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    2024年6月4日 5時30分

    前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

    ■東北新社 <2329>  1,580円 (+120円、+8.2%)

     東北新社 <2329> [東証S]が続急伸。前週末5月31日の取引終了後、6月30日を基準日として1対3の株式分割を実施すると発表。これが好感された。

    ■OKウェイヴ <3808>  100円 (+6円、+6.4%)

     オウケイウェイヴ <3808> [名証N]が4日続急伸。前週末5月31日の取引終了後、名古屋証券取引所から、同日付で特別注意銘柄と監理銘柄(審査中)の指定を解除するとの通知を受領したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。

    ■北洋銀 <8524>  613円 (+31円、+5.3%)

     北洋銀行 <8524> [東証P]が3日続急伸。日米欧で金利上昇観測が強まるなか、ハイテク系グロース株に逆風となる一方、低PBR銘柄への資金シフトが一部顕在化している。そのなか、低PBR株の宝庫である地銀株の一角に投資家の視線が向いた。同社は北海道地銀の最大手で資金量も第2地銀最大で強力な収益基盤が強み。更に北海道千歳市における日の丸半導体会社ラピダスの最先端半導体量産を目指す巨大工場建設に絡み、地域活性化で資金需要が急速に高まることが予想され、ビジネスチャンスが膨らむ。時価は上場来高値圏を快走するが、PBRは0.5倍台で依然として株価は会社解散価値の半値水準に過ぎず、一段の見直し余地がある。

    ■五洋建 <1893>  655.5円 (+24.3円、+3.9%)

     五洋建設 <1893> [東証P]が大幅反発。前営業日の5月31日、同社とプロドローン(名古屋市天白区)が離着水と海上航行が可能な海洋観測ドローン を開発したと発表し、材料視されたようだ。陸上からの操作で水深測量や波浪観測が可能となり、海上工事における施工管理の効率化を促す。災害時には陸上・水中双方の状況を速やかに把握できるようになるという。

    ■INPEX <1605>  2,484円 (+60.5円、+2.5%)

     INPEX <1605> [東証P]が続伸。そのほか、石油資源開発 <1662> [東証P]も続伸となった。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟国から構成される「OPECプラス」の閣僚級会合が2日に開催され、24年末までの予定としていた協調減産を25年末まで延長することを決定した。この決定が原油価格の下支え要因となることへの期待も出ている。

    ■TPR <6463>  2,407円 (+45円、+1.9%)

     TPR <6463> [東証P]が3日続伸。同社は5月31日取引終了後、車載コンテンツの基盤システム構築を進めるBashow(東京都中央区)に出資したと発表しており、これが材料視されたようだ。今回の出資は、Bashowの開発するタイミング判断システムが今後進化すると予想される車載コンテンツ市場での新たな価値を創出するとみられること、TPRが23年3月に出資した車窓XR事業を進めるDUAL MOVE(東京都千代田区)とのシナジーが見込めること、車載インフォテインメント分野、更には非自動車領域での生成AIを利用する事業へと幅広い価値を提供する契機になり得ることが主な理由だとしている。

    ■ミラースHD <8897>  489円 (+9円、+1.9%)

     MIRARTHホールディングス <8897> [東証P]が続伸。3日午前11時ごろ、子会社MIRARTHアセットマネジメントが大型蓄電池の製造・販売などを手掛けるパワーエックス(東京都港区)と、系統蓄電所ビジネスの事業提携に係る覚書を締結したと発表しており、好材料視された。取り組みの第1号案件として、神奈川県愛川町に「ミラースストレージバッテリー神奈川愛川蓄電所」の開設を目指す。同蓄電所は、ミラースHDグループが初めて保有する系統蓄電所で、パワーエックスにとっても自社製品が採用された蓄電所を自社の電力小売事業において調整力として活用する最初の事例となるとしている。

    ■シャープ <6753>  984.1円 (+13.9円、+1.4%)

     シャープ <6753> [東証P]が4日続伸。同社はKDDI <9433> [東証P]などと共同でデータセンター運営に乗り出すことが伝わり、これを評価する買いが集まった。データセクション <3905> [東証G]なども加えて共同出資会社を設立し、米画像処理半導体大手エヌビディア <NVDA> の次世代GPU「ブラックウェル」を搭載したサーバーを1000台規模で調達する見通しにあり、これによる業容拡大効果に期待した買いを呼び込んだ。

    ■第一興商 <7458>  1,666円 (+23円、+1.4%)

     第一興商 <7458> [東証P]が3日続伸。3日午前10時ごろ、スペースマーケット <4487> [東証G]が運営するレンタルスペースのマッチングプラットフォーム「スペースマーケット」に、ビッグエコー78店舗・325カラオケルームを、 テレワークスペースとして掲載すると発表しており、好材料視された。「スペースマーケット」は「スペースを借りたい人」と「スペースを貸したい人」をオンラインでマッチングする業界大手のスペースシェアリングサービス。今回の掲載開始は、リモートワークが定着するなか、カラオケルームをテレワークスペースとして利用するシーンが増加していることを受けて実施するもので、利用者は、「スペースマーケット」により、ワークスペースとしてのビッグエコーを検索してスムーズに予約することが可能となり、利用層の拡大が期待されている。

    ■化工機 <6331>  4,150円 (+55円、+1.3%)

     三菱化工機 <6331> [東証P]が続伸。前週末5月31日の取引終了後、三菱マテリアル <5711> [東証P]傘下の三菱マテリアルテクノが保有するFRP(ガラス繊維強化プラスチック)製品製造・販売の東総(秋田市)を子会社化すると発表した。自社のエンジニアリング事業でFRP製品を使用しており、シナジーが見込めるという。株式譲渡実行日は6月28日。

    ■神鋼商 <8075>  7,160円 (+90円、+1.3%)

     神鋼商事 <8075> [東証P]が3日続伸。3日、神和アルミ工業(栃木県真岡市)と共同で半導体製造装置向けアルミチャンバーの加工会社を設立すると発表しており、好材料視された。神鋼商は、中国にアルミ厚板の機械加工拠点である神商精密器材(蘇州)を有しており、新会社設立により機械加工拠点を2拠点確保することになる。また、神和アルミ工業とは加工時に発生するアルミ切削屑を再生塊にしてアルミ圧延メーカーに戻す水平リサイクルに取り組んでおり、新会社でもチャンバー加工とのシナジーによる競合との差別化とカーボンニュートラルへの貢献が期待できるとしている。

    ※3日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

    株探ニュース