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    2025年3月4日 15時41分

    話題株ピックアップ【夕刊】(1):杏林製薬、三菱重、ボードルア

    ■杏林製薬 <4569>  1,677円  +300 円 (+21.8%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
     杏林製薬<4569>は急騰。3日の取引終了後、自社創製化合物であるKRP-M223及びそのバックアップ化合物について、ノバルティス<NVS>とライセンス契約を締結したと発表したことが好感された。KRP-M223は、マスト細胞が関与する慢性特発性蕁麻疹などのアレルギー性疾患や炎症性疾患を対象としたMRGPRX2拮抗薬として期待される化合物。今回の契約締結により、杏林製薬はノバルティス社に対してKRP-M223の開発、製造、及び商業化に関する全世界での独占的な権利を供与することになり、これに伴いノバルティスから契約一時金5500万ドルを受領することになる。また、今後の開発、製造販売承認の取得、及び一定の正味売上高の達成により、マイルストンペイメントとして最大7億7750万ドル、更に正味売上高に応じた段階的ロイヤルティーを受け取る権利を有するとしている。なお、同件による25年3月期業績への影響は現在精査中としている。

    ■三菱重工業 <7011>  2,285.5円  +164.5 円 (+7.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
     三菱重工業<7011>、川崎重工業<7012>、IHI<7013>が全般下げ相場に逆行していずれも続伸。防衛関連株への買いが際立っている。ウクライナとロシアの戦争に絡み世界的に有事リスクに対する意識が急速に高まっている。前日の欧州株市場では防衛関連株に投資資金が集中、ドイツでは防衛関連の象徴株であるラインメタルなどが買われ、これを背景にDAXが史上最高値を更新した。ウクライナのゼレンスキー大統領とトランプ米大統領の首脳会談が決裂に終わり、直近はトランプ米大統領がウクライナ支援を一時停止したと報道されるなど、全般相場はリスク回避ムードに染まっている。そうした中で防衛関連株は唯一の資金投資先となっている。

    ■ボードルア <4413>  5,040円  +330 円 (+7.0%)  本日終値
     ボードルア<4413>は3日ぶりに反発。3日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、3月10日付で東証グロースから東証プライム市場に市場変更することになったと発表しており、好材料視された。同社はITインフラストラクチャ分野に特化しコンサルティング、設計、構築、マネージドサービスを提供する企業。25年2月期連結業績では最終利益16億4400万円(前期比41.6%増)を見込んでいる。

    ■クオンタムS <2338>  712円  +43 円 (+6.4%)  本日終値
     クオンタムソリューションズ<2338>が大幅高で4日続伸。3日の取引終了後、GPUクラウドサービス及びAIネイティブクラウドソリューションを提供するシンガポールのターボAIソリューションズ社と戦略的協力に関する非拘束的覚書を締結したと発表しており、好材料視された。今回の戦略的パートナーシップにより、両社は日本におけるAIクラスタプロジェクトの共同開発を行うほか、マーケティング活動を共同で企画・実施する。プロジェクトでは、最大1024台のH200GPU(128ノード)または512台のB200GPU(64ノード)またはそれに相当する計算能力を提供し、地域のGPU駆動型AIソリューションの需要の高まりに応えるとしており、クオンタムSは日本市場におけるインフラの調整及びハードウェア資産の調達を担当するとしている。

    ■マネーフォワード <3994>  4,128円  +155 円 (+3.9%)  本日終値
     マネーフォワード<3994>が高い。同社はきょう、グループのマネーフォワードエックスとジェーシービー(東京都港区)が、金融機関の法人顧客を対象とした新規事業の共創に向け基本合意契約を締結したと発表。両社は今後、中小企業・個人事業主向け資金管理・キャッシュフロー改善ポータル「Cashmap」(マネーフォワードエックスの開発協力のもと、JCBが提供するサービス)や金融機関の法人顧客向けサービスの開発を進めるとともに、提携先金融機関への提供を共同で推進するとしている。

    ■タスキホールディングス <166A>  675円  +20 円 (+3.1%)  本日終値
     タスキホールディングス<166A>が続伸。3日の取引終了後、今年4月に設立1周年を迎えることを記念して、記念株主優待を実施すると発表しており、好材料視された。25年3月31日及び9月30日時点で300株以上を保有する株主を対象に、保有株数に応じて記念株主優待デジタルギフトを2500~7500円分(年間5000~1万5000円分)贈呈する。

    ■ペプチドリーム <4587>  2,110.5円  +60.5 円 (+3.0%)  本日終値
     ペプチドリーム<4587>が続伸。SMBC日興証券が3日、ペプドリの目標株価を従来の3200円から3600円に増額修正した。投資評価は最上位の「1」を継続する。ノバルティス<NVS>との大型契約の反動減が見込まれていたなかで、会社側は25年12月期について増収増益の計画を打ち出した。戦略的な種まき案件の新規導出により、持続的な成長が可能になると想定。今年は肥満症を対象とする経口マイオスタチン阻害ペプチドの導出が注目されると指摘する。同証券はペプドリの26年12月期営業利益予想を従来の157億円から198億円に引き上げた。

    ■マクロミル <3978>  1,270円  +31 円 (+2.5%)  本日終値
     マクロミル<3978>は上昇。午後2時ごろ、英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズから受けているTOBについて、買い付け価格が1株1250円から1275円へ引き上げられることが決まったと発表。これにサヤ寄せする格好となった。買い付け期間の期限も3月4日から3月18日まで延長されるという。

    ■アルフレッサ <2784>  2,039円  +28 円 (+1.4%)  本日終値
     アルフレッサ ホールディングス<2784>が続伸。この日、子会社アルフレッサが、デジタルツインの生成やデジタルツインを活用したソリューション、産業用ロボティクス向けソフトウェアの開発・販売を行うアセントロボティクス(東京都渋谷区)と資本・業務提携契約を締結したと発表しており、好材料視された。今回の契約締結により、アルフレッサが持つ医療・医薬品領域に係る流通・ネットワークと、アセントロボティクスが持つ最先端のデジタルツイン技術や知能ロボティクスを活用することで、医薬品物流や医療現場に向けた最先端AI技術によるソリューション・サービスの導入を目指すという。具体的には、病院や調剤薬局などの医療現場や医薬品物流における医薬品の識別・検品アプリケーションの開発や知能ロボティクスを用いた庫内作業の自動化、統合的な医療情報の提供による偽造医薬品の簡易判定などのソリューションにつなげていくとしている。なお、同件による業績への影響は軽微としている。

    ■メディキット <7749>  2,591円  +32 円 (+1.3%)  本日終値
     メディキット<7749>が続伸。3日の取引終了後、100%子会社Bolt Medicalが開発し、24年6月に製造販売承認を取得した「Medilizer AGDシステム」が、今年3月1日付で保険収載されたと発表しており、好材料視された。同製品は、脳動脈瘤・頭蓋内狭窄症・急性脳梗塞などの脳血管内疾患治療において、血管の屈曲などにより通常の方法ではカテーテルを含む血管内治療機器の送達が困難な症例に対し、目的病変へ血管内治療機器を到達させることを目的とする医療機器。今後、日本脳神経血管内治療学会が定める適正使用指針、製品の安全性及び有効性に関する内容を医療従事者に周知し、販売活動を進めるとしている。なお、25年3月期業績への影響は軽微としている。

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