更新した。トランプ米大統領が貿易交渉を打ち切ると表明していたカナダと、交渉再開で合意したことが材料視された。相互関税の一時停止期限を7月9日に控え、米国と相手国双方で歩み寄りがみられており、交渉進展への期待から投資家心理が改善した。また、月末と四半期末とあって、機関投資家によるドレッシング買いが入りやすい面もあった。

     S&P500業種別指数は電気通信サービス、テクノロジー・ハード・機器、保険が上昇した一方で、自動車・同部品、小売、エネルギーの弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、ゴールドマン・サックス・グループ<GS>、ベライゾン・コミュニケーションズ<VZ>、アップル<AAPL>、ビザ<V>、ハネウェル・インターナショナル<HON>が買われた。半面、ボーイング<BA>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、ナイキ<MKE>、シャーウィン・ウィリアムズ<SHW>が弱い値動きとなった。

     シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比145円安の4万0295円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比30円高の4万0470円で始まった。寄り付きを高値に軟化し、売り一巡後は概ね4万0300円~4万0400円辺りで保ち合いを継続。終盤にかけてレンジを下放れ、4万0230円まで下げ幅を広げる場面もみられた。引けにかけては4万0250円~4万0300円とボトム圏での推移となり、4万0250円でナイトセッションの取引を終えた。

     日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まりそうだ。前日に4万0870円まで買われ、ボリンジャーバンドの+3σ(4万0630円)を上抜けてきたことで過熱感が警戒されやすいだろう。ただし、バンドは上向きで推移しており、ナイトセッションで+3σは4万0950円、+2σは4万0120円に切り上がっている。+2σが支持線として機能してくると、押し目狙いのロングでの対応に向かわせそうだ。

     そのため、オプション権利行使価格の4万0125円から4万0875円のレンジを想定する。米国ではドレッシング買いによる影響があったとみられる。国内でも海外投資家の買い越しが続いているほか、足もとでは配当再投資に伴う需給要因に加えドレッシング買いも入っていただろう。そのなかで、配当再投資やドレッシング買いが一巡することで、利食いに伴うロング解消が目立ってくる可能性がある。まずは+2σ水準での底堅さを見極めたいところである。

     30日の米VIX指数は16.73(27日は16.32)と7日ぶりに上昇した。ただし、25日移動平均線(18.49)、200日線(29.65)を明確に割り込んでの推移であり、リスク選好の動きは継続。ボトム圏での推移が続くなか、方向性としては2月14日の14.74辺りが射程に入っているとみておきたい。

     昨日のNT倍率は先物中心限月で14.16倍に上昇した。一時14.24倍まで切り上がる場面もみられたが、その後はリバランスに向かわせたようだ。+2σ(14.13倍)と+3σ(14.31倍)によるレンジで推移しているが、米国では出遅れ銘柄への買いが目立ってきていることもあり、+2σを下回ってくるといったんはNTロングを巻き戻す動きが入りやすくなりそうだ。

    株探ニュース