（NY時間11:08）（日本時間00:08）
オラクル<ORCL>　286.39（-4.94　-1.70%）

　トランプ政権はＴｉｋＴｏｋの米国事業の評価額を１４０億ドルとしたが、これまでの約４００億ドルとの予測を大きく下回っており、世界的なＳＮＳ企業というよりも、古風なエネルギー企業や食品企業のような評価額だという。ブルームバーグが伝えた。

　売却先には低い評価額は歓迎されそうだが、親会社である中国のバイトダンスや既存の投資家には、滑稽または侮辱とすら映る可能性がある。見積もり額は、バンス副大統領が２５日に提示した。

　バンス副大統領は、支払額は最終的に買い手が決めるとしている。買い手としては、オラクル<ORCL>やシルバーレイク・マネジメントなどが想定されている。

　一部からは「今世紀で最も過小評価されたＩＴ企業の買収となる可能性がある。主要な財務指標や同業他社との比較から見ても、この価格は現実とかけ離れている」との見解が出ている。推定では、今回の提示額はＴｉｋＴｏｋの実際の価値の３分の１程度だという。

　１４０億ドルという評価額の場合、ＴｉｋＴｏｋ米国事業の売上高倍率（ＰＳＲ）は約１．４倍となり、成熟した低成長企業のエクソンモービル<XOM>やゼネラルミルズ<GIS>と同水準になる。ちなみに、メタ<META>は約１０倍、ＹｏｕＴｕｂｅの親会社アルファベット<GOOG><GOOGL>は８倍となっている。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

株探ニュース