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    2025年12月4日 15時48分

    話題株ピックアップ【夕刊】(2):信越化、KeePer、日機装

    ■信越化学工業 <4063>  4,868円  +184 円 (+3.9%)  本日終値
     信越化学工業<4063>が動兆しきりで約1カ月ぶりに4800円台を回復。テクニカル的にも大陽線示現による中段もみ合い放れで、大勢2段上げの初動を意識させる展開となっている。米国で半導体関連株への買い戻しが目立つなか、「東京市場でも出遅れている半導体関連の素材セクター(化学株)に投資資金の視線が向かい始めた」(中堅証券ストラテジスト)という声が聞かれる。そのなか、同社は半導体シリコンウエハーの世界トップメーカーとして追い風が強まっている。同社は半導体の回路を形成する際に使われるフォトレジストでも国内屈指の存在で、海外投資家から注目度が高い。更に中国の政治的な理由によるレアアースの輸出規制を契機に、同分野の関連銘柄にも思惑含みの値動きが相次いでいるが、同社は世界的にもハイレベルのレアアース精製技術を有していることで、国策的な位置付けでもキーカンパニーとしての認識が高まる可能性がある。

    ■KeePer技研 <6036>  3,565円  +115 円 (+3.3%)  本日終値
     KeePer技研<6036>は3日ぶり反発。3日取引終了後、11月度の月次速報を発表。「キーパーラボ運営事業」と「キーパー製品等関連事業」をあわせた全社合計の売上高は前年同月比9.5%増と、2カ月ぶりにプラスに転じた。キーパーラボ運営事業は同12.7%増、キーパー製品等関連事業は同5.0%増だった。これが手掛かりとなった。

    ■日機装 <6376>  1,565円  +48 円 (+3.2%)  本日終値
     日機装<6376>が4日ぶりに反発。この日、米連結子会社のクリーン・エネルギー&インダストリアル・ガスグループ(CE&IGグループ)が、日本酸素ホールディングス<4091>子会社の米マチソン・トライガスがネバダ州ラスベガスに建設する空気分離プラント(ASU)の受注を獲得したと発表しており、好材料視された。新設プラントは酸素、窒素、アルゴンを生産しネバダ、カリフォルニア、ユタ、アリゾナ各州における医療、製造、建設、食品加工産業で増加する液化ガス需要に対応するために建設するもので、27年の完成を予定している。また、CE&IGグループでは、同プラントから液化窒素を調達し、ラスベガスにある自社ポンプ製造施設で設置・導入前に実施するクライオジェニックポンプ(極低温の液体を扱う特殊ポンプ)の性能試験に使用するとしている。

    ■TWOST <7352>  769円  +22 円 (+3.0%)  本日終値
     TWOSTONE&Sons<7352>が大幅続伸。この日の寄り前に、子会社Branding Engineerが展開するフリーランスエンジニアと企業のマッチングサービス「Midworks」が、スマートスケープ(東京都港区)に採用されたと発表しており、これを好感した買いが入った。スマートスケープは、先進技術を活用したシステムインテグレーション事業を展開。近年ではより専門的で高度なスキルを必要とするプロジェクトが増加しているほか、対応までのスピード感が求められ、これに対応できる人材の確保が課題となっており、今回「Midworks」を通じて最適なスキルを持つフリーランスエンジニアがプロジェクトに参画したことにより、スピード感のある体制の構築に貢献したという。

    ■日清食HD <2897>  2,905.5円  +74 円 (+2.6%)  本日終値
     日清食品ホールディングス<2897>が反発。傘下の日清食品は3日、2026年4月1日出荷分から即席袋麺や即席カップ麺、即席カップスープの製品価格を値上げすると発表。これによる採算改善などが期待されているようだ。主要原材料や包装資材の価格高騰、物流費の上昇が続くなか、自助努力だけではコスト増を吸収することが困難だと判断。改定率はメーカー希望小売価格の5~11%の上昇になるという。また、一部の即席袋麺と即席カップライスの内容量を来年4月6日のリニューアル発売分から変更し、7~17%減らすとしている。

    ■INPEX <1605>  3,210円  +77 円 (+2.5%)  本日終値
     INPEX<1605>が4日ぶりに反発。3日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の1月限が前日比0.31ドル高の1バレル=58.95ドルと上昇した。ロシアのプーチン大統領と米国のウィトコフ中東担当特使による2日のウクライナ停戦に向けた協議に大きな進展はみられず、西側諸国による対ロシア制裁緩和期待が後退した。原油価格が上昇するなかINPEXは買い優勢の展開となった。

    ■栗田工業 <6370>  6,515円  +154 円 (+2.4%)  本日終値
     栗田工業<6370>が続伸。この日、ispace<9348>と月面での水資源開発に関する戦略立案・策定などを共同で実施するための戦略的パートナーシップに合意し、基本合意書(MOU)を締結したと発表しており、好材料視された。栗田工とアイスペースは、今年3月に栗田工が開発する月面向け水処理実証装置の月面までの輸送検討に関する基本合意書を締結、また10月にはアイスペースによる第三者割当増資の引き受けにより約20億円を出資するなど関係を深めてきたが、今回のパートナーシップは、月面における水資源開発の実現に向けて両社の関係をより強固にし、共同で検討を進めている今後の計画などを更に具体化するのが狙い。具体的には、月面水資源の確保・供給インフラ構築に向けたビジネスモデル・事業戦略の策定や月面水利用技術に必要なペイロード開発と技術実証の評価、ispaceランダーを用いた月面実証の共同計画などで協業を進める。

    ■TOWA <6315>  2,170円  +50 円 (+2.4%)  本日終値
     TOWA<6315>が続伸、一時6.7%高と値を飛ばした。中期的には26週移動平均線をサポートラインとする下値切り上げ波動を継続している。超精密金型で培った高技術力を生かし、半導体樹脂封止装置(モールディング装置)で世界トップの商品競争力を誇る。ここ米国株市場ではエヌビディア<NVDA>の株価こそ冴えを欠いているが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は前日まで8日連続で陽線を形成するなど上値指向が強い。同社はAIサーバー用GPUとセットで搭載されるHBM(高帯域幅メモリー)向けにコンプレッション装置が高水準の需要を捉えており、これを原動力に今期は営業2ケタ増益が見込まれている。株価は2000円大台ラインがここ2カ月半にわたるボックス相場の下限となっており、足もとでリバウンド局面入りを意識した買いが観測されている。

    ■パーク24 <4666>  1,868.5円  +40.5 円 (+2.2%)  本日終値
     パーク24<4666>は5日ぶりに反発。3日、七十七銀行<8341>が同日から行う駐車場管理事業「77Park(ナナパーク)」及びカーシェアリング事業「77Mobility(ナナモビ)」の実証実験について、パーク24が展開する駐車場やカーシェアリングの運営・管理を効率化する独自システムなどからなるサービス「タイムズプラットフォームサービス」を提供すると発表しており、好感した買いが集まった。きょう4日は七十七の株価も堅調に推移している。

    ■オンワード <8016>  702円  +12 円 (+1.7%)  本日終値
     オンワードホールディングス<8016>が反発。3日の取引終了後に発表した11月度の月次売上概況で、既存店売上高が前年同月比8.4%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年と比べて休日数が2日多かったことにより、既存店売上高に約3.1%のプラス影響があったと試算されることに加えて、全国的に気温が低く推移したことで、ニットやアウターを中心に販売が好調だった。また、オーダーメイドブランド「KASHIYAMA」を展開するオンワードパーソナルスタイルは、ライフスタイル提案型新業態店舗「カシヤマ」が引き続き好調で新規顧客数が大幅に拡大。更にウィゴーでは、スウェットやアウターに加えて、冬物雑貨などの販売が好調だった。

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